筑波大学硬式野球部のブログ

筑波大学硬式野球部公式HP http://club.taiiku.tsukuba.ac.jp/baseball/

#07 「泥臭く、貪欲に、向き合う」 (山本祥平/体育3・佐野日大)

2021年03月02日 18時00分00秒 | 2021年 俺の話を聞いてくれブログ

 

こんにちは。筑波大学硬式野球部の山本祥平と申します。平素より弊部へのご支援、ご声援ありがとうございます。

これまでの4人が書いてきたブログを毎回読みながら、ユーモアにあふれながらも、自分の伝えたいことを文章に
まとめ上げるみんなすごいなぁ、なんてシンプルに読者としてこの企画を楽しみにしていました。
それがまさか、こんなに早いタイミングで自分に回ってくるなんて思ってもいなかったことなので、
オフ返上で、ありもしない頭を振り絞って文章を考えています。



まあ、オフといっても一緒にどこかへ出かけるような彼女もいませんし、コミュニティが狭い僕は野球部以外の友達が
ほぼ皆無なので、早朝から松木君と喫茶店でモーニングを食べながら勉強することくらいしかすることないので、
全然いいんですけどね(笑)。

あ、それと今日はお昼ごろに吉本君が僕に彼女ができたドッキリを仕掛けてきたんですけど、
4年目ともなれば、彼に彼女なんてできるわけがないという信頼度が違います。最初から最後まで嘘であることを疑わずに
対応することができました。もともと人に騙されやすい性格なので、今日の出来事でこの3年間での成長を実感しました。

もしこの記事を読んで、僕や吉本君、おせっかいかもしれませんが中澤君を筆頭とする野球部員に興味を持ってくれる人
がいれば、野球部が運営するInstagramの方から連絡を入れてくださればいつでも対応いたします。

 

さて、前置きはこれくらいにして本題の方に入ろうと思います。


僕の場合は、これまで投稿してきた4人のように(僕が書いている時点では4人でした)ヘッドコーチでもなければ、
SSDでもないですし、選手としてAチームにはいますが、僕がいなくなったらチームが緊急事態になるような選手では
ありません。いうなれば、「普通」の人です。

意外に思う人がいるかもしれませんが、僕はこの「普通」という言葉が好きです。

人はだれしも、特別であることが好きなはずです。誰かにとって、どこかの所属組織にとって特別であると認められる
ことは、自分の存在価値を認められているということであり、自分がかけがえのない存在であると認識しやすいから
だと思います。

でも、世の中の大抵の人は「普通」です。

僕が「普通」を好きな理由は、そんな大勢いる「普通」の中でも必ず、その人なりの価値があるはずだからです。
つまり、誰しもが特別であると言えるからです。

「あの人は特別だから」と言ってしまえばそれまでですが、ではそれを言っている本人は特別ではないんでしょうか?

特別の定義が、センスとか才能などであればそうかもしれませんが、そうではないはずです。センスや才能がある人が自分の存在価値を認識しやすいのは当たり前です。でも、それはあくまでも「しやすい」だけであって、普通の人が認識
できないなんてことはないと思います。

「一般的に特別と呼ばれる人は手にできないが、一般的に普通と呼ばれる人が手にできるものは何ですか」と
質問が来た時に、みなさんはどう答えるでしょう?

僕は、自分の存在価値を認識したときの喜びなんじゃないかなと思ってます。才能やセンスがある人は、
自分の存在価値があることが当たり前であり、それについて深く考えることはそんなにないんじゃないでしょうか。
それに対して普通の人は、それを見つけるために
泥臭く、貪欲にもがき苦しみ、そうして自分の価値を確立していくのです。

苦しんだ分、それを見つけたときの喜びはたまらないはずです。だから、僕は「普通」が好きなんです。

前の記事で河崎達成君が「独特」について書いていましたが、僕の「普通」好きの根底には彼のマインドも
入っているような気がします。もし、違っていたらごめんなさい。今度討論しましょう。

最近教職の授業で、尾上君や大友君などに騙されて僕だけ違うグループで活動したおかげで、こんなことを深く考える
きっかけになりました。将来先生になったときに、生徒の相談にうまく乗れたらその時は感謝します。今はまだ感謝
できる気持ちになりません。

 


今回のテーマである、「泥臭く、貪欲に」は高校から浪人時代を経なければ語れません。

僕は高校の頃、関東ではいわゆる強豪と言われるような高校で副主将をやっていました。しかし選手としてもチーム
としても思うような結果は残せず、不完全燃焼で僕の高校野球は終えました。筑波大学に進学することを決めたのは、
野球部の恩師であるコーチと担任の先生が筑波大学出身という縁もあり、高いレベルで野球を学びたいと思ったから
です。

