わら靴の中の神様を11月に平野先生が授業します。きっと素敵な授業になります。
運動会が終わったら、きっと教材解釈や授業展開の構想づくりが本格的に始まるはずです。(もう、およそできているのですが..)その話し合いに入れてもらえるように、少しずつ私も、このお話を読み直してみたいと思っています。
さて、追求方式の授業のやり方を知ってから、考えてみれば「わら靴の中の神様」の授業をしたことがありません。
だから、改めてまず読んでみて、とまどいました。「おかしい」と感じる部分が見つからないのです。何度も上辺だけの読みを重ねるうちに、概念としての解釈が頭にこびりついているのです。平野先生と話す中で、それがいかに打ち砕かれていくのか楽しみです。
焦りながら読んで、それでも気になってきたのは次のところです。
「あねちゃ、そのわらぐつ、みせてくんない。(ください)」
どうして大工さんは、だれも見向きもしないわら靴が目にとまったんだろう?調べてみたいという目的につながる原因は何だろう?
①大工さんはわら靴が気になったから
②大工さんはおみつさんの様子が気になったから
この場合の「見る」は
手にとって物事の状態を△調査(観察・判断・評価)する。
とも載っているし
・よく注意して観察する。
・調査する。しらべる。「答案をみる」
・試みる。ためす。
ともなっています。
つまり、大工さんはわら靴を調べたり、試したりしてみたくなったのです。
事実、道具箱をむしろの上に置いて、そのわらぐつを手に取ると、たてにしたり横にしたりして、しばらくながめたのです。
(「ながめる」は目をこらして見る。)
事の経過、時間の経過はこうなります。
「①(ここが分からないのですが)原因があり、②調べたいという目的があり、③おみつさんに声を掛け、④実際に調べてみた後、⑤結果としておみつさんの顔をまじまじ見つめた。」
ここでまじまじ見つめる原因も話し合わなければなりません。
「このわらぐつ、おまん(おまえさん)が作んなった(作った)のかね。」から、その原因を探ります。
ここでは「この/わらぐつ、/おまんが/作んなった(作った)の/かね。」と切り、そのどこで原因が分かるかを探ります。
私なら「おまんが」を選び「おまん/が」の「が」に注目します。「が」があると、その前にあることが大事件だからです。
「かね」も気になります。「ね」=「事の真偽などについて相手に確かめる気持を表わす」でしょうが、それなら「か」は次のどれだろう?
(一)質問・疑問の意を表わす。
(二)反語の意を表わす。
(五)事の意外に驚く気持を表わす。
驚きを持って聞きたくなったと読むのかな?
すると「このわらぐつ、おまん(おまえさん)が作んなった(作った)のかね。」は「まさかそんなことはあり得ないと思うけれども、こんなに驚くような出来映えのわら靴を、あなたが本当に作ったのですか?あたなたがこれを作ったのだとしたら、それは大事件ですよ。」と読むことができます。
大工さんは次の市の日にもやってきます。しかし、今度は少しも調べません。すぐに「くんない」と買っていきます。ぱっと見て、もう調べる必要がないと感じたのです。なぜなら、前回感じた「見ただけでこんなに驚くような出来映えのわら靴」が、おそらく自分が使ってみて見かけ倒しでないことが証明できたからでしょう。
ですから、2回目に大工さんが買った原因は、使い勝手がよいことです。では、この2回目の目的は、わら靴なのか、おみつさんなのか?
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