わまのミュージカルな毎日

主にミュージカルの観劇記を綴っています。リスクマネージャーとしての提言も少しずつ書いています。

ミュージカル「タイタニック」その2

2018年10月10日 | 雑記
ミュージカル「タイタニック」
日本青年館 2018年10月1日から10月13日
梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 2018年10月17日から10月22日

先日、
(ここで、細かい感想を書くことに挫折、苦笑。後日追記していきたいと思います。)
となってしまいました。
続きを書きたいと思います。



相葉裕樹さん
序曲の場面でも登場していらっしゃると思いますが未確認。船への積み込み作業時が給仕係という設定なのでしょう。次はチャールズ・クラークとして乗船。比較的チャールズとしての登場が多いです。一等ダイニングサロンでの食事の時は一等客として登場なさいます。午後のダンスの時も一等客という括りで登場していらっしゃるのかもしれません。
相葉さんも何度か拝見しているのですが、一番最近は「HEADS UP」です。気の弱い舞台監督の役どころでしたので、優しい、という印象でした。まあ、この舞台を私が観に行った動機が別の役者さん目当てでした、まあ、「馬、馬、馬」が「靴、靴、靴」になる時点ですべて持っていかれる舞台ですから、相葉さんの印象が優しい人だけになってしまうのも仕方なかったと思っています。
しかし、今回、チャールズ、いいですよ。本当に、存在感ありますよ。
チャールズとキャサリンのカップルは初演と総入れ替えになったわけですが、駆け落ちをしている、という背景にピッタリの若いお二人。ここで、菊地キャサリンのことも語りますが、本当に素晴らしい歌声です。
「この手をあなたに」のきっぱりとした歌い出しにキャサリンの芯の強さを感じ、そのあとの優しくも伸びやかな歌声にいつも彼女の幸せを願わずにはいりれません。
前後しますが、M6Aグリンカ#2の場面で、チャールズが「こんなことして、ばちがあたると思っていないか」というようなことを聞くのですが、本当に、この台詞を聞くたびに胸がギュっと締め付けられます。
キャロラインは独身ですから、ネビル家に戻ったのだと思います。そして、その後家族とうまくいったのでしょうか?お父上は彼女を許したでしょうか?
最後の「征け、タイタニック」を聞きながらこのことを思うのです。


津田英佑さん
ウィリアム・マードック
数少ない、一人一役。どんなマードックに再会できるのか楽しみでした。
安定した素晴らしい歌声。なんて、まっすぐな人だろうと思います。
私の一番のお気に入りは、一幕最後の方の「不思議なブリッジ」で、イスメイがブリッジにやってきた時点で、船長を呼んでくるようボーイに言っているあたりから、イスメイに「船長を呼んだな」と睨まれるあたりの演技です。
歌は勿論、演技というか佇まいが素晴らしいので、もっともっと舞台に立って頂きたいです!!!

渡辺大輔さん
最初はジム・ファレルと同じ衣装で登場しているのではないかと思います。それから荷物を積み込む給仕係。ジム・ファレルで乗船。機関士。ドジな給仕係。ジム・ファレル。午後のダンスで一等客として参加。その後はジム・ファレルだと思います。
渡辺さんは初めて拝見しました。ジム・ファレルという役どころは難しいですよね。ちょっとケイトに押され気味?でも、夫婦は妻が強いぐらいがいい家庭になると思うので、幸せになってほしいとほほえましく、ジムとケイトのやりとりを楽しんでいます。
一番印象に残っているのは、救命ボートに乗るときに、ケイトと一緒にストラウス夫妻に救命胴衣とお財布やら宝石を受け取るところ。この先、この二人にはストラウス夫妻の思いを繋いで、幸せにそして慈愛の心を持ちづけてほしいと思うのでした。

