totoroの小道

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ビリーブ(3)

2015-09-11 06:03:07 | 歌・音楽

浜松市では、市の音楽発表会がある。
東区では、4年生が合唱で参加している。

いよいよ、発表会が近づいてきたときに、音楽主任の先生が練習を見に来てくださった。
そして、
「大きく、よく響く声がでています。でも、この歌の意味を考えて歌っていますか?」
「相手に、未来を信じて人に思いやりをもって接していく歌でしょ?」
「それなのに、その優しさが感じられません。」
「もっと、歌詞の意味を考えて歌いましょう。」

そう教えてくださった。
本当にその通りだと思った。
歌い方、声の出し方、もっと大きな響く声を!!と指導してきたから、バリバリしたまるで行進曲を歌うような声になっている。

音楽主任が指揮をして、全員で歌ってみる。
「やさしい気持ちを感じて歌うんだよ。」
すると、子供たちの声は、とたんに優しい声に変わる。
さすが、音楽主任!!

 

(だか、待てよ。)と思った。
(この声なら、1学期に歌詞の勉強をしたときにできていた声だ。)と思った。
つまり、「曲にあった優しい声」を求められた子供たちが、「あの口」を捨てて、今までの口に戻ったのだ。
もっと言うと、100%の力でなくて、70%の安全運転でいいんだね、と感じて、無難な安全運転の歌に戻ったのだ。
そう感じた。

とても悔しかった。
しかし、音楽主任の指導は、とても正しい指導だと思う。
大きな声と、「やさしい気持ち」は両立できないのだろうかと、悩んだ。

私は、今回の合唱の私の学校のメリットを「150人という仲間」だと考えている。
私の学校は、市内有数のマンモス校だ。
舞台に乗り切れないぐらいの子供で歌うのだ。
それが、きれいだけど小さな声になってしまったら、他校とあまり変わらない発表になる。
「150人の声ってすごい!!」 
聞く人たちに、そう思わせたい。
90人や100人の学校では、逆立ちしてもだせない、会場全体を揺さぶるような声
それで勝負したい。
普通の規模の学校と同じ土台では勝負しない。
自分たちのメリットを生かした土台をつくりたい。そう考えた。

そこで、その次の練習では、模造紙にこんなことを印刷して、壁に貼りだした。

歌の声には、色々な種類があります。
「小さい、大きい」という種類
音楽主任の先生が話してくれたように、「心のこもった声、心のこもっていない声」という種類。
さて、皆さんは、「大きい声と小さな声」なら、どっちの歌声を目指しますか!!
S:「大きな声」
S:「だって、ぼくら150人もいるもの!!」
S:「仲間、全員のこえ!!」
そうだね。
では「心のこもった声、心のこもっていない声」なら、どっちがいい?
S:そりゃあ、心のこもった声に決まってるよ。

7月に一番最初に練習したときの、みなさんの声はこの表の「1」の所でした。
「1」 はどんな声だと思う?
S:小さくて、心がこもっていない声
そうだね。最初の声はこんな声でした。(隠していた画用紙をはがす)
 

 

 

7月には、歌詞の意味をみんなで勉強したね。
S:優しい気持ち
S:親友に語りかける声
S:地球みんなが、幸せになるといいなという思い
そうだね。そう考えて歌ったら、こんな声になりました。
(次の画用紙をめくる)

 

2学期にはいり、今度は150人みんなの、響く声「あの口」を勉強してきました。
そうしたら、こんな声ができるようになりました。
(画用紙をめくる) 

 

さて、昨日、音楽主任の先生が「優しい声」でと教えてくれましたね。
皆さんが目指す声はこの声ですか?

S:ちがう。
S:それじゃあ、もとに戻っちゃう。
S:そうだよ。ぼくらのいいところは、仲間が150人もいること。
S:大きくて、心を込めて歌いたい!!

そうですか。
みなさんは、この声を目指すのですね!!
(最後の画用紙をとる)
 

 

こうして、残り2回の練習にとりかかった。
私も、指揮を、意識的に「丸く 丸く」、丸を作りながら、なるべくしなやかにふれるように練習した。
あと、2回で劇的に声を変えることは難しい。
そこは、指揮の表現で、子供たちを引っ張っていこうと思った。 

 

55回

9月12日  土  9:00  15:00  天竜壬生ホール  第1会議室
56回 10月17日  土  9:00  12:00  天竜壬生ホール  第1会議室

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