ひらのかおるタウン通信

ひらのかおるの日々の暮らしや市民活動の中で、みなさんにお伝えしたい情報や雑感などを綴っています。

田んぼの植物観察会

2015-10-25 | Weblog
島本・緑と水を守る会主催で「田んぼの植物の観察会」でした。
講師は和歌山県立博物館館長の高須英樹さんです。いつもは里山の植物ですが、今回は桜井の田んぼが観察フィールド。近いこともあってか30名を超える方が参加されました。

稲刈りの終わった田のあぜ道の植物ヒガンバナ、イヌビエ、オオバコなど水田雑草のお話は興味深いものでした。イヌビエはイネに混じって生長し、イネに似せるように進化する擬態雑草、スギナは3億8千万年前に地上に出現、イチョウも4億年前の原始的な生物の仲間、気の遠くなるような話です。

午後はふれあいセンターの会場では、詳しい資料を基に、水田の生態系は植物より動物でわかる、土壌動物の大きさと生息密度では0.2ミリのクマムシは1㎡あたり30万もいる、水田と畑地の土壌条件の比較、雑草防除技術で人間が除草剤を使うことで雑草を進化させ薬剤に抵抗性のあるものをつくりだしている、などかなり高度な高須先生の講座でした。

2015年は国際土壌年ということで、食糧生産を支える土壌を持続可能な利用が世界的に取り組まれていることも知りました。耕作しておられる農業従事者の方がたのお陰で、市街地の身近なところで田んぼのある自然環境を享受できることができました。

帰りに見たあぜ道のサクラタデの可憐な美しさに魅了されました。