3388 野球ブログ

日米を問わず名選手を紹介。

渋谷誠司投手

2008-09-16 20:46:07 | Weblog
昭和30年代後半から40年代にかけて、国鉄スワローズ、サンケイアトムズで活躍した左腕の快速球投手です。彼のデビューした昭和37年ですが、同僚の快速球左腕金田正一の球速にもやや陰りが見え始め、以前に比べ変化球の割合が多くなって来ていました。又パリーグで快速球左腕と謳われた梶本隆夫、小野正一の二人にも球速の衰えが目立ち始めていました。その時期に颯爽と登場したのが渋谷誠司です。スリークォーターよりやや下から投じる快速球は、目にも止まらぬ速さで、捕手のミットに到達していました。現役の藤川球児の様に何段にも伸びる様な球質ではなく、投球即捕手のミットという位の、異常な程の速さを感じました。当時の左腕投手としては、圧倒的な速さを誇っていたと言えるでしょう。しかし残念ながら、彼には球速以外には、投手に必要な要素には欠けており、制球力、マウンド度胸。投球術いずれも物足りないものでした。通算40勝、キャリアハイ14勝という成績に終わりましたが、あの異常なまでの球の速さは忘れられるものではありません。