朝礼の話題

見たり読んだりして、感じたことを朝礼で話しています。この頃は仕事の話は少なくなりました。

それだけの値打ちある本

2011-03-21 09:42:15 | 趣味
3,800円の本
2011/03/16
 本の値段も色々あります。上原先生の「成長の原理」は10,000円です。
 日本経営出版の1連の経営学?の本は全て10,000円の値の付いたハード・カバーの本です。会社の経費で買うのなら、税金が半分買って呉れることになり5,000円とも考えられます。
 普通の本は、1,500円程度の紙表紙です。
 インターネットで、人間の成長や起業して金持ちになる教育プログラムを販売している小川忠洋さんと言う人がいます。5年位前からのファンです。最初は連鎖販売(アムウエイとか、ハーバーライフの販売方法)の心構え・グループの作り方などの教育で「ニュー・エイジ」というCDの講座を2年間購読しました。
 アメリカの教育プログラム、「サイコサイパネティックス」や「リー・ミルティアのコーチング」などの翻訳・テキストCDの販売などを手掛けて、私もそれらを買いました。まだ若い人なのに素晴らしい成長をしています。
 会社名を「ダイレクト出版」として、ダン・S・ケネディの著作を販売を始められました。350ページの厚い表紙の重たい本を3,800円の定価です。
 「noBSの・・・」というシリーズですが、面白いです。
 noBSとは屁理屈なしのという意味で英語でno bullshit 屁理屈なしの、でたらめなしの ということだそうです。
 現在のビジネスをニュービジネスと表現し、今迄のやり方と考えを変えなければいけないところを指摘しています。私は三橋貴明さんの経済評論の本を愛読しています。彼の指摘することは、テレビや新聞で報道する内容と違っています。テレビの評論家の言うことを信ずれば日本は破滅に向かい、個人は大損すると感じます。学者評論家は現実認識のない屁理屈の輩と思います。今の地震報道・原発事故報道などのテレビ・キャスターは世を惑わす罪人です。
 電子ブックが各社から販売され、出版不況が心配されています。
 こういう高級本はベストセラーには絶対ならないけれど、真剣に読んで身に付く本を高価な値段で売るのも出版不況に対抗する方法かもしれません。
 このダイレクト出版は、幻冬舎のような個性豊かな出版社に成長しそうに思います。出版物そのものが賞味期限の長い本であって、二刷り・十刷りと長期間にわたって息長く売れる本と感じます。またこういう本はアンダーラインを引きながら読むようなもので、電子ブックには適当でない気がするからです。今日また注文し3,800円の本が2冊届きました。マーク・ヴィクター・ハンセン著「Cash in a Flash Fast Money in Slow Time」上下巻 楽しみです。

徐福は、日本人の起源か?

2008-10-06 11:49:04 | 趣味
徐福長寿館に行きました。2008/10/06
 佐賀で、空白の時間が出来ました。
金立サービスエリアでは、人間専用の出入り口があって、高速道路外の徐福公園に出られます。そこに立ち寄りました。
 意外に立派な公園で、いいですよ。
ゆったりした歴史に触れてストレス解消にお勧めです。
しかし、時間に追われるドライバーには無理ですね?

徐福さんを知っていますか?
徐福は秦の始皇帝に、申し出ました。
「はるか東の海に、蓬莱という神山があって仙人が住んでいる。そこへ不老不死の神薬を求めに行きたい」
始皇帝は童男童女3000人と様々な分野の技術者の集団・五穀の種子を徐福に託しました。徐福は大船団を組織し旅立ちました。そして「平原広沢」を得て王となり、二度と秦には戻らなかったそうです。
これは、「史記」秦始皇帝本紀に書かれていることです

「弥生の侵略者徐福」という記事がグーグルにありました。面白い考えをする人がいるものです。彼の説によるとこうです。
「秦の始皇帝の政治に不満を抱いていた徐福は、最初から不老不死の薬を持って帰国する気持ちなどなく、東方の島への脱出を考えていたのではないか?」
「徐福らの大船団での旅たちは一種の植民活動ではなかったか?」
「不老不死の薬を得る為に子供を連れて行く必要性はない。まして、五穀の種や工人が必要なのか?」
「元寇の時も元軍は日本に住むつもりで、穀物の種や農機具を携えていた」
「後漢書・東夷列伝には、『自分達は古の逃亡者の子孫で、秦の労役を逃れて韓の国に来た』の記述もある」
「徐福も秦の圧政を嫌って、蛮人の住む島へ植民し、新たな国を建国しようとしたのであろう。王国を建設するのに必要な人材と技術を集め、始皇帝を偽って秦から脱出したのである。中国には、徐福=神武天皇とする説もある」
「植民される側の列島の蛮人すなわち原住の縄文人サイドから表現すれば、まさに武装難民による侵略以外の何者でもない」

徐福集団が日本に到達したと仮定すれば、稲作文化、金属器文化、戦争文化の急激な波及など、縄文から弥生への激変が無理なく説明出来るのも確かである」

古代の日本の歴史は卑弥呼から始まることが多く、卑弥呼のDNAが、現代日本人につながっている雰囲気を持ちます。中山大臣は、日本は単一民族と言って、大臣を馘首になりました。
縄文人は、アイヌ・沖縄人。弥生人は徐福以降の渡来人、私たち現在の日本人は弥生人の末裔と定義付けたほうが、分かりやすい気がします。

スペイン語圏では、原住民とスペイン人の混血が進み、スペインの血が多いほど社会的地位が高いようです。
弥生時代の日本でも、渡来人の血が濃いほど社会的地位が高かったのでしょう。天皇家は長州のほっそりした顔の人が多いと云われますが、渡来人の血が濃かったと思われます。

