3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

米田哲也投手対稲尾和久投手(1)

2008-09-20 21:30:30 | Weblog
今回は、高卒同期入団の同じく大投手稲尾和久と比較して見たいと思います。先ず投球フォームですが、二人共、非常に綺麗なフォームで、特に目立つ欠点は全くなかったと思います。若い頃の米田哲也はバネを利かし、思い切り脚を高く上げ、腰を十分に捻り、正しくオーバースローからの豪速球と大きく落ちるドロップを主武器としており、典型的な本格派投手でした。対して稲尾和久も、同じくバネを利かした投法でしたが、無駄な力を省き、スリークォーターから、切れ味抜群のストレート、スライダーを主武器としていました。球速では、圧倒的に米田哲也に軍配が挙がりますが、制球力を含めた投球術では逆に稲尾和久の方が遥かに優れていました。昔の大相撲で言えば、安定感抜群の大鵬に例えられるのが稲尾和久であり、豪快ながらも脆さの目立つ柏戸に例えられるのが米田哲也かと思います。その安定感の違いが、入団数年間の二人の成績に、表れているかと思います。次回は実働14年の稲尾和久の現役に合わせて、前半7年、後半7年の二人の大投手の成績の推移に就いて触れたく思います。