2021/06/21
「飛ぶ鳥の 明日香の川の
「飛ぶ鳥の 明日香の川の
上つ瀬に 生ふる玉藻は
下つ瀬に 流れ触らふ
玉藻なす か寄りかく寄り
靡かひし 夫ツマの命ミコトの
たたなづく 柔膚ニキハダすらを
剣刀ツルギタチ 身に添へ寝ねば
ぬば玉の 夜床ヨトコも荒るらむ
そこ故に 慰めかねて
けだしくも 逢ふやと思ほして
玉垂タマタレの 越智ヲチの大野の
朝露に 玉藻はひづち
夕霧に 衣は濡れて
草枕 旅寝かもする 逢はぬ君故
[巻第二#194、藤原の宮に天の下知ろしめしし天皇の代(=持統天皇)、河島皇子の殯宮アラキノミヤの時、柿本朝臣人麿が泊瀬部皇女に献れる歌一首、また短歌][万葉集]」
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