ミトコンドリアのDNAは、女性からのみ受け継がれ、地域内では変化が少なく、この突然変異を辿っていくと、人類がアフリカ原産地からどんな経路を辿って来たかわかるそうです。
最新研究では、南アフリカ大陸内では、95%が同一のミトコンドリアDNAを持っているそうです。
男性の染色体Xは、父親から男子に伝えられるDNAがあるそうです。
南アメリカ大陸の21世紀現在の男子X染色体の南米古来のものは、7%しかいないそうです。93%の男子は、ヨーロッパ人・アフリカ黒人由来のものだそうです。すなわちインカ人の女性の93%は移民の男性の子供を宿したのです。(NHKサイエンスゼロでの講義にありました)
日本の男性のX染色体DNAを調べるとどんな比率なのか見たいですね。

縄文時代の日本は全体が屋久島の原生林のような状態であったでしょう.。
倒木が折り重なり、人が入れる環境ではなかったと想像されます。
そんな時代に、海岸の平地に小さな集団で孤立して生きていた邪馬台国などの集落は、大きく成長することもなく何千年もそこにあったでしょう。

屋久島の原生林のような環境を開拓し、吉野ヶ里の環濠集落を作るエネルギーは、縄文集落に有っただろうか?
吉野ヶ里の如き開発は、力ある集団でないと出来ないと感じます。
3000人の新技術のグループがあってこそ出来たものと思われます。
日本人の祖先として、徐福を研究する必要があると思いませんか?

カードの解約

2008-08-28 10:18:50 | 趣味
カードの解約2008/08/28
 アマゾン・ヤフーなどに、クレジットカードを登録しておくと、ワンクリックで品物を購入できます。
 もともと本の積読(ツンドク)が趣味だった私は、ワンクリック購入が癖になったのでしょう、本も溜まり、請求金額も増えて、中毒症状のようです。
 請求書をチェックしますと、有料メルマガや雑誌購読も多く以前いいと思って登録したけれど、今は何処にあるのか分らないし全然見ない継続セミナーや有料メルマガもそのまま支払っています。

 解約しようと調べますが、相手の連絡先の分らないものもあります。
 1件300円・500円のものでも、数溜まると馬鹿になりません。
 「えぇくそ!」という気分で、カードそのものを解約することにしました。

 以前、何かの用事でカード会社に電話したことがありますが、話中が多く苦労したことがありますので、午前5時に電話しました。1発でつながり作戦成功でした。
 「紛失」という理由で解約が受け付けられて、ほっとしました。
 しかし、警察に「盗難届け」を出しておいて下さいと言われ困ります。

 忙しい警察に、嘘の盗難届けや紛失届けをだしては申し訳ない とまだ行っていません。

 初めから、単に自己都合による解約と言っておればよかったと反省していますが、再度「カードがありました」と言っても返って話はややこしいと考え、警察にも届けず、連絡もしないことにしました。

 便利はいいけれど、便利すぎて使いすぎも起こります。
 便利すぎると、衝動買いを止められなくなることもあります。
 カードとインターネットが一体化してしまうと怖いことになります。
 インターネットではカードで買わず、ネット銀行からの振込みにしよう。
 ワンクリック注文は、出来ないようにしておこう。

 70才になって、初めての行動はこれでした。

競馬からの発想

2007-08-30 10:03:31 | 趣味
競馬を見ながら
 土日は自宅で競馬三昧です。
 グリーンチャンネル・インターネット即パット・JRA-VAN・競馬ソフト・ジャパンネット銀行で、予想し、投票します。まだ儲けになりません。
 昔からギャンブルは不得手で、避けていましたが、無職老人の小遣い稼ぎの実習だと張り切っています。

 走る馬を見ながら、勝つのは実力のある馬か?騎手の駆け引き上手か?遺伝された実力か?馬の気分か体調か?訓練された走り方か?そしてそれらをみんなで予想したオッズか?と勝つための要素を考えながら見ていますとサラリーマン時代の出世競争を思い出し面白く感じます。

 最初から一番で、最後まで力が続き、逃げきるのはごくわずかです。
 レースは、第4コーナーを回って、直線コースで決まります。
 3~5番手に付けていて、4コーナーを回って外から追い抜いて勝つケースがほとんどです。本命とされる馬でも最後の一瞬で抜く場面も多く、よくそんな展開を読むものだと感心します。
 1200メートルの競技で勝つ馬が、1800メートルでは負けたりし、レースの距離でも変わります。
 馬の強い弱いの差は、人間同士の強弱の差よりも小さく、誰が勝っても不思議はないと私には思えます。
 前評判のいい馬、即ちオッズの低い馬が勝つのでは、競馬の興味もガタ落ちでJRAは赤字になるでしょう。サプライズが競馬の魅力です。

 オッズは学校の成績や下積みの努力のように思え、本命がどんどん抜かれるのをみると、我が事のように、みじめな気持になります。

 オッズの低い本命人間ばかりを集めたのが、日本の官僚組織や政党組織に見えます。特に血統重視は似ています。
 第2次安倍内閣は、吉田茂・鳩山一郎・岸信介の孫がそろって入っています。
 こういう良い血統の人が集まって育ちの良い、美しい国内閣になりましたが、北朝鮮など育ちの悪い国から蹴散らされそうな危うさもあります。

 育ちが悪いから能力があるわけでもないようで、テレビタックルに出演していた新参議院議員、丸山弁護士・虎退治の姫井さんは、観ていて恥ずかしくなります。
 穴狙いで投票し的中した馬はドーピングしていたようで、あとでもめそうです。そして、民主主義は衆愚主義であると気付かされます。

 マスコミは、国民の不満を解決する政策を取れと言うような発言を繰り返します。
 それは、税金のばら撒き・人気取り政治をやれということです。

 日本は、外圧がないと改革の出来ない国になったようです。
 この外圧を競馬の場面で考えるとなんでしょう?
 それこそ、外国馬を外人馬主・外人騎手が連れてきてレースをする。そして馬券の配当は外人が持って行くようなもので、政治の中では、サッチャーさんや、シラクさんを政府顧問にすることでしょうか?