上口耕平さん
ハロルド・ブライド、ジョン・B・セイヤー、三等客
通信士ブライド役。彼は生還しました。よって、ブライドとして登場する場面が多いです。
一等客セイヤーは、乗船時と「寝巻の姿でグランドサロン」の場面ですかね。
三等客では「メイドになりたい」の場面で「お店を持ちたい」と歌っていらっしゃいます。
先日も少し書きましたが、「プロポーズ」~「夜空を飛ぶ」を私の一番のお気に入りの場面です。
ここは、初演と大きく演出が変わりました。初演は、二人が割と離れたまま会話していました。ところが今回は、背面から「バレットです」と声をかけると「機関士の・・・」と言いながら振り返る上口ブライド。この演出本当にすてき。船員同士の絆が感じられるとてもほのぼのとする場面。藤岡バレットの手紙の内容を聞きながら、ちょっと驚いたり、微笑んだりする上口ブライドがまたとてもすてきなのです。お二人の歌声も素晴らしいのです。
ここでの「夜空を飛ぶ」は一幕の最後や、最後の救命ボートのシーンでリプライズされている重要なナンバーなのです。
今回、上口ブライドの登場シーンが増えたのも嬉しいし、このほうが、この事故の人災であったことがよくわかります。
その登場シーンの内、一等ダイニングサロンでの食事の場面。メッセージ戸井エッチスが仲介してるのだけれど、直接船長に手渡そうと入ってくるシーンで、戸井エッチスが「下がれ下がれ」みたいに手で追い払うのです。それを振り切って、鈴木スミス船長へ氷山の警告電報の報告をする場面が秀逸です。
また、この演出もすごいと思うのが、スミス船長が通信室へ入ってきて、上口ブライドに救援を頼める船のことを聞きます。加藤アンドリュースもいるのですが、二人はカルパチア号が4時間後でなければ到着しないことを聞いても冷静さを保っているのです。そこへ、石川イスメイが登場し、状況を聞いて「とっくに沈んでいる」と言ってしまう。上口ブライドが驚き、動揺するわけです。この場面は、この時点での乗客乗務員の事故への認識の度合いを凝縮していると感じられる場面です。
危機が迫っているとき、私たちはどのように情報を受け取るべきなのか、また、出す側になったとき、どのように伝えるべきなのかを考えさせられる場面です。
上口ブライドの絡むシーンで語ってしまいました。
ちょっと力が入ってので、最後はほっこりする場面を。
バレットとのシーンの前に、通信室に入る上口ブライドに戸井エッチスがメッセージを渡します。そのとき、チップもあるのですが、コイン投げ当てゲームをします。当たったり、外れたり。その時の二人の楽しそうなやりとり。こういう、生きた場面を入れてくる演出がトムさんの素晴らしいところなのでしょうね。

小野田龍之介さん
チャールズ・ライトーラー、ジョン・ジャイコブ・アスター大佐、三等客
ライトーラーも生還するのです。よって、ライトーラーとしての登場が多いです。
初演の時に、初見だった俳優の方の中で、一番印象的だったのが小野田さんでした。
大佐は乗船時と午後のダンスの場面ですかね。
三等客も一番目立たない感じですから、ファン皆様よ~くみて下さいね。
ライトーラーはすごく難しい役どころだと思うのです。本当の職場でもありそうなお飾り上司の下にいる有能な部下ですよ。上司の手前目立ってはいけないけれど、ことが上手くいくようにすべてに目配りしている人ですよね。
こういう立ち位置の人の役柄なんだって観客に思わせるって一番難しいです。それを小野田ライトーラーは嫌味なく演じ切っていると思います。
あっ、上司の一等航海士マードックはちゃんと、ライトーラーは優秀であることに気が付いているのですよね。津田マードックの「船長、お気持ちは、嬉しいのですが・・・」切ないですね。(このあたりから、舞台がよく見えていないことが多いです。周りのすすり泣きに、誘発されて、我慢の限界なのですよ。)
ライトーラーはまた海運関係の仕事を続けたようですが、船長にはならなかったようですね。
私は、密かに、エッチスが歌う「船長になるということは」はライトーラーが歌ってもいいのではと思っているのでした。もし、史実で船長になっていたら、担当したのかもしれませんね。

木内健人さん
ウォレス・ハートリー、ジョセフ・ベル、一等客室のウェイター、通信士
木内さんこそ、今あなたは何の役???というぐらい、舞台の上にいます。だれかわからなかった木内さんだろうというぐらいいます。
木内さんも「タイタニック」は今回が初参加ですが、これでトムさん演出の日本公演作品すべてにかかわっていらっしゃいます。
私は観客として、全作品制覇なので(笑)、木内さんの成長にお付き合いさせて頂きました。ハートリーの歌、いいですよね。エッチスに「実力派です」と紹介されるから、この舞台だとプレッシャーですよね。(こら、作品の内容と現実を一緒に評価するな!と初演はこの件につき自粛しましたが、今回は大丈夫!)木内ハートリー実力派歌手です。
「秋」を歌いながら、ビーン夫妻を見つめる演技は本当にすてき。
ダンスの木内さんから、歌もダンスも芝居もの木内さんになっていらっしゃいますよね。
間違っていたらごめんなさいなのですが、最後の方の「いつの世も」に入る前に、石川イスメイのブランケットを預かる人が木内さんだと思うのですが、あの佇まい、いいですよね。どんな演出を付けているのかわかりませんが、イスメイをいたわっているような感じがします。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