夢発電所

21世紀の新型燃料では、夢や想像力、開発・企画力、抱腹絶倒力、人間関係力などは新たなエネルギー資源として無尽蔵です。

敬老会アトラクション大成功!

2007-09-10 08:38:18 | 私と福祉とであいの旅
 真夏日の30℃となった快晴の一日。朝8:30から関係者が文化ホール「あそべーる」に集合した。AM10:00からスタートする弘前市社会福祉協議会岩木地区社会福祉協議会が主催する敬老会開催のために、受け入れ準備をするためだった。75歳以上の高齢者が1500人岩木地区にはいて、そのうちの600人が集合する。一番手のかかるのが、昼食の準備だろう。そして金婚式を迎える夫婦の表彰や、80歳、85歳、88歳、90歳以上の高齢者の表彰など市長が直接ひとりずつに賞状記念品を渡す。岩木地区の最高齢者は105歳だという。
 午前中に記念式典があり、11:30からいよいよアトラクションのスタートで、私は司会だった。舞踊や歌を地域住民が披露した。三番手が地区社会福祉協議会役員の「幻の栃若戦う大相撲岩木場所」である。準備も万端に入場口から会長一座が客席をふれ太鼓に合わせて行進した。呼び出し、行司、審判、栃錦、若乃花の6名が胸を張って行進すると大きな拍手が沸きあがった。きょう本番に初めて衣装などにも袖を通した。横綱の格好はなんだか本当の力士そのもので、ラクダの下着とその内側に胸と腹に真綿での肉付けも効を奏し立派な相撲取りだ。
 舞台上にそろった一座の役者が予定位置につく。ナレーションで栃若戦の紹介がされ、それが夢の物語であることを語った。呼び出し昭吉が両横綱を呼び出し、両横綱が堂々と四股を踏む姿に、会場から「若乃花!」などと掛け声が入った。塩はシュレッダーで切り刻まれた紙吹雪である。行司・木村庄之助が両者を呼び出している。声も節回しもまさに行司の威厳が感じられるのは、衣装をつけると皆その気持ちになってしまうからなのかもしれない。両者の仕切り線に両手をつく姿が二度三度と繰り返され、栃錦役のIさんが昔学生時代に演劇部だったということもあってか、さりげなくだが燻し銀のような自己主張をしている。審判長のSさんは時計係として、大きな掛け時計を腹に抱えて会場の笑いを誘った。いよいよ行司軍配が返った。若乃花と栃錦が猛烈な突っ張り合いだ。そしてマワシを取っての投げの打ち合いが土俵上に繰り広げられる。審判長の右手がさっと上がり、行司待った。「水入りならぬ酸素入り」を宣言し、呼び出しが酸素を持って両者に吸わせる。思わず会場も大笑い。そして行司がまた試合を再開し、ついに若乃花が栃錦の上手を切り、強烈な上手投げを打つと、栃錦が土俵にもんどりうって倒れこんだ。しばらく栃錦も起き上がれない。その後若乃花が栃錦に両手を差し出して、両者が手を取り合う。行司からの「大相撲に叶う。若乃花」と軍配を受けた。
 会場からも割れんばかりの拍手が起こり、全員が土俵場に整列して一礼をし退場した。
 こうして、ようやく我々の企画したアトラクションが終了した。たった15分とはいえ、黒子になったあうんのスタッフSさんとMさんの援助もあって、企画は大成功だった。準備をこつこつとしてきた甲斐のあるその時が、ついに訪れたのである。みんなの心が一つになることの喜びをかみしめていた。
 敬老会の後片付けが終了した後、準備委員の反省会があり、役員が思い出を語るその端はしに、「自分達も愉快であった」、「お年よりの皆さんに喜んでもらえた」という意見が上げられて、私も苦労した甲斐があったと感じた一瞬であった。