 こんなに考えるから儲からないのでしょうね!儲からないから考えるのかlな?

坂岡真が面白い

2007-05-02 12:08:41 | 趣味
坂岡真が面白い2007/05/02
 文庫本書下ろしの時代小説が次々に出版されています。
 子供の頃楽しんだ東映の連続映画「笛吹き童子」を作る感覚で、目まぐるしく毎週新作が並べられます。
 大角書店(沼南町のスーパー丸和内)の若主人に勧められ、北九州市出身の作家佐伯泰英のシリーズ小説を読んで虜になり、彼の新作出る度に買い求め100冊以上全部読みました。
 小さい本屋ですので、10冊ほどの配本はその日のうちになくなります。
 近くを通るたび立ち寄って、新作を見つけると幸せな気持になります。

 新作のない時、「面白いのない?」と雑談していますと、鳥羽亮・鈴木英治と紹介されました。
 先月からこれも面白いですよと坂岡真を教えられ今10冊読みました。
 この人の小説は良く作ってあります。話の筋も面白いですが、藤沢周平・山本周五郎の雰囲気もあります。
 時代小説作家として、生き残るのは、この人だろうと感じます。

 これらの文庫書き下ろし時代小説は、ターゲットを団塊の世代にしているようで、主人公の年令は40才から50才に設定されています。
 どの主人公も「能ある鷹は爪を隠す」タイプで、普段はとぼけた生活で周りから軽く見られていますが、いざとなれば相手を圧倒する力を発揮します。
 水戸黄門のように安心して見ていられます。
 松平長七郎や暴れん坊将軍のような爽快感はどの本にもあります。
 私が子供の頃読んだ山手樹一郎・吉川英治・海音寺潮五郎の小説は文庫本書下ろし時代小説となって、その流れは大きく幅広くなっています。

 「若様には双子の弟があって、その弟は外に出され剣術修行をしている。若様が陰謀に巻き込まれた時、弟がその苦難を助ける」というような古めかしい山手樹一郎的主人公は一人も居ず、現在の私達サラリーマンが納得できる性格と状況をつくり、正義の主人公が悪を懲らしめます。

 殺す時の態度もそれぞれ違います。
 佐伯泰英の主人公は、スポーツのような正当な行為として、相手を哀れみながら殺します。
 鳥羽亮はサディステックで、冷静に脳天唐竹割りや首切断で殺します。
 鈴木英治の主人公は、敵と技量はあまり変わらず、いつも瀕死の重傷を負いながら勝ちます。優柔不断のところがあります。
 坂岡真の主役は、あまり強くは見えませんが、普通の武士が得意としない小太刀や十手逮捕術で相手を倒します。

 関係する女主人公は、40代の居酒屋の女将や駆け落ちしてきた人妻などでいづれも武家の出であり頭の良い、道徳を弁えた美人です。
 和歌・俳句・川柳・三味線と趣味多彩の設定も多く、年寄り向きです。

 連続小説で、主人公は成長していきますが、浪人から用心棒そして両替商の顧問・後見役・将軍の影供・御前試合の勝者となって、それと同時に敵の程度も高くなるとだんだん荒唐無稽になり、あしたのジョー感覚になってきます。

 坂岡真の主人公は、サザエさんのような成長しない場面設定ですが、それでは飽くと思うのでしょう子供が出来たので、これから成長を始めるようです。

 アマゾンの中古本コーナーでは、1円からあります。送料だけで読めるのですが、どんな仕組みになっているのでしょう?

 本を読むことは、文字情報を頭の中で絵に変える作業と思っていて、老化防止・ボケ防止に有効と信じています。
 しかし眼が疲れていけません。
 

沼田先生の車中講義

2006-12-26 15:06:09 | 趣味
沼田先生の車中講義2006/12/21
セメントの歴史・未来
 沼田先生は新日鉄のスラグ研究第一人者で、退職後 工学博士 西工大教授になられました。土木の世界を若くドロップアウトした私は、土木技術一筋の先生を尊敬しお話を聴く度若返る気がして、いつも興味深く拝聴しています。
 福岡の友人が東京に転進する送別会の帰りは、西鉄高速バスにしました。
 いつもは居眠りで眼が覚めるともう小倉ですが、沼田先生と一緒で中身の濃い1時間半の土木材料教室になりました。
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 ●ポゾランセメント
セメントは古代から使われ、ローマ遺跡建造物が現存するのはセメントの強度・耐久性を証明しています。
このセメントは現在のポルトランドセメントとは違い、ローマンセメントあるいはポゾランセメントと呼ばれます。
ベスビオス火山の麓の街プツォリ(puzzuoli)産の火山灰を消石灰と混ぜ水を加えたものです。
これは自然に硬化しますが、この硬化する反応をポゾラン反応と言います。
火山灰のポゾラン成分が水に溶けて液体―液体の化学反応で新しい化合物が出来るもので、空隙の少ない固体が出来て水密性にも優れています。
●ポルトランドセメント
1824年アスピディンさんがポルトランドセメントを発明しました。
石灰石と粘土を混ぜて焼き石膏を加えて粉砕します。この粉末に水を加えますと、水和物が結晶し固くなります。
この反応はトポケミカル反応と呼ばれ、固体と液体の反応で硬化は固体(セメント粒子)の周りに化合物が順次重なって出来る固まりかたをします。水和初期では空隙も多く、異物を巻き込み水密性はよくありません。
硬化はゆっくりですので、硬化を待つため、昔の構造物はそれだけ念を入れ、完成までの工事期間は長かったそうです。
建設工事のスピードが上がったのは、浅野セメントがベロセメントという硬化の速いセメントを昭和3年に作ったことからだと、先生は言われます。
●水中コンクリート
普通のコンクリートを水中に打設するのは難しいです。
打設時二水中を落下させたりするとバラバラになったり水を取り込み強度のないコンクリートになってしまいます。
昔はプレパクトコンクリートという名の施工法がありました。
水中に型枠を組み立て、中に大きな骨材(石)を詰め込み、パイプで底からモルタルを注入し、下部から上部へ水を追い出しながら充填し硬化させる方法ですが、不確実な出来上がりで今でも心配なところがあります。
現在の水中コンクリートは水中でも水に影響されない硬化をする混和剤を使用し、陸上で打設するのと同じ強度が出せるようになりました。
その混和剤は、食パンの添加物と同じ成分です。
●メチルセルロース
テレビCMで食パンの角を押さえ元に戻るのを見せ、弾力がありフワフワする様子を強調していますが、これがメチルセルローズと呼ばれる繊維質です。
この添加物のお陰で容易にふっくらしたパンが出来るようになったそうです。
このメチルセルロースをセメントに混ぜコンクリートにし、水中に打設すれば水に影響されず硬化し良いコンクリートが打てるそうです。
なお,この水中コンクリート技術は同級生の(鹿島建設技術研究所)中原康さんが技術導入して開発し,科学技術庁長官賞を受けたものです。【聴くだけでも誇らしいです】

