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そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

万葉集#15.3691-15.3693

2013年02月26日 |  / 万葉集

2/26
「天地と共にいこうと思ひつつ暮らしてきたが愛すべき家を離れて波のうへに苦しみながら来たことよ新しい月日もすぎて雁たちも連なり鳴けばたらちねの母も妻らも朝露に裳裾を濡らし夕霧に袂を濡らし無事でいてくれるものだと門に出て待つだろものを世の中の人の嘆きはわからないあなたであるか秋萩の散っている野辺の初尾花仮屋に葺いて雲流れ遠い国での露霜の寒い山辺で旅宿りするだろ(#15.3691)」

「天地と 共にもがもと 思ひつつ ありけむものを 愛ハしけやし 家を離れて 波のうへゆ なづさひ来にて あら玉の 月日も来経ぬ 雁がねも 継ぎて来鳴けば たらちねの 母も妻らも 朝露に 裳の裾ひづち 夕霧に 衣手濡れて 幸サキくしも あるらむごとく 出で見つつ 待つらむものを 世の中の 人の嘆きは 相思はぬ 君にあれやも 秋萩の 散らへる野辺の 初尾花 仮廬カリホに葺きて 雲離バナれ 遠き国辺の 露霜の 寒き山辺に 宿りせるらむ(3691)」

「愛しけやし妻も子供も高々に待つらむ君や島隠ガクれぬる(反し歌二首 1/2 #15.3692)」
「愛すべき妻や子らも心から待っている君 死んでしまえり()」

「もみち葉の散りなむ山に宿りぬる君を待つらむ人し悲しも(反し歌二首 2/2 #15.3693 右の三首は、葛井連子老フジイノムラジコオユがよめる挽歌)」
「黄葉葉が散れる山にと埋められたあなたを待つ人悲しむだろう()」