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「1.うつしみのわが大王が統治する大八州には国多くあり()」
「2.山並みや川並よろし山城の鹿瀬山の地に宮をかまえり()」
「3.久邇の宮瀬の音トは清き山にては鳥が音ネ響トヨむ春になれれば()」
「4.秋されば山もとどろにさ牡鹿が妻呼び響トヨめ思いはまさる()」
「5.春されば岡辺も繁シジに巌には花咲き撓ヲヲりあなおもしろし()」
「6.布當フタギ原いと貴タフトくて刺竹の大宮所ここと定めし()」
「大宮を久邇にしたるは橘の諸兄の助言に従えるとか()」
「現つ神我が大王の天の下八島の内に国はしも多くあれども里はしもさはにあれども
山並のよろしき国と川並の立ち合ふ里と山背の鹿背カセ山の際マに宮柱太敷きまつり
高知らす布當フタギの宮は川近み瀬の音トぞ清き山近み鳥が音ネ響トヨむ秋されば
山もとどろにさ牡鹿は妻呼び響め春されば岡辺も繁シジに巌には花咲き撓ヲヲり
あなおもしろ布當の原いと貴タフト大宮所諾ウベしこそ我が大王は君のまに聞かし
たまひて刺竹の大宮ここと定めけらしも(#6-1050)」
「三香ミカの原布當の野辺を清みこそ大宮所定めけらしも(反し歌1/2首 #6-1051)」
「三日の原布當の野辺が清いから宮をここにと定めけらしも()」
「山高く川の瀬清し永遠に神カムさびゆかん大宮所(反し歌2/2首 #6-1052)」
「山高く川の瀬きれい清し百代まで神カムしみゆかむ大宮所(反し歌2/2首 #6-1052)」