陸上のコンクリートでも流動性を良くする混和剤としてメチルセルロースは使われています。
その結果コンクリートの品質は良くなり、工事の騒音も減りました。
それは昔のように現場で生コン車に水を加える必要もなくなり、バイブレーターを掛けなくても、生コンクリ-トが流れて空気を巻き込まなくなったからです。
【こんなお話を聴くと、中原康さんの研究成果はすごい影響を建設工事及びその公害対策に与えているのが解ります うれしいなぁ!】
●次世代コンクリート
沼田先生はポゾランセメントが新しく見直され実用化されると言います。
これはセメント15%、フライアッシュ55%、メタカオリン30%の配合したもので水ーセメント比30% では28日強度600kg/cm2の高強度セメントです。
メタカオリンとは粘土鉱物カオリナイト(カオリンとも言う)を焼成したものです。
●カオリン
粘土鉱物は人間の細胞程度の小さな平たい形状です。電子的な力でカードハウス状構造をとり、その空隙に多量の水を含んでいます。それが可塑性のある理由です。
カオリナイトまたはカオリン鉱物を主成分とする粘土ですが、この名は中国語から来ています。陶磁器で有名な景徳鎮の高嶺土(カオリン)です。
このカオリンを常温から焼き徐徐に温度を上げ、水分を気化させます。
ある温度になると粘土の構造水も脱水し、鉱物は非晶質になります。
これがメタカオリンです。
800℃以上でメタカオリン別の結晶になり始めますのでこれ以下の温度に留めます。これを粉砕した微粉はセメントの水和物である消石灰成分とポゾラン反応を起こし、強度の強いしかも硬化の速い新ポゾランセメントになるのだそうです。

カオリンは日本には産出しません。
日本の粘土鉱物はモンモリロナイト、ハロイサイトが多いそうです。
熊本県植木町一帯はハロイサイトからなる、阿蘇 灰土からなる台地です。
粘土鉱物は何か知りませんが鹿児島県は姶良火山のシラス台地です。
これらの土でメタカオリン同様の作用があるかどうか実験をする研究者・大学があるといいですね!

断りのセリフ

2006-12-15 11:58:40 | 趣味
祖母さんの遺言2006/12/15
 会社にいますと要らない電話が沢山掛ってきます。
 事務員さんが断るのに苦労しているので、自分で断るようにしました。
 商品取引・金融・の電話マーケティングは理由をあげて断ると、ますます勢いづきます。「営業は断られた時から始まる」という営業の教科書もあるのですから、ああ言えばこう言うとマニュアルもあるのでしょう 営業の勉強とでも言うように張り切るのです。
 不快になって強い口調になると相手もそうなり、最後はガチャンと電話を切ることになります
 断る方も不快な気持になっていかんなぁと反省していましたが、最近 良い方法を思いつきました。
このセリフだとお互い良い気持で会話を終えることが出来るのです。
それは「祖母さんの遺言で、相場は出来ないんだ」と言う言い方です。
嘘と分っていても、相手が笑って許してくれる感じです。
これが、「親父の遺言」「爺さんの遺言」ですと、本当くさくなり、「前 相場をしたことがあるのですか? どのくらい損したのですか?」など話が繋がるのですが、「婆さんの遺言」では話は終わります。
「祖母さん」には相手の人も良いイメージを持っていてOKだが、「親父」には良いイメージをもっていないのでNO と言う感じを抱きます。
「祖母さんの遺言で出来ないんだ」に付け加えて「ごめんね!」というのも
効果的です。
どうせ断る電話ですが、良い気分で別れることは自分のためにも大切です。
長い電話を聞いてそれから断るには、こちらもエネルギーが要りますし、
一方的にガチャンと切るのは、相手も不快でしょう。
 嘘と分っていても反論出来ない言葉を用意して置きますと、政治家も楽でしょう。
あまり深刻にならず、笑って許せるサンマややしきたかじんのセリフや表情に注目しよう!

