わまのミュージカルな毎日

主にミュージカルの観劇記を綴っています。リスクマネージャーとしての提言も少しずつ書いています。

クリスマス・ライヴ「飲んだくれ達の聖なる夜?」

2005年12月23日 | 観劇記
2005年12月21日
神保町のDina Gyang (ディナギャン)という普通のレストランが会場でした。
キャストはさけもとあきらさん、小鈴まさ記さん、岡田誠さん、白木原忍さん、高野絹也さん、伊藤俊彦さん、瀬川夏未さん。
ピアノ伴奏は高島みほさん。

四日間のライヴの三日目に伺いました。
午後7時からお食事をしました。私の行った日は和食でした。イタリアン、中華などの日もあったようです。
ゆっくり食事をした後、午後8時よりライヴ・ショーとなりました。
具体的にどなたが企画したのかはわかりませんが、手作りのとても温かい時間でした。何しろ、出演者の皆様自らが出迎えて下さり、席に案内して下さいました。飲み物は足りていますか?もっと食べて下さいね、とか日頃は恐れ多くてお話し出来ない俳優の皆様が気軽に声を掛けて下さったのですから、ファンとしては感激ひとしおでした。
最初は皆様白と黒のシックな装いでした。小鈴さんが「これこの前の舞台衣装で・・・」とに観客が見た見たと拍手。さけもとさんも「結婚、で着ました。」とおっしゃり、これにも拍手。勿論、私は両方拝見していました。小鈴さんは、白の光沢のあるブラウス・シャツに黒のズボン。「雨物語り」の天使というか神様というか、の役で登場なさったときに来ていらした衣装。背が高くていらっしゃるし、キラキラがますますキラキラしていました。さけもとさんは、一昨年の夏、銀座でのライヴ「結婚」の新郎役で着られた衣装でした。ということはまさに新郎が着る服です。これがお似合いなんですよね。

ライヴとは言え、小作品となっていました。
最初に「ジングル・ベル」を全員で歌われました。観客も一杯入っているのでノリノリ。
その後はお話の中での歌となりました。
高野さん扮する、結婚20周年を今度のクリスマス・イヴに迎えるサラリーマンのお話。このサラリーマン、妻が最近ふさぎこんでいることがとても気になっています。飛び切りのプレゼントをしたいと思っているが先立つものがない。とある日、サンタクロースになると副賞に大切な人に好きなものをプレゼントできるというオーディションがあるとチラシで見たのです。今日がそのオーディション。サラリーマンは会場で妻の姿を見つけるが、他にも人がいるので声は掛けない。そして次々とクリスマス・ソングを聞かせて下さる、という趣向です(詳細は後で)。妻の番が来て、「ホワイト・クリスマス」を歌うと、サラリーマンが和します。二人とも互いにプレゼントをしたいという気持ちがわかり、心が通い合いました。
ダンスのオーディションもありました。全員でスキップしながらその場で回転するという課題!これが長い!フラフラになり、隣の人ともぶつかるわ、途中でずるするわ、結構ここは演技ではなく、地?と言う感じでした。
オーディションの結果、ここに集まった人は全員不合格。主催者からは「自分の身近にいる人のサンタクロースになりなさい。」という言葉があったそうです。

お話として、とても心温まりました。そして、皆様方が扮する受験者の個性豊かなこと!笑い過ぎて、飲んだお酒も蒸発したかも。

お話は一段落し、「聖しこの夜」を英語で俳優の皆様が歌ってくださり、その後会場の全員で日本語で歌いました。
お土産があり、お花でした。(持ち帰って育てています。寒い毎日ですが、次々可愛い花が咲いています。)

オーディションでの歌の話をします。全員のお話をするべきなのでしょうけれど、ちょっとはしょらせて下さい。申し訳ございません。
歌う順番とかももめていましたし、いろいろちゃちゃがあったり、本当に楽しかったのですが、あまりに笑い過ぎではっきり覚えていないようです。記憶違いはどうぞご容赦下さい。

最初に歌うことになったのが、高野さん扮するサラリーマンでしたが、それにコーラスのような感じで参加したのがさけもとさん。で、これで終わりなのかと思うと、また、「歌います。」と歌われました。ランニング姿で、いかにもスポーツしますという役回り。ところが、歌声はその外見からは想像できないほどの甘く、美しく、響き渡る歌声です。本当に、さけもとさんがお一人で歌い出されると、会場の空気が変わりました。柔らかい風が吹くような感じです。以前から思っていたのですが、このときにとても強く、「レ・ミゼラブル」の司教様を演って頂きたいと感じました。劇場の空気を変えることがあの役にはとても必要ですし、それによって作品自体がどんなに厚みを増すだろうと考えると、ワクワクしてしまいます。

次は、小鈴さんです。オタクとわかるメガネ、服装。もうそれだけで登場の時から観客の注目を一身に受けていました。その期待に違わず、可笑しかったです。今、思い出しても笑えます。かなり大き目のウエストポーチから大事そうに取り出した人形。皆に「リカちゃん」と言われていましたが、私の目には「羽根」が見えました。もしかして、「さくら???」と思っていると、小鈴さんの蚊の泣くような「サクラ」という声が・・・。もう一人で大笑いしてしまいました。まさか、こんなところで「カードキャプターさくら」の話題が出るとは思ってもいませんでしたから。この漫画はCLAMPが描いたもので、アニメにもなっています。さくらは小学生という設定ですから、子供向けの作品だと思います。それに入れ込む成人男性は相当なオタクですからね。「あなたからメリークリスマス、わたしからメリークリスマス」とさくら人形に歌いかける小鈴さん、本当に可笑しい!!!ポーチからプレゼントも取り出し、観客にも配っていました。最後は、歌い上げてステキと思ったら、苦しくて(?)倒れこむという、素晴らしいエンディングでした。

最後を選んだ岡田さん。「諸人こぞりて」を大熱唱。最初は、オペラ風に歌い出されて、他のオーディション・メンバーがひいていました。それにもかかわらず、どんどん熱が入り、どこまで熱唱するのか?という感じでした。ご本人はとても真面目に歌うのに、なぜかとても笑われてしまうと言う役回りでした。
岡田さんの歌も、会場の空気が変わりますね。なぜか歌声を聴きながら、「オケピ」のことが思い出されて仕方ありませんでした。他の俳優さんの歌もけっして下手ではないけれど、何か面白みがない、心に響いては来なかったのです。岡田さんの「俺達はサルではない。」と言う歌が、今回と同じように真面目に歌うのだけれど笑われてしまう役回りでしたので、あの時、岡田さんの歌がすごく心に届いたことが無性に思い出されていました。歌は上手いだけではだめで、心に響いてこそ歌なんだなあ・・・でも、ただただ大笑いしていました、「オケピ」のときも、今回も。

ご出演の俳優の方が多くていらっしゃるし、ライヴの時間も短いから「どうかな?」と思いつつ出かけたのですが、とても濃い時間を過ごしたという満足感で一杯でした。
とても不思議な、あまりにもゴージャスな時間でした。
その上、とても楽しい楽しいライヴ・ショー!!!
今年最後の観劇(集まり?)に大満足でした。