今まで下の写真のような、簡易孵卵器を自作し、毎年有精卵からヒヨコを孵しています。もちろん、ヒヨコたちは大きくなり、すでに鶏になっています。
食べ残しや野菜くずをこの鶏たちに与えます。鶏たちはそれを、卵に変身させます。そのうえ、鶏たちの糞は畑の肥料になっています。
その畑で育った野菜を私たちが食べ、その食べ残しは.....
ところが、この孵卵器、ごらんのようにただ発泡スチロールに、サーモスタットとつないだ裸電球を付けたものです。
数年使っているうちにぼろぼろになってきました。また、どうも孵化立が悪いのです。原因をいくつか考えていました。
原因①温度のムラがある。
裸電球からの距離により、ちょうどいい温度の所と、そうでないところがある。
原因②卵を一日に数回回転する必要があるが、面倒くさいのと、忙しくなりそんな暇がなくなった。
原因③直接裸電球の光が当たると、卵がかわいてしまうのではないか?地球も、太陽の当たった地面から暖まり始めるのと同じで、まず卵から暖まり始めるので、おそらくサーモスタットより卵の温度の方が高くなるのではないか。
そこで、それらの問題点を解消するために、孵卵器第2号を作りました。
買ってきたり、高価な部品を用意すればもっといいのができるのでしょうが、私はともかくお金がありません。
なんとか、ただに近い費用で作りたいと思います。
完成したのがこの「totoro式孵卵器第2号」です。ごらんの通り、今回は木でできています。その理由は
・部品が取り付けしやすい。
・加工しやすい。
・材料がただ。(私の家は新興住宅地です。いつもどこかで家が新築されています。その木くずをただでもらってきます。)
今回、工夫した点が2点あります。
まず、卵を一日に数回回転させる工夫です。
何通りかの方法を考えました。
①卵一つ一つを、回転させる方法。(卵の丁度はいるぐらいの筒のような物を作り、その筒を回転させる。)
②床を回転させる。(ゴム素材のベルトコンベアーのような仕組みを床に組み込む)
③単に卵を押して転がす。.......等々
最初は①を考えました。しかし、それだと一回に2つか3つしか孵せません。
次に②を考えました。仕組みもほぼ頭の中ではできあがりました。何カ所に鉄の棒と細いパイプを組み合わせて通し、その周りをベルトコンベアーのように布でくるむのです。でも、実際にそれを絵にしてみると、なかなか踏ん切れません。難しすぎるし大がかりになりすぎます。
では③はどうか。
私はそれまで、一日で卵が1回転するように、殻に印をつけ120度ずつ3回、回転させていました。③だと、卵は行ったり来たりするだけで、上の面と下の面が入れ替わることがなさそうです。
悩んだ末に採用したのは③です。デメリットはありますが、簡単だし、一度にたくさん卵を暖められると考えたからです。
その理屈はこうです。
①タイマー(2000円)で一日数回、2分だけ電気を流します。
②その電気は、このモーターにつながっています。このモーターは、特殊なモーターで、1分で1回転だけします。その代わりトルクが大きいのです。(つまり一日数回2回転します。)
③このモーターの回転運動を、蒸気機関車の仕組みで直線運動に変えます。
④これで、下記の写真のように、数個の卵を押して転がします。
とまあ、こんなところです。
次に、卵を暖める工夫です。
①まず、サーモスタットで温度管理をします。37~38度に設定してあります。この温度を下回ると電流が流れます。
②暖める工夫は、いくつか考えましたが、安価であること(ようするに今までの物をそのまま使おう)で、裸電球を2つ使いました。今回は直接光が卵に当たらないように、電球の下にアルミの板を置きました。アルミの熱伝導で、一律に熱が伝わるかなと思いました。電球が横になっているのは、卵と少し距離を開けたかったからです。
今回は、実は古くなったドライヤーの使用も考えました。しかし、電球ならたとえ1日点灯していてもこわくないですが、ドライヤーが1時間つきっぱなしだと.....
③この裸電球によって暖められたアルミ板の熱を、庫内に均等に伝わるように、ファンを付けました。これは、コンピュータのファンの中古を100円で買ってきました。
ひよこ、生まれました。私のミスで、外出中に停電になり、4羽しか孵りませんでしたが......
さて、生まれてからも、ヒヨコは暖めなければ死んでしまいます。それについても今回とても工夫しています。それは次回に......
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