泡盛は美味しい

2006-12-13 13:20:23 | 趣味
シーサー屋(泡盛愛飲倶楽部)2006/12/13
紺屋町を歩いていますと、沖縄音楽が路上放送されていました。
 「ちゅらさん」で沖縄が好きになり、「涙そうそう」をカラオケする私は、音楽に誘われそのビルの外階段から2階に上がりました。
 そこでは音楽は聞こえません。
どこかわからないまま奥へ行くと【シーサー屋】とあり、ここかと扉をあけますと普通の居酒屋、沖縄訛りで若い女性があいさつしてくれました。
メニューには、ゴーヤなどよく聞く沖縄一品料理の名が並んでいます。
ミミガー(500円)トウフヨウ(500円)、彼女のお勧めで八重泉30°ロック(500円)を貰いました。
久しぶりにおいしいお酒にめぐり合いました。
焼酎の臭みもなく、フルーティな香りです。のどの通りもスムースで甘味も感じ、爽快な青空の気分です。口内の神経が目覚めたように生き生きしてきました。

沖縄食材のセールを、スーパーや駅構内で見つけると、必ず立ち寄りミミガーを晩酌のつまみにして美味しいと喜んでいるのですが、【シーサー屋】で出されたミミガーの酢の物はアッサリとし少し感触が違います。
薄く切ってあるので、フグ皮の酢の物のようでもあり、咬むと動物的な味は鯨のオバイケのようでもあります。
トウフヨウも駅売りのパック詰めは赤いタレに漬けて普通に食べられますが、この店のものは、赤くなく味も濃く、爪楊枝で耳くそ程度の量が適当でした。
私はお金のない学生時代、サンラックドライという一瓶30円のアルコール水を、味の素の固形「コンソメスープ」を舐め舐め飲んでいましたが、この店のトウフヨウはそれを思い出す強烈な味付けでした。

泡盛のメニューがありました。面白いメニューで(泡盛テスティング・チャート)と副題を付け、マトリクス形式で書かれています。

            控えめ 穏やか      強い 華やか
  爽                      薫
軽やか 爽やか
 
                      
 濃い 複雑
           醇                      熟
 この表のそれぞれの位置に、久米仙 古酒43°700円・与那国30°500円 と書かれているのです。
 泡盛には日本酒とも焼酎とも老酒やマッカリ・ワインとも違う文化があり、沖縄独自のものだと思わされます。

これらの泡盛をのんでいますと、銘柄ものの焼酎、伊佐美だ森伊蔵だと拘るのは、次元が低いよと馬鹿らしくなります。
 ウィスキィーから焼酎そして酎ハイ・ワインとブームが作られて来ましたが、その流れの先には泡盛が待っていると私は確信します。
 
 長生きと泡盛の相関関係はありそうでもあり、なさそうでもあり、公式には言えないことでしょうが、長生きの沖縄人は泡盛を飲んでいるのは事実です。
 泡盛を飲むことは、真剣に感覚を味わうことの訓練でもあり、中途半端を許さぬ生き方の訓練にも繋がる気がします。
 25°の麦や芋の焼酎を六四だ五五だと水や湯で割るのは、日本人のぬるま湯体質を表し助長しているようで、不快な感じさえして来ました。

 沖縄の産業振興が、基地移設の前提でもあります。基地に依存しない沖縄経済が理想とされますが、この泡盛の世界的普及はその鍵にもなりそうです。
 日本政府は沖縄県や琉球大学を拠点とし、泡盛を研究開発し、世界特に日本・中国への定着システムを作り援助しようではありませんか!
 私も貧者の一灯で、このシーサー屋に通いましょう。
 小倉の場末にこんな店があるのがうれしく頼もしいことです。
 店長の男性は小倉出身の30才くらいでサッカーの中田英寿の雰囲気・
 女性は久米島出身の19才で正月には成人式に島に帰ると言っていました。

 沖縄料理 シーサー屋 泡盛愛飲倶楽部
        〒802-0081
        北九州市小倉北区紺屋町5-18大塚ビル2F
        TEL・FAX 093-551-8945


シェスタコーヴィッチを聴きました。2006/11/20

2006-11-20 15:02:38 | 趣味
シェスタコーヴィッチを聴きました。2006/11/20
                       
 北九州国際音楽祭の最終日11月17日、厚生年金会館でサンクトペテルスブルグ交響楽団の演奏会に行きました。
 菊陵中学の同期生10人が浜田先生の引率で集団鑑賞です。男子3人女子7人でした。
 演目は3曲すべてシェスタコーヴィッチでした。
 音楽は分からず、いつも居眠りする私ですが、この音楽は面白く、感激しました。
 聴き慣れたベートーベンやモーツアルトとは感覚の違う音楽です。
 初めの内は、少し聴きにくい予想の付かない音楽だと思っていました。
 途中で、何処かで聞いた感じがします。「そうだあれだ!」と思い出したのは、黒澤明の映画の音楽です。佐藤勝の男らしい洗練されていない、荒削りの大きな音が出ます。
 曲の途中で、「屋根の上のバイオリン弾き」のようなメロデイが流れます。
 「ロシアらしいな」とその時感じていましたが、あとでパンフレットを見ましたら、ユダヤの旋律が入っていることを、当時の共産党員芸術家が因縁を付けそうだから、その部分を封印して当初は演奏しなかったと書いてありました。

 100人位の楽隊ですが、私は世界で一番上手と言ってよいのではないかと思いました。
 と言うのは、音が澄んできれいに合っているのです。
 バイオリンは20人が同じメロデイを弾いていますが、一人で弾いているとしか聴こえないのです。
 各バイオリンは完全に弦が調律されていて、同じ音が出ているのです。
 そして演奏する姿勢も全員が同じなのです。
 バイオリンの弓は同じ角度で、同じ位置まで上がり、下がります。
 全員の弓は平行に動き、自衛隊の集団体操を見ているようです。
 ビオラも3台いました。弾く姿勢も角度も一緒で一つのフィルムを3つに投影しているようです。

