今日は初めて画像付きのブログです。
この桜は、国立劇場の敷地に咲いていた「神代曙」という種類の桜です。ソメイヨシノより早く満開です。色もサクラ色という感じです。ソメイヨシノは結構白いですからね。
この桜の満開と同じように、舞台の方も素晴らしい出来でした。
歌舞伎もよく観る方だと思いますが、ミュージカルほど入れ込んでいるわけではないのです。ですから、楽日に観るのはちょっと・・・と思いましたが、今日しか観ることが出来なかったので、勇気を出して出かけました。
国立劇場では通し狂言を上演することが多いのです。歌舞伎を観ない方は「通し狂言?」となると思います。実は、歌舞伎座での歌舞伎の公演は、ある作品のある一場面を上演する、というスタイルなのです。
ストレート・プレーやミュージカルでは考えられませんよね。「レ・ミゼラブル」の酒場の場面、「エリザベート」の結婚式の場面、「オペラ座の怪人」の怪人の住まいの場面を観劇するといった具合です。
「通し狂言」というと普通の「レ・ミゼラブル」の公演ということになります。
いつから歌舞伎がこのようなスタイルになったのかは知りませんが、私の父が子供の頃にはお弁当を持って一日歌舞伎座で「忠臣蔵」を見ていたそうです。
歌舞伎は長い演目が多く、また、時代の流れによって理解できない、また時代にはふさわしくない場面もあって、今のような上演スタイルになったのではないかと思います。
前置きが長くなりましたが、通し狂言は上演時間がとても長くなります。4時間もよくあること。そして、今回はそれでも足りず、一部と二部に分けて上演しているのです。ですから、2枚チケットをとって見ないとお話が完結しないのです。
二日に分けて見るもよし、一日で見るもよし。
本当は二日に分けたかったのですが、なかなか日程が組めず、一日に、それも千秋楽に、午後1時から夜8時過ぎまで、一時間のお休みをはさみ7時間・・・。
しかし、その時間の長さを感じさせない、とても引き締まった、中身の濃い、スピード感溢れる素晴らしい舞台でした。
あまりにも長いので、あらすじは書きません。
ちょっと感想を。
市川右近さんの三枚目は初めて見ました。千秋楽ということもあってかノリノリでした。いや、ステキな俳優さんは何をやってもステキです。
今回とてもよかったのは市川段治郎さん。
よくなったから以前思っていたことを書いてもよいと思います。
段治郎さんは背も高く、お顔もこれぞ歌舞伎役者!という恵まれた方なのです。
しかし、私が最初に意識して拝見したときは、とてもよい役なのに窮屈そうに演じていました。その大きな四肢を縮め、役をそうっと演じているような感じがしていました。
その後も、段取りを間違えないようにという感じが観客の私にさえ伝わるような演技が続いていました。本当に恵まれた体格なのに勿体無いと思っていました。
ところが、今回、本当に素晴らしく成長していました。本当に見違えるほど演技が大きくなっていました。演技に「ため」が出来て、自分の間をきちんと持てるようになっていました。
これらのことは、私の感覚でしかないので、なかなか他の方にわかっていただけないとは思います。しかし、手の動きの美しさは多くの方にわかっていただけたのではないでしょうか?演技が大きく見えるのは、その指先にまで行き届いた演技であったと思います。
これから、ますます活躍の場が増えると思います。その恵まれた身体を思う存分活かし、印象に残る役を作って行って欲しいと思います。
作品としては、忠義のために自分を犠牲にするという、今となっては古臭い内容です。しかし、笑いの場面ではここ数日紙面を賑わせているニュースが織り込まれ、「今」を感じさせてくれました。
千秋楽ということもあったのかもしれませんが、本当に本当に本当に出演者の熱演に、胸を熱くしました。
先日の野球で言えば、選手一人一人の熱い思いが、一つ一つのプレーに出て、それが観客に伝わり、勝負以上に、野球っていいなぁ、となりました。
舞台も同じです。作品の内容も勿論大切ですが、役者の心意気がバンバン伝わってくる舞台は、それだけで感動するのです。心から、舞台って素晴らしい!と思いました。
最後に、今後の再上演のときの参考に一言。一部も二部も見るのが一番だと思います。が、とうしてもどうしても無理なら、一部を観ることをお勧めします。
