朝礼の話題

見たり読んだりして、感じたことを朝礼で話しています。この頃は仕事の話は少なくなりました。

資本主義の終わり

2011-12-07 09:54:42 | 21世紀
オリンパスと山一証券
2011/12/07
 今、損失隠し事件として、オリンパスが大きく叩かれています。1997年同じような損失隠し事件で、山一証券が、自主廃業(倒産)しました。
 両社とも、同じように、バブル期に証券投資し、バブルがはじけて損失が残り、それが決算書などで分からないような海外証券に投資したことにし、損失を先送りしたのです。倒産するより、不正経理しても今まで生き残り、損失を出さなかったオリンパスの方が、日本に迷惑を掛けなかった。良い企業だと褒めてやりたい気もします。
 バブルを造り、バブルを潰したのは、当時の政府でした。アメリカから「国内投資をして、輸出依存体質を変えよ」と圧力を掛けられ、高速道路や本四架橋を3ヶ所もしたりし、日本列島改造と投資し、地価の高騰と贅沢風潮をもたらしました。日銀三重野総裁は、バブル停止を宣言し、総量規制という名の不動産購入資金の枯渇を図り、成功し、地価は暴落・株価も暴落したのです。
 その煽りで山一証券はお客さん企業の損失を引き受けて補償し結果自身は倒産しました。オリンパスは取引証券会社が山一証券でなかったから損失を消してもらえず、取り扱い証券会社の指導のもと、自力で損失を消そうとしたと私は推察します。
 山一が悪い、オリンパスはコンプライアンスがなってないなどと、叩かれていますが、「汝ら、罪なき者、この女を石もて打て」とイエスキリストが言ったように、両社を誹る人は、学者・お役人・無責任なマスコミです。
 株価が上がり利益を得る、資本主義の構造は、設備投資の進むGDP増加時期のみのことと考えたほうがいいのではないか? 21世紀の日本では、株価は人気投票のような、実質のない、浮草のように短期上下するものと考えられます。利益を多くするためデリバティブなどと称して、倍率を上げて、博打のようになっています。
 ヨーロッパ貴族社会を理想とする欧米人は不労所得こそ理想の収入として働いて稼ぐことを蔑視します。ベストセラーの「金持ち父さん・貧乏父さん」他類似の本では、自分で働く自営業者、他人のタメに働くサラリーマンでは金持ちには絶対なれないと蔑みます。お金持ちになるのは、他人を働かせて自分は働かない経営者、自分のお金を利益でる企業に出資する投資家であると、人間を4種に分けた新しい?身分性を提唱し、世に受け入れられています。
 株式投資は、値上がりを期待する時代では無いと思います。
 株式の価格など毎日発表したり、外国からの日本株購入を望んだりすることは、20世紀のことだと排斥したいと思います。オリンパス頑張れ。