 楽団員は楽譜を見ないで演奏します。5人に一人楽譜を広げていますが、めくらないままでした。
 指揮者のユーリ・テミルカーノフという人も魅力的な人でした。
 私は眼が悪いから細部は分りませんが、クリント・イーストウッドの体型と動作でした。
 アンコールに3回も応じて呉れました。皆、楽譜なしで合図一つでオーケストラが良い音を出すのですから、弾きなれているのでしょうが、2時間の演奏の後で申し訳なく感じました。

 家のテレビでよその交響楽団の演奏がありました。
 バイオリンの弓は平行に動いていません。
 各演奏者は少しずつ癖があり、角度も位置も演奏の姿勢も調律の程度も違うのです。
 個性重視の学校教育と鍛え抜かれた北朝鮮の兵隊さんのパレードを見比べるようでした。

 音楽会のプログラムには、他の演奏会の案内が10枚はさんであります。
 北九州も結構クラシックの演奏会があるのだとびっくりしました。
 市報やタウンズでスケジュールを発表してあれば、行く人も多いだろうと感じます。
 色んな講演会や、展示会などまとめてインターネットでPRすれば良いのに、
行きたいけれど耳に入ってこないものな!

箱根は植物王国2006/09/18

2006-09-20 10:32:11 | 趣味
箱根は植物王国2006/09/18
卒業45年同期会が箱根でありました。
 箱根は初めてで、嬉しいことでした。
 観光用ジャンボ・タクシーの運転手さんに、箱根の地学・生物のことをいろいろ教えて貰い楽しく過ごしました。
 箱根は何重にもなっているカルデラです。
2000年前の噴火で谷が堰き止められ「芦ノ湖」が出来ました。
当時も杉が沢山あり、池の底に杉林は閉じ込められました。
その杉は水の中でも生き続け、2000年後の現在もあり、緑の葉を付けているそうです。
風が強く波の高いとき、杉の枝がスクリューに掛かるので、船は航行出来ないそうです。(本当かなぁ?) 名前を「さかさ杉」と付けられ水面から見えると運転手さんは言います。

芦ノ湖畔の「成川美術館」の日本画を見て、外に出ると大きな杉がありました。樹齢3000年 幹の直径2m 高さ 40mくらいです。
屋久島の縄文杉の満身創痍の姿に比べ、傷一つ・折れ枝一本ない緑緑した杉は「大王杉」と名がありました。この杉はあと3000年くらい迄生きそうに思えました。

私は観る時間もないのですが、運転手さんの話によれば、馬酔木(あせび)の群落が素晴らしいそうです。
自然に枝が曲がり丸くなり、緑のボールが沢山転がった風景は、他にはない。

「トリカブト」の群生するところもあるそうです。生姜のような根が天然のものは毒が強いそうです。

「まゆみ」という赤い実を付ける木もあるそうです。この実は小鳥も食べないのでいつまでもなっているそうです。
じつは、赤い実の中の種には青酸毒があり、小鳥も知っているのだそうです。

道路脇の芝生が、鍬を入れたように、10cmくらいの土塊の畑のようになっていました。猪がミミズを食べた痕ですよ。秋が深まると、高いところから下に下りてきますから、ゴルフ場もその警備で大変だそうです。

 猪の肉は、熱くならないのだそうです。
 豚肉と猪肉を一緒に鍋で煮ます。豚肉は熱くて口に入れられないときに、猪肉はそのまま食べられるそうです。(そんなことがあるだろうか?)

  芦ノ湖の水は湧き水だそうです。流れ込む川は一つもありません。
  透水層と不透水層がうまく重なり水が溜まっているようです。
  箱根関所跡の井戸は地表面まで水は溜まっていました。地下水は地表まであり箱根全体が湿度100%で、水を好む樹木には天国でしょう。
  逆に根腐れするような樹木には適さないようで、松は眼に付きませんでした。

  

錦帯橋でお花見  2006/04/10

2006-04-10 13:32:53 | 趣味
錦帯橋でお花見  2006/04/10
  「天気もいいし、どこかへ行こう」と妻が言う。
  「花見に行こうか」「どこにする」「車運転したくない」と話してるうち、昔見た岩国の河原の桜を想い出しました。
  少し大げさですが、新幹線に乗ることにしました。

  各駅停車の「こだま」ですから、土曜日だし乗る人も少ないだろうと考えていましたが、間違いでした。新下関・厚狭は「こだま」しか停まらない駅ですからでしょう厚狭を出る時は、乗車率90%を越えJRのダイアの組み方に感心しました。

  新岩国駅からは、乗り合いバスに乗りました。満員でした。乗車率150%です。バス停で一番前に並んでいましたので席に座りましたが、お年寄りが多く気が引けます。席を替わろうと思いましたが身動き出来ない状態であきらめました。

  行楽シーズンですから、マイカーの行列でバスは進みません。駅から錦帯橋まで普通15分ぐらいのところ1時間半も掛かりました。新幹線は1時間でバスは1・5倍ですから可笑しな話です。
  しびれをきらした若い人達は途中下車し歩き出しました。やっと動けるようになったので、おばあさんと変わることが出来ました。

  このバスは「おはんバス」と名付けられており、普通車内広告があるところに、「おはん」の作者 宇野千代 の写真・伝記が掲示されていました。
  宇野千代は18歳で同人誌に小説を書いている、おませです。30歳では東郷青児と同棲するなどと、誇らしく郷土の偉人扱いですが、当時は世を騒がせた人だったのでしょう。
  季節だからでしょう「薄墨桜」の文章も掲示されていましたが、上手とは思えませんでした。 これに比べれば、北九州の林芙美子や松本清張の方が上だと郷土自慢したくなります。

