筑波大学硬式野球部のブログ

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#21 「役割」 池田暢(体育4・福岡中央)

2021年04月21日 10時54分25秒 | 2021年 俺の話を聞いてくれブログ


こんにちは。筑波大学硬式野球部の池田暢です。

 

「すごいのは筑波の硬式野球部であっておれじゃない」

 
筑波に入って野球をしているというだけで、周りにはすごいねと言われることはよくあったけど、
1年生の時は正直こう思っていました。

神宮大会に出場しても、筑波の野球部が勝手に神宮に行った。感覚としてはこんなもんでした。
高校までとのレベルの違いに驚かされて、Bチームの一選手として毎日の練習をこなして、

別に自分がいなくても明日の野球部は変わらずまわる、そんな状況を自分が誇りに思えるわけでもなく、
なんとなく過ごしていた時期もありました。
 
早く帰省がしたい。野球のモチベーションといえばこれでした。
けど、それなら辞めればいいのにそれだけは考えられない自分がいて、なんで野球をするのか一回ちゃんと考えたことが
ありました。

その結果、まとめると「野球が好きだから」という、真剣に考えたわりには簡単な答えが出てきました。
野球が好きだから、結果が出ると嬉しいし、勝つと嬉しいし、だから野球をやっている。
 
すごく簡単な答えだし、「なんだそれだけか」って自分でも思いました。

けど、その簡単な答えがめちゃくちゃ大切で、その簡単な理由に自分は14年も費やしとるんかって思ったら、
その時の状況がとてももったいないように感じました。

この部活でも結果を出したいし、勝ちたい。筑波の野球部が勝手に勝つのはもう嫌やなって。
このチームが勝つには自分が必要で、勝ったときに本気で一緒に喜びたい。
 
そんな思いで、それを叶えるためには自分は野手コーチになるのが一番良いと思って野手コーチになりました。
もしかしたらチームのために、というより自分の思いを叶えるためにというほうが強いかもしれません。
 
 

ここまでが野手コーチになるまでの僕の話で、ここからが野手コーチになった僕の話です。
 
こんな感じで野手コーチになった自分は今Bヘッドをしています。
(早く帰省がしたい。このことは何があってもぶれません。何があってもぶれません。)
 
野手コーチになって一番に感じることは、グランド外が本当に大変ということです。明日の30分のメニューを組むのに
1時間考えることもあるし、一週間の予定を立てるのに何時間も時間を費やすわけです。オフの日にミーティングに
呼ばれることもあります。(これだけはどう考えても嫌です。ヘッドコーチ林さん。)

提示されるメニューは一つのファイルとか一つの文章にまとめて送られるけど、そうやってできたメニューっていうのは
選手のみんなに特に知っておいてほしいです。

だからこそ選手に伝えたいのは、同じように家で2時間も3時間も考えろってことじゃなくて、
グランドでの2時間、3時間の練習を本気でやってほしい。

グランドで一番本気出さないといけないのは、やっぱりプレーする選手じゃないかなって思います。
スタッフは明日の練習とか来週の練習、一ヶ月後のチームとか半年後のチームを本気で考えています。
だから納得できないメニューがあるなら聞けばいいし、思うことがあるなら愚痴で終わらせるんじゃなくて、
それを意見にして伝えてほしい。
 
スタッフが何をしようが、結局勝つか負けるかは選手がグランドで何をするかだと思います。
その部分はスタッフは選手を信じて任せるしかないから、グランドで一番本気になってほしい。
 
 


あとはBの4年生の選手に個人的な思いを、この場を借りて書かせていただきます。

スタッフか、選手か。
この二択に悩んで、それでも選手を続けている人たちを自分は本当に尊敬しています。スタッフは言ったら立場が
保証されて日々野球をする中で、その人たちは4年生でBなのに選手をする価値みたいなのを求められ続けて、
Aの選手にもスタッフにもないしんどさが絶対あると思います。

それでも声とかプレーとかでチームを引っ張る姿を見たら、選手として残るべき人たちが残ったんやなって、
本当に思います。

やから最後、
もしかしたらラストチャンスになるかもしれんけど、どんな形でも、リーグで活躍する姿をぼくは見たいです。

そして後輩たちは、この人たちの姿を見て何かを感じてほしいです。4年生でBで頑張る選手を目指せってことでは
ありません。リーグで打つこと、リーグで守ることを目指してやるんやけど、それでも今この先輩たちから学べるものは
絶対何かあると思います。
 
 
 
自分はずっとBにいて、今もBヘッドをしているのでここまで割とB目線の話になってしまったし、いろいろごちゃごちゃと
言ったけど、結局日本一になろうと思えばリーグに出る人たちがグランドで結果を出さないといけません。
どう考えてもやっぱり一番プレッシャーのかかるところだし、しんどいと思うけど、勝ちたいから打ってほしいし、
勝ちたいから守ってほしい。
 
 
 


このチームにはいろいろな人がいます。
強豪私立から来た人もいれば、公立高校からきた人もいて、
be動詞が分からない人もいれば、東大に落ちて筑波に入ってきた人もいて(落ちることならおれでもできるけど)、
日本の教育を変えたいと言って世界一周しようとする人もいれば、
帰省がしたすぎて授業中に空港のライブ映像を見る人もいます。
 
けど、そのいろんな人全員に必ず役割があると思います。
 

もう一度言いますが、このチームにはいろいろな人がいます。
スタッフに回った人、悩んだけれど選手に残った人、チームを代表してリーグに出る人。
だけど、これまで書いてきたように、全員にやるべき事があります。
 
いろんな人のいろんな役割は、全員がそれを全うすれば筑波の強みになるし、できなければ筑波の弱みになる。
 
 
自分はこのチームで勝ちたいと思っています。
150の役割が機能すれば勝てると思うし、そんな集団が日本一になれたら、心を奮わせる存在に近づけると思います。
 
このチームが勝つためには全員が必要とされて、
勝ったときに全員が本気で喜べるようなチームになりたいなと思います。
 
 
拙い文章でしたが、最後までお付き合いいただきありがとうございました。
 

 

 

体育専門学群4年 池田暢

福岡中央高校出身

コメント
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