春は来ている

　きょうは夫がカヌーツアーに早朝から出掛けて行ったので、ひとりの休日。

　メダカと植物の世話をしようと思って外へでたら、ハナミズキが満開になっていた。

　ちょっとびっくりする。あんまり上をみあげていなかったのかな。

　４月初めは寒い日が続いて、ハナミズキは今年は咲くのだろうかとか、スノーフレークはもう今年は咲かないなとか、半ばあきらめていたのだけど、ちゃんと春はやってきていた。

　ガレージ奥のスノーフレークも例年よりはすごく遅かったけど咲いていた。

　よその庭に咲いているのを見て、あれ、もうどこも咲いているのかぁ、今年はうちのは咲かないのかと思っていて、ちょっと申し訳ない気持ちになった。よそとは環境が違うんだから比べても仕方ないのに。遅かったけどちゃんときれいに咲いた。ありがとう。ありがとう。

　ハゴロモジャスミンも急に蕾をたくさんつけて、タイミングを待っている。

　野ぶどうも急に蔓をぐんぐんのばして新しい葉をつけていた。

　お花のおじさんが通りかかって、

　「野ぶどうの葉っぱがでてきたねぇ、ハナミズキもええ色やねぇ」と声を掛けていってくれた。

　最近、ほめられるということがなかったから、とても嬉しかった。花が咲いただけでほめられた気持ちになる。

　このまえ、ご近所のＫさんが「クリスマスローズって俯いて咲いているでしょう。切って一輪挿しにさしたら、とてもかわいいよ」と教えてくれたので、きょうはクリスマスローズとコデマリを切って父に供えた。ほんと、かわいいな。

　そして、父の部屋（私の本の部屋だけど）の窓を全部あけて、春の風を入れた。父はいつも明るいのが好きだった。きょうは夫がいないからお線香も焚いた。（夫は線香を焚くと具合が悪くなる）

　お父さん。

　お父さんがこの世にいなくなっても、春は来たよ。

　今度、母を誘ってうちの花を見せてあげよう。