前回書き忘れましたが、大遠投の際イチローはやや後退して捕球しています。前進して来ての捕球とは大きく異なり、非常に送球しにくい状態であります。今回ほどの深い位置からではありませんが、イチローは以前にも同じ様な状況で送球した事があります。その時イチローは、体の大きい走者は転んだり、何がおきるか分からない為送球した旨の発言をしていたと思います。前回と今回、どちらも脚力に優れない走者でもありました。つまり万が一の状況を考えて送球しているという事になります。他の走者もなく、もし送球が大暴投になったとしても、全く問題のない状況下でもありました。万が一上手く行けばもうけもの、失敗してもリスクがなく、日本より遥かに野球に熱心で詳しいと思われるアメリカのファンに、プロの肩の素晴らしさを見せたい気持ちもあったと思います。試合展開には関係のない送球でしたが、本当に素晴らしいものを見せてくれたものと思います。その試合はNHKの中継はなかったものの、夜のMLBハイライトでは見られるのではないかと、秘かに期待していたのですが、ダルビッシュ有や黒田博樹の登板のあり、残念ながら無理でした。ファンやメジャーのアナウンサーを驚かせたイチローの送球に、張本勲ではありませんが、アッパレをあげたく思います。