この桜は、国立劇場の敷地に咲いていた「神代曙」という種類の桜です。ソメイヨシノより早く満開です。色もサクラ色という感じです。ソメイヨシノは結構白いですからね。
この桜の満開と同じように、舞台の方も素晴らしい出来でした。
歌舞伎もよく観る方だと思いますが、ミュージカルほど入れ込んでいるわけではないのです。ですから、楽日に観るのはちょっと・・・と思いましたが、今日しか観ることが出来なかったので、勇気を出して出かけました。
国立劇場では通し狂言を上演することが多いのです。歌舞伎を観ない方は「通し狂言?」となると思います。実は、歌舞伎座での歌舞伎の公演は、ある作品のある一場面を上演する、というスタイルなのです。
ストレート・プレーやミュージカルでは考えられませんよね。「レ・ミゼラブル」の酒場の場面、「エリザベート」の結婚式の場面、「オペラ座の怪人」の怪人の住まいの場面を観劇するといった具合です。
「通し狂言」というと普通の「レ・ミゼラブル」の公演ということになります。
いつから歌舞伎がこのようなスタイルになったのかは知りませんが、私の父が子供の頃にはお弁当を持って一日歌舞伎座で「忠臣蔵」を見ていたそうです。
歌舞伎は長い演目が多く、また、時代の流れによって理解できない、また時代にはふさわしくない場面もあって、今のような上演スタイルになったのではないかと思います。
前置きが長くなりましたが、通し狂言は上演時間がとても長くなります。4時間もよくあること。そして、今回はそれでも足りず、一部と二部に分けて上演しているのです。ですから、2枚チケットをとって見ないとお話が完結しないのです。
二日に分けて見るもよし、一日で見るもよし。
本当は二日に分けたかったのですが、なかなか日程が組めず、一日に、それも千秋楽に、午後1時から夜8時過ぎまで、一時間のお休みをはさみ7時間・・・。
しかし、その時間の長さを感じさせない、とても引き締まった、中身の濃い、スピード感溢れる素晴らしい舞台でした。
あまりにも長いので、あらすじは書きません。
ちょっと感想を。
市川右近さんの三枚目は初めて見ました。千秋楽ということもあってかノリノリでした。いや、ステキな俳優さんは何をやってもステキです。
今回とてもよかったのは市川段治郎さん。
よくなったから以前思っていたことを書いてもよいと思います。
段治郎さんは背も高く、お顔もこれぞ歌舞伎役者!という恵まれた方なのです。
しかし、私が最初に意識して拝見したときは、とてもよい役なのに窮屈そうに演じていました。その大きな四肢を縮め、役をそうっと演じているような感じがしていました。
その後も、段取りを間違えないようにという感じが観客の私にさえ伝わるような演技が続いていました。本当に恵まれた体格なのに勿体無いと思っていました。
ところが、今回、本当に素晴らしく成長していました。本当に見違えるほど演技が大きくなっていました。演技に「ため」が出来て、自分の間をきちんと持てるようになっていました。
これらのことは、私の感覚でしかないので、なかなか他の方にわかっていただけないとは思います。しかし、手の動きの美しさは多くの方にわかっていただけたのではないでしょうか?演技が大きく見えるのは、その指先にまで行き届いた演技であったと思います。
これから、ますます活躍の場が増えると思います。その恵まれた身体を思う存分活かし、印象に残る役を作って行って欲しいと思います。
作品としては、忠義のために自分を犠牲にするという、今となっては古臭い内容です。しかし、笑いの場面ではここ数日紙面を賑わせているニュースが織り込まれ、「今」を感じさせてくれました。
千秋楽ということもあったのかもしれませんが、本当に本当に本当に出演者の熱演に、胸を熱くしました。
先日の野球で言えば、選手一人一人の熱い思いが、一つ一つのプレーに出て、それが観客に伝わり、勝負以上に、野球っていいなぁ、となりました。
舞台も同じです。作品の内容も勿論大切ですが、役者の心意気がバンバン伝わってくる舞台は、それだけで感動するのです。心から、舞台って素晴らしい!と思いました。
最後に、今後の再上演のときの参考に一言。一部も二部も見るのが一番だと思います。が、とうしてもどうしても無理なら、一部を観ることをお勧めします。