昨日の朝、皆を送り出し、一人朝食を取っていたら、NHKで “いのちのスープ”をつくる ~辰巳芳子 新たな挑戦~ という番組が始まっていました。
いのちのスープ
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出勤前の忙しい時間帯。今年になってからはテレビもめっきり見る回数が減りましたが、 内容が興味深く、ついチラチラと、途中までですが 見てしまいました。 高知・近森病院の北村龍彦医師が、料理研究家の辰巳芳子さんへ、病院の600人の患者さんに辰巳さんのスープを提供したい、との手紙を送ったこと、それが辰巳さんの 協力で実現した、という内容のようでした。
辰巳芳子さんは、34年前に脳梗塞で倒れた父親の介護を通して、「高齢者や病気の方のためのスープ」を研究・実践するようになり、その野菜を中心としたスープは「いのちのスープ」と呼ばれ、著書にもなっています。 北村医師は、自分の友人が末期がんになり、食欲が全くなかった時に辰巳さんのレシピによるスープを作ってもらい、それを彼女を励ますお食事会か何かの時に色々なご馳走と共に出したら、食事はどうしても手がつけられなかったのに、そのスープだけは「おいしい」と最後まで飲み干したのでした。
実際にその場面が放映され、喜んで頂いている女性の姿がそこにありましたが、三ヵ月後に彼女は他界してしまいました。 それからは、北村医師が、ご自身の患者さんに、少しでも生きている喜びを感じてもらいたい、とスープ作りに試行錯誤を繰り返し、辰巳さんのアドヴァイスを受けながら完成させていくのです。例えばにんじんの甘みを引き出すには、どのような切り方をし、何十分かけて炒めると良いか、などなど、たった一つのプレートのためにこんなにも心を砕くのかぁ・・と 感心し、呆気に取られて見ていました。
並行して辰巳さんのお話しが続きます。うろ覚えの内容の一部はこんな風でした。
・・・皆、見えるところに一生懸命手をかけるけど、見えないところに手をかけなくてはダメ。 基礎をしっかりと理解すること。 ・・・人から教えてもらうというのではなくて、「伝承」から学ぶべき。 ・・・お料理をおいしく頂く、ということは、病気の人を励ますし、介護する側も励まされる。 美味しいと言うことは、幸せの一つなのです。
出勤前の少しの時間でしたが、いいお話しを伺えたことで一日のスタートラインは 。 辰巳芳子さんって、母と同じ年なんですよね。この時代の女性には参ります。
そして北村医師のようなお医者さんが、今後、どんどん増えていって欲しいと心から願わずにいられません。
辰巳 芳子
1924年生まれ。 料理研究家の草分けだった母・浜子さんのもとで家庭料理を学ぶ一方、 西洋料理の研さんも重ねる。父親の介護を通じてスープに開眼する。 高齢者へのスープサービスにも力を注ぎ、鎌倉の自宅などでスープ教室 「スープの会」を主宰する一方、近年は風土に根ざした食材を守る活動 として「大豆百粒運動」も提唱している。NPO「良い食材を伝える会」 代表理事。著書に『あなたのために いのちを支えるスープ』(文化出版局)、 『辰巳芳子の旬を味わう』(NHK出版)、DVD+BOOK『NHKきょうの 料理 いのちを養う四季のスープ』(NHK出版)、『手しおにかけた私の料理』 (婦人之友社)など多数 《写真共にweb上より拝借》
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数日前にアトレのお買い物券が期限のその日だったことに気が付き、YURINDOが 閉店になる30分前に駆けつけ、本を物色しました。手っ取り早いのはお料理の本だ、 と思い、辰巳さんと栗原さんの間で揺れてしまいました。が、結局購入したのは、これ。
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