朝礼の話題

見たり読んだりして、感じたことを朝礼で話しています。この頃は仕事の話は少なくなりました。

経営者育成塾

2011-12-12 09:23:42 | 21世紀
品質第一
2011/12/12
 楽しみに待っていたジェームス・スキナーの「経営者育成プロがラム」が到着しました。DVDの第1巻を見て、この授業は本物だと確信しました。
 本当は人生塾と名付けたかったけれど、新興宗教と誤解され、買ってくれないだろうと名を「経営塾」としたそうです。
 社長を引退した私ですが、高価な経営塾プログラムに惹かれているのはそんな経営とは人生であるというスキナーさんの、経営とはノウハウではない自分の人生観だ、という前提があるからでしょう。
 第1巻の第1項は、品質第一のお話でした。
 今までこんな風に捉えたことがなかったので、これだけで感激しました。
 品質の良い製品を製造することは、コストが安くなる第1の原因だと言います。
 品質の良い製品は良く売れて、生産量が増えます。売れれば売れるだけ1個当たりのコストは低下します。段取り替えの回数も減り、材料の購入量は増え、管理の手間も少なくなります。
 クレーム処理も少なく、営業努力も少なくて済みます。在庫費用も少なくて済み、宣伝しなくてもお客さんが良さを知り向こうから買いにもくるでしょう。
 日本が戦後成長した理由は、デミング博士の言う品質管理がコストダウンになると云う教えを信じ、努力した結果です。

 2011年の日本のコストダウンは、外注単価を引き下げること、人件費を下げ、経費を減らすことと解釈され、中国に部品加工を発注し、組立もタイやベトナムに工場移転するのが優良企業とされ、北九州市役所など官庁が、海外移転の講習会を開いています。
 電機製品、テレビなど家電は、韓国ウオン安の影響で韓国企業に価格面で敗退し、日本国内の製造工場は閉鎖に追い込まれています。
 コストダウンの為人件費を下げるのに、厚生年金などの会社負担を止めようと、正社員を減らし、派遣社員やパートタイマーを採用して社会保険なしの作業員を政府は認めています。その結果、少子高齢化で年金受給は増えるのに年金支払い者は減少することに拍車を掛けることになりました。
 政府はパートタイマーでも加入しなければならぬ厚生年金を検討し始めましたが、コンビニ業界、」スーパー業界はコストアップに耐えられないと反対運動を始めています。
 品質第一がコストダウンに通じる経済成長時代を、今新しく考えたいですね。