そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

万葉集#20.4331-20.4333

2013年10月31日 |  / 万葉集

10/31

「家持が防人たちが別れいく悲しみ思い詠める歌とか(防人の悲別ワカレの心を追痛イタみてよめる歌一首、また、短歌)」

「天皇スメロキは筑紫の山城キ守らんと猛き軍卒イクサと労ネぎらいたまう(天皇スメロキの遠の朝廷ミカドとしらぬひ筑紫の国は賊アタまもる鎮オサへの城キそと聞こし食ヲす四方の国には人多サワに満ちてはあれど鶏トリが鳴く東男アヅマヲノコは出で向かひかへり見せずて勇みたる猛タケき軍卒イクサと労ネぎたまひ)」
「任マケのゆえ母・妻と離カれ難波へと集まり船で漕ぎゆく君は(任マケのまにまにたらちねの母が目離カれて若草の妻をも枕マかずあらたまの月日数ヨみつつ葦が散る難波の御津に大船に真櫂しじぬき朝凪に水手カコととのへ夕潮に楫引き撓ヲり率アドもひて漕ぎゆく君は)」
「波の間を早く行っては恙無く任を果たして無事還り来せ(波の間をい行きさぐくみ真幸マサキくも早く到りて大王オホキミの命ミコトのまにま大夫マスラヲの心をもちてありめぐり事し終はらば恙ツツまはず還り来ませと)」

「甕を置き白服ととも黒髪を長く祈れるかかわいい妻らは(斎瓮イハヒヘを床辺トコヘに据ゑて白妙の袖折りかへしぬば玉の黒髪しきて長き日ケを待ちかも恋ひむ愛ハしき妻らは)」

「天皇スメロキの 遠の朝廷ミカドと しらぬひ 筑紫の国は 賊アタまもる 鎮オサへの城キそと 聞こし食ヲす 四方の国には 人多サワに 満ちてはあれど 鶏トリが鳴く 東男アヅマヲノコは 出で向かひ かへり見せずて 勇みたる 猛タケき軍卒イクサと 労ネぎたまひ 任マケのまにまに たらちねの 母が目離カれて 若草の 妻をも枕マかず あらたまの 月日数ヨみつつ 葦が散る 難波の御津に 大船に 真櫂しじぬき 朝凪に 水手カコととのへ 夕潮に 楫引き撓ヲり 率アドもひて 漕ぎゆく君は 波の間を い行きさぐくみ 真幸マサキくも 早く到りて 大王オホキミの 命ミコトのまにま 大夫マスラヲの 心をもちて ありめぐり 事し終はらば 恙ツツまはず 還り来ませと 斎瓮イハヒヘを 床辺トコヘに据ゑて 白妙の 袖折りかへし ぬば玉の 黒髪しきて 長き日ケを 待ちかも恋ひむ 愛ハしき妻らは(#20.4331)」

「大夫の靫ユキ取り負ひて出でて行イけば別れを惜しみ嘆きけむ妻(反歌 1/2 #20.4332)」
「大夫マスラヲが矢立を背負い家出れば別れを惜しんで嘆くか妻は()」

「鶏が鳴く東男の妻別れ悲しくありけむ年の緒長み(反歌 2/2 #20.4333)」
「鶏が鳴く東男が妻と別れ悲しいだろう年月長く()」

「この歌は二月八日に家持が防人思い作る歌らし(右、二月の八日、兵部少輔大伴宿禰家持)」
「()」「()」



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 万葉集#20.4328-20.4330 | トップ | 川上さん逝く »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

 / 万葉集」カテゴリの最新記事