  満員の乗客には10人前後の花見客団体が3グループ居て、会話が進みます。仕事で新幹線に乗ったり、博多まで高速バスで行くとき、乗客のしようもない話が耳に付いて本を読めずイライラすることが多いのですが、このバスの中の会話は広島弁のゆっくりしたテンポでまったく気になりませんし、                      花見のちょっとうわついた華やかな気分に調和し気分が盛り上がる感じでした。 俺が俺がと言う、人と張り合う感覚がなく、相手に好意を伝える会話は、周りの人にもいい感じを与え、会話はこうあるべきだと勉強にもなりました。

  花は満開で見事なものでした。
  桜は下から見上げるのが普通ですが、錦帯橋は高く太鼓に盛り上がっていますので、花を上から眺めることが出来ます。薄ピンクの花の連なりは日に当たってまぶしいほどです。

  ここは焼肉・バーベキューが禁止されていて、いい感じです。
  小倉の森林公園などでは、近所の商店が七輪を貸し出し焼肉公認ですが、残り物をごみ場所に捨てたものが、臭く匂い、死体・屍肉を想像させ吐き気を催します。あれから小倉の花見は敬遠しています。

  岩国は基地があるからでしょうアメリカ人も沢山いました。
  日本人と比べると、体格もよくスマートで、表情もゆたかで、また子供のかわいいこと。 うらやましくなります。

  お花見弁当を買って芝生で食べ、帰りはあの交通マヒが嫌で、岩国駅に回って、山陽本線で徳山へ出て「ひかり」に乗りました。

  錦帯橋から岩国駅までは、ずっと市街地です。道も狭く、古い田舎くさい街並みをバスは行きます。一方通行の一車線の道もあり変な道だなぁと感じていましたら、明治時代の市内電車の線路跡と解説がありました。
  島耕作の作者の出身地だそうで、地元の人は誇りに思っている様子が見てとれました。

  本も携帯電話もカメラも持たずの移動は楽でゆっくりした一日を過ごしました。

  小倉に帰り足立山を見上げますと、山の中腹にはピンクのあばたが沢山あります。実も付かない桜がどうして人の行かないあんなところに生えるのだろうと不思議に思いました。

「役者狩り」 佐伯泰英著 光文社文庫 \571

2006-02-01 08:50:39 | 趣味
2006/01/31 「役者狩り」 佐伯泰英著 光文社文庫 \571
  「狩り」シリーズ第10作です。

  映画化すれば主演高橋英樹というような、倫理観あるヒーローが
 幕府の権力を乱用する青年将校とも言える鳥居耀蔵の方針と行動に、
 抵抗し、その一つ一つに勝利していくシリーズです。

  1作から9作までは、主人公夏目影二郎が、鳥居の意を実行する
 鳥居派実行部隊を狩る話でした。
  10作目は逆で、役者を狩るのは鳥居側で、影二郎は役者を守る
 立場で活躍します。

  絵空事の小説ですが、人物描写と時代背景で読めるものになっています。

  影二郎はスーパーマンで常にギリギリで勝ちます。
  影二郎の父親は幕府の要職にありますが、妾腹の彼は、無頼の仲間
 に入っていたこともあり、変わった友人も沢山います。

  影二郎の手助けをする、父親の密偵は、三蔵法師を守る孫悟空達を
 思わせる能力と行動力を持っています。

  疲れた時に、ホッとする清涼剤になります。

  10作X5編で短編小説50編があります。
  テレビ連続活劇にすれば、しっかりした筋立てで人気を博すでしょう。
  くだらないお笑いより視聴率がとれますよ。
 

「銀のなえし」佐伯泰英著 角川春樹事務所 \667

2006-01-23 13:54:39 | 趣味
2006/01/21 「銀のなえし」佐伯泰英著 角川春樹事務所 \667
      「道場破り」 佐伯泰英著 角川春樹事務所 ¥667

佐伯泰英著 鎌倉河岸捕物控 のno8.no9 です。
 佐伯さんは北九州市出身の作家で、面白いシリーズを文庫本書下ろしで、
8シリーズ 延100冊 出版されています。

 曽根沼南町の丸和内のオオカド書店の若主人は佐伯さんの大ファンでして、
特別の平積み場所を作って、目に付くようにしていました。
 私もこの店で、佐伯泰英さんを知り全シリーズ・全冊 購入愛読しています。

 現代の山手樹一郎 あるいは池波正太郎 と言える作家だと私は位置づけ
しています。
 文章は上手で読みやすく、筋立ても面白く、江戸の雰囲気を感じさせる時代
小説です。
 1編50頁の連続した短編小説が5編をまとめて1冊にしてありますが、
これも子供のころ観た中村錦之助・東千代の助の『笛吹童子』を思い出します。
 東映の短編連続映画で、毎週20分位です。
 毎週楽しみにして観に行ったことでした。
 紙芝居は毎日連続続き物で、楽しみでしたが、映画に食われて早くなくなって
いましたが、それらを想い出すような楽しく懐かしい気分になります。
 今日は光文社『狩り』シリーズ10作目『役者狩り』が本屋に来ました。
 
 多作な人で、多い時には1ヶ月3~4冊発行されます。

 私は読書(完読)100冊を今年の目標の一つにしていますが、中にこう言う
小説を入れると、目標達成は間違いないでしょう。

 本を読むスピードを速くしたい人は、こう言う類の文庫本を読み続けていると
どんどん速くなってきます。

 文字を眼で追っていると、登場人物は演技をしているように、頭の中で、
動き出します。 もう映画を見ているようで、(あ!そっちにいったら危ない)
など思いながら、手に汗を握っている時もあります。

 中学生位に読ませると、本好きの子供が出来そうです。
 健全な小説で、マンガより清潔です。

 本を読む習慣を付けさせるには、本を読む楽しみを知らさなければなりません。
 学校で推薦する課題図書には、まとも過ぎる主人公や、取って付けたような
いたずらっ子が、みみっちい動きをします。
 こういうダイナミックな本を読む子供は、先が楽しみな子供です。
 

 佐伯泰英さんが、直木賞を得て、世間に広く知られオーソライズされた時こそ
読書好きの子供が増える時に思えます。
 しかし文芸春秋社から発行していないから無理かなぁ!

