投手の球速（５）

今回はプロ入り年度こそかなり違えど、ほぼ同世代の二人の速球投手です。

山口高志　　　最速年度　　昭和50年　　ランク　3

翌51年もそれなりに速いものでしたが、何と言っても最速年度は、新人の年50年しか有り得ないと思います。特に日本シリーズでの球の速さは忘れられません。ダイナミックな投球フォームから投じられる球はとてつもなく速く、重いながらも高目が浮き上がる様に伸び、物凄く迫力あるものでした。山口高志最速を唱える人が非常に多いのも十分納得いくものです。高目の球の威力に関しては、尾崎行雄と双璧かと思います。

村田兆治　　　最速年度　　昭和49年　　ランク　5

デビューから数年間の村田兆治は、球場も含めて結構観ましたが、球速こそ凄いものの、今一つ伸びには欠けていた様に思います。マサカリ投法で、上体のタメを作る事が出来、又フォークボールも自在に操れる様になって来たこの年49年が最も速かったと思います。その年の日本シリーズ、快刀乱麻の投球は未だに脳裏に焼き付いています。浮き上がるというより、ズドンと捕手のミットに食い込む重い球で、高目の山口高志に対して、低目の村田兆治といった印象でした。