そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

万葉集#131-134 石見より上京するときの別れの歌

2021年06月16日 |  / 万葉集
石見の海ミ 角ツヌの浦廻ウラミを
  浦なしと 人こそ見らめ 
  潟なしと 人こそ見らめ 
  よしゑやし 浦はなくとも 
  よしゑやし 潟はなくとも 
  鯨魚取り 海辺ウミヘを指して 
  渡津ワタヅの 荒礒アリソの上に 
  か青なる 玉藻沖つ藻 
  朝羽振ハフる 風こそ来寄せ 
  夕羽振ハフる 波こそ来寄せ 
  波の共ムタ か寄りかく寄る 
  玉藻なす 寄り寝し妹を 
  露霜ツユシモの 置きてし来れば 
  この道の 八十隈ヤソクマごとに 
  万ヨロヅたび かへり見すれど 
  いや遠に 里は離りぬ 
  いや高に 山も越え来ぬ 
  夏草の 思ひ萎シナえて 
  偲シヌふらむ 妹が門見む 靡けこの山
 [巻第二#131,藤原の宮に天の下知ろしめしし天皇の代(=持統天皇)、
  柿本朝臣人麿が石見国より妻に別れ上来マイノボる時
  の歌二首、また短歌 ][万葉集]」

石見のや
  高角タカツヌ山の
  木コの間より
  我が振る袖を
  妹見つらむか
 [巻第二#132、藤原の宮に天の下知ろしめしし天皇の代
 (=持統天皇)、反し歌二首][万葉集]」

小竹ササが葉は
  み山もさやに
  乱れども
  吾は妹思ふ
  別れ来ぬれば
 [巻第二#133、藤原の宮に天の下知ろしめしし天皇の代
 (=持統天皇)][万葉集]」

石見なる
  高角山の
  木の間よも
  吾が袖振るを
  妹見けむかも
 [巻第二#134、藤原の宮に天の下知ろしめしし天皇の代
 (=持統天皇) ][万葉集]」

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