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そのままVon

おもに31文字の語呂合わせ日記

万葉集<施頭歌4>#7.1290-7.1295

2010年05月29日 |  / 万葉集
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「海ワタの底沖つ玉藻の名告藻の花妹と吾ここにありと名告藻ナノリソノの花(#7.1290)」
「海の底沖の玉藻が存在を告げるがごとき名告藻ナノリソノの花()」

「この岡に 草刈る小子コドモ しかな刈りそね ありつつも 君が来まさむ 御馬草ミマクサにせむ
(#7.1291)」
「この岡で草刈る子等よ刈らないで そのまますれば 彼が馬草に()」

「江林ェハヤシにやどる猪鹿シシやも求むるによき白たへの袖巻き上げて猪鹿待つ我が背
(#7.1292)」
「江林に住む猪鹿シシ獲るによき白か袖巻き上げて猪鹿待つ夫()」

「霰降り遠江トホツアフミの吾跡川楊アドガワヤナギ刈れれどもまたも生ふちふ吾跡川楊
(#7.1293)」
「霰降る遠き吾跡川アドガワその楊ヤナギ刈れども生えるその吾跡川楊アドガワヤナギ()」

「朝月日アサツキヒ向ひの山に月立てり見ゆ遠妻を持たらむ人し見つつ偲はむ(#7.1294)」
「朝日出る向かいの山に月見える遠妻持てる人は偲ばん()」

「施頭歌は人麿歌集に若干の数残りたり特殊なリズム
(右ノ二十三首ハ、柿本朝臣人麿ノ歌集ニ出ヅ。)」
「施頭歌は中の五音が難しいリズムも意味も少し破調に()」


「春日なる三笠の山に月の船出づ遊士ミヤビヲの飲む酒杯に影に見えつつ(#7.1295)」
「春日なる三笠の山に月の船風流人の酒杯に映る(右ノ一首ハ、古歌集ニ出ヅ。)」