ですが、如何せん筑波大学は難関国立大学であり、野球漬けの高校生活を送っていた僕は当然のように浪人を強いられる
こととなりました。

何が分からないのかわからないような状態だったので英語はbe動詞から、古文は助動詞から、本当に気が狂いそうな程
勉強しました。あまりにも成績が上がりすぎて、四谷学院の翌年のパンフレットにまで載ったほどです。これほどまで
貪欲に勉強ができたのは、筑波で野球がやりたいという一心でした。筑波の浪人界隈で僕ほど底辺からの大逆転を体現
した人はいないのではないでしょうか(※2浪という現象を除く)。すみません、ついつい自分語りしてしまいました。


ともあれ、無事筑波大学に入学したのはいいものの、周りのレベルの高さや自分の体の変化についていけずに、見事に
挫折しました。それは中学の頃からのプライドが捨てきれずに、自分がしたいプレーだけを追求した結果でした。

そんな僕が変わるきっかけになったのが、2つ上の学生コーチだった糸数格郎さんです。1つ断っておきますが、
僕は糸数さんとめちゃめちゃ親しいわけではありません。当たり前のことを淡々と言われるので、どちらかというと
怖いです。でも嫌いじゃありません。

糸数さんがよく言ってくれていた「嫌なことに向き合う」という言葉は、今ではすごく好きな言葉です。嫌なことに
向き合うにはどうしても根気が必要で、そのためにはどんなことにも泥臭く、粘り強くやらなければなりません。

野球において、高校でも大学でも自分は泥臭くやるんだと言葉では言っていましたが、この時本当の意味での泥臭く、
貪欲に野球をやるとはどういうことなのか分かった気がします。糸数さんがこの記事を読んでいるかはわかりませんが、
本当に感謝しています。さし飯はきついですが、ご飯には連れて行ってもらいたいです。

 

もしかしたら、みなさんの中でも嫌なことに向き合うことが大切であるということが分かってはいるけど、
嫌なことだからこそ、そこに向き合いきれないという問題を抱えている人もいるかもしれません。僕も昔はそうでした。

僕はいい意味でも悪い意味でも、あまり自分に関心があるタイプの人間ではありません。悪い意味で捉えるならば、
自分の為にどうすればいいかということにはあまり関心が持てないからこそ、自分の伸ばすべき長所や目を向けるべき
部分に目が届かないのです。

三つ子の魂百までとはうまく言ったもので、なかなか人間の根本的なマインドを一気に変えるのは難しいものです。
僕自身、
ある日突然嫌なことに目を向けられるようになったわけではありません。

チームの為に今自分ができることは何か、それを考えるうちに自然と向き合えるようになっていったのかもしれません。
もちろん、今の僕でもまだまだ向き合い切れていない部分は多くありますが。

林ヘッドコーチ風に言わせれば、まだまだ若僧といったところです。それでも、自分が変わるきっかけになったのは、

チームに対して自分がどう関わるか、
チームの中で自分はどうあるべきか、
そして何より自分自身がチームに何を思うのかという部分であり、そのきっかけを与えてくれたのは
このチームが好きだからこそ何か自分にできることはないかという気持ちでした。

だから、今自分に目を向けられずに困っているという人は、まずはチームを好きになることだったり、
チームにとっての自分というものについて考えてみるといいのかもしれません。
そこから次第に、本当の意味で自分を見つめることができるようになるかもしれません。
まだまだ僕自身も未熟では
ありますが、若僧なりの見解を述べさせていただきました。

 

先述したように僕はこのチームが大好きです。このチームで日本一になるためなら、僕にできることは何でもやります。

もちろん自分にとって嫌な部分に向き合わなければならないこともたくさんありますが、このチームに貢献できるので
あれば、このチームが好きだからこそ、嫌な部分にも目を向けることができます。

チームの為に何かをやることが、まわりまわって自分の為になる時がきっと来るはずです。もっと言えば、
自分を輝かせるためにあるのがチームであると言ってもいいのかもしれません。
そうやって、自分の成長がチームの成長に、チームの成長が自分の成長に相互に働いていくと僕は思っています。

大好きなチームで最高の成長をするために僕は泥臭く、貪欲に、向き合っていきます。

 



記事はこれで以上になります。
普段、自分はこういう発信をする機会が少ないので、貴重な機会を設けていただいたことに感謝いたします。

拙い文章に最後までお付き合いいただきありがとうございました。

今年も筑波大学硬式野球部へのご支援・ご声援の程宜しくお願い申し上げます。

 

体育専門学群3年 山本祥平

佐野日本大学高校卒

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする