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「天平の18年の正月に大雪となり数寸積もる(十八年の正月ムツキ、白雪ユキ多く零り地ツチに積むこと数寸フカシ。()」
「左大臣中納言らが家臣等と天皇のもといって雪掻き(時に左大臣橘の卿、中納言ナカノモノマヲスツカサ藤原豊成朝臣と諸王オホキミタチ諸臣オミタチとを率て、太上天皇オホキスメラミコトの御在所ミアラカ中宮西院 に参入マイりて、供ツカへ奉マツりて雪を掃ハラふ。)」
「各々を大殿あげて詔酒ふるまいて歌を詠えと(是に詔ミコトノリして大臣オホマヘツキミ参議オホマツリゴトヒトまた諸王をば大殿の上ヘに侍サモラはしめ、諸卿大夫マヘツキミタチをば南の細殿に侍はしめて、酒オホミキ賜ひて肆宴トヨノアカリす。)」
「勅ミコトノリしたまい皆に此の雪を賦ヨみて歌に奏マヲせといえり(勅ミコトノリしたまはく、汝イマシ諸王卿等オホキミタチ、マエツキミタチ、此の雪を賦ヨみて、各オノモオノモ其の歌を奏マヲせとのりたまへり。)」
「左大臣橘宿禰が詔ミコトノリ応ウケタマはって詠める歌なり(左大臣橘宿禰の詔を応ウケタマはる歌一首)」
「(十八年の正月ムツキ、白雪ユキ多く零り地ツチに積むこと数寸フカシ。時に左大臣橘の卿、中納言ナカノモノマヲスツカサ藤原豊成朝臣と諸王オホキミタチ諸臣オミタチとを率て、太上天皇オホキスメラミコトの御在所ミアラカ中宮西院 に参入マイりて、供ツカへ奉マツりて雪を掃ハラふ。是に詔ミコトノリして大臣オホマヘツキミ参議オホマツリゴトヒトまた諸王をば大殿の上ヘに侍サモラはしめ、諸卿大夫マヘツキミタチをば南の細殿に侍はしめて、酒オホミキ賜ひて肆宴トヨノアカリす。勅ミコトノリしたまはく、汝イマシ諸王卿等オホキミタチ、マエツキミタチ、此の雪を賦ヨみて、各オノモオノモ其の歌を奏マヲせとのりたまへり。左大臣橘宿禰の詔を応ウケタマはる歌一首)」
「降る雪の白髪までに大皇オホキミに仕へまつれば貴くもあるか(#17.3922)」
「わが髪が白くなるまで大王にお仕えできれば尊いことよ()」
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