人を殺しては、お終いですね! 2005/9/16

2005-09-16 09:28:17 | 趣味

  「愛の流刑地」(渡辺淳一 作)は日経新聞 朝刊の裏面に
 連載され、毎朝一番に「私の履歴書」とともに 読んでいます。

  人気良いのでしょう、今迄 渡辺淳一は何回も登場しています。
  もてる主人公にあこがれ、あんな彼女がいればいいなと 毎朝
 活力を貰っていました。

  一週間ほど前、主人公は、不倫相手の人妻「ふゆか」を絞め殺
 してしまいました。

  快楽の場面は急転して暗くなり、主人公はうろたえ自分が何を
 しているのか判らない心境が書き込まれています。

  これから 話をどう展開させるのか、私が小説家だったら如何
 書こうかと考えるのは、暇つぶしの頭の体操です。

  自然の死でなく、はずみとは言え自分の手で殺した悔しさ・苦
 しさ・悲しみが、小説の終わるまで書き込まれていくのでしょう
 が、あまり読みたくないですね。

  過去の渡辺淳一の小説は、内容と行為は殆んど同じですが、「
 終わり方」は違うように作ってありました。
  ①彼女が目覚めて、「こんな事をしていてはいけない」と離れ
   自立していくのを、わが子が巣立っていくのを見守るように
   観ているが、寂しく次ぎのピグマリオンを探す。
  ②「絶対離れたくない」と結ばれたまま毒入りワインを飲んで
   心中する。
  ③今回の小説・・・あやまちとは言え男が女を殺してしまう。
  ④次回の小説・・・女が男をあやまちで殺してしまう。
  ⑤次次回の小説・・意図して相手を殺す。

  殺してしまえば、同情も余韻もない殺伐とした非難の中で小説
 は終わるのでしょうが、もう読みたくないなー。

  しかし、知性も分別もある大学教授にして小説家の主人公が
 殺人をするかなあ?
  話を面白くするため、こんな結末にするのでしょうが、ふざけ
 半分で首を絞めて、そんなに簡単に死ぬかなあ?
  死刑の首吊りだって、何分かぶら下げているのに?

  倒れて後頭部を、固い物にぶっつけて、はずみで死んでしまう
 のは、テレビのサスペンス劇場でなじみですから有りそうに思い
 ますが、はずみ首絞め殺人は嘘くさいですね!

  こんな殺しで小説の中の主人公は「もうお終いね」ですが、
 作者の渡辺淳一さんも日経新聞に書かせて貰えなくなるのでは、
 ないかな!

時代小説の流行 2005/9/13

2005-09-13 08:31:46 | 趣味

 初老の武芸者の活躍する時代小説は面白いですね。

 佐伯泰英さん・鳥羽亮さんの作品は量も多く100冊以上あります。
 読者に団塊の世代が多く、また著者本人も定年世代なのでしょうが、
宮本武蔵なら、悟って五輪の書を書いている年令の主人公に悟らせず、
女性もからませ、果し合いを続けさせています。
  
 小説の中でも、日本人は成長せず、年取っても若さに憧れながら、活動
している現代人そのままです。

 読んでいて年寄りの私は、初老白髪混じりの主人公に感情移入し易く、
連作の次々に発行される時代小説を好んで読んでいます。


 文庫本の平積みされているものの60%以上は時代小説です。
 平岩弓枝さんはじめ、女性の書く時代小説も沢山あり、表紙の絵の似て
いる物もあり、間違って買って、案外面白くてファンになることもあります。

 今は、時代小説の花盛りです。
 マスコミは高校生芥川賞作家を話題にしますが、売れているのはこちらと
感じます。


 昔、私は土建屋の現場監督として、高速道路の工事に携わりました。

 そこには、縄文時代の石棺が多数出土し、県の文化課の発掘調査員が来て
仕事はストップです。
 仕事を速くして貰おうと、彼らにおべんちゃらを言いながら、話を聴きました。

 面白いことに、調査員には、長男・長女しかも1・2才違いの弟・妹のいる
若者が多いのです。

 博学の友人と話していて心理学の考えを知りました。

 長男・長女は初めは一人っ子でよく世話をして貰い大事に育てられています。
 弟・妹が生まれると、親の関心はそちらに向き、長男・長女は「お兄さん
でしょ」「お姉さんでしょ」と甘えさせて貰えなくなります。

 彼らは幼心に、「昔は良かった」「弟の生まれる前が良かった」と考えるのだ
そうです。
 三つ子の魂百までと言いますが、「昔は良かった」の考えから昔が好きになり、
歴史が好きになり、昔の遺物の発掘調査が好きになり、調査員になるのです。


 2005年の時代小説花盛り現象は、「今は住みにくい世の中だ。昔は良か
った」と考える人達が多くなっていると推定出来るのでは、ないでしょうか?

 それと同じですが、古典芸能 三味線や琴・尺八が流行る世の中も、
「住みにくい時代だ。昔は良かった」と考える人が多い証拠かもしれません。

 私が時代小説を好んで読むようになったのは、2年前からですが、
住みにくいと考えるようになった切っ掛けはなんでしょうか?

 近頃NHKでも、昔の歌謡曲を歌わせる番組が眼につきます。

 「昔が良かった」は日本中に蔓延しているようにも見えます。
 小泉さんの、昔の武士のような一刀両断が持て囃されるのも同じ理由かも
しれません。

 昔を思わせない、岡田さんはお呼びでない気もします。
 民主党は、昔を想い出すような小沢一郎を党首にするのが、いい作戦だった
かもしれません。