totoroの小道

「挑戦することで、きっといいことがある」  http://www.geocities.jp/totoroguide/ 

手と心で読む

2015-10-04 20:38:09 | 4年 国語

説明文を読むときに、よく要約して、文の構成を考えて、要旨を考えるパターンで学習します。
でも、それって子供たちが必要を感じて行っているのではなく、教師が与えている課題をこなしていることになります。
毎回、それが気になっていました。

そこで、今回は、上記の写真のように、段落をバラバラにして黒板に掲示しました。

すると、何も言わなくても、子供たちはその順序を考え、勝手に話し合い始めます。
それぞれの段落の要旨が分からなければ段落相互の関係を見つけることができません。
だから、文をよく読み、それぞれの段落のキーワードを見つけていきます。
おもしろかったです。

Bが一段だと子供たちは言います。
T:その根拠はあるの?
S:「か」がある。
S:こうした説明する文は、最初に疑問や問題だ出され、それを例をあげて説明し、答えをだしていく。
S:だから、聞いている文があるから、これが一番最初です。
S:なのですという、理由の言葉がある。
T:これは理由なのですか?
S:駅の自動販売機の小さな点のこと。
S:小さな点がどうしてついているかという理由。
(理由でなく、説明?)
S:これから点字のことを、お話ししますよ。と語っているからこれが最初。

S:2番はDだね。
S:点字の詳しい説明がここから始まるね。
S:こんな、思い出だから、つながる文を探せば次が分かるね。

 

S:3番目はIだね。
S:この時点では、点字はまだ使ってないね。
S:点字の必要が無かったんじゃない?
S:大きな字、新聞の見出しがわかるから、大体のことは分かる。
S:それに、目が見えないのが治るって思ってたんじゃない?

 

S:次はF
S:そんな私って、点字を覚える気になれない私のこと。

S:その次は、HとG
S:お母さんに教えてもらって、点字を勉強したんだ。
S:最初はむずかしくてできなかったけれど、できるようになると楽しくなったんだね。 

S:それから、私気づいたんだけど、CとEがつながるよ。
 
S:どちらも、ルイ=フライユという人の名前が入っている。
S:その中でも、Eはまとめの内容が入っているから、Eが一番最後だね。
S:Cで過去のこと点字を作られたことを説明していて、Eでこれからのことを考えている。 

ここまでで、1時間。
ここから2時間目。


S:あれっ。Aが残ったぞ。これはどこに入るの?
 
S:お母さんと点字の内容だから、IFHGと同じ部分の内容だね。
S:FとHの間のことだと思うよ........
S:それはおかしいよ。だって、FとHはつながっているよ。
 
S:お母さんが点字を覚えさせようとして点字をならって、いっしょに勉強して最初はむずかしかったんだよ。
S:だから、その勉強したことがAなんだよ。
S:どうして?証拠はあるの?
S:厚めの紙に書いてあったことが、「からまつの林をすぎて からまつをしみじみと見き」だと思うよ。
S:そんなはずないよ。たった2行の詩が、あつめの紙になるわけがない。

ここで問題ができます。
1 2行の詩が厚紙に書かれている。
2 母が学んだことが、数枚の紙に点字で打たれていて、厚い束になっている。

1だと、少し厚めの紙にたった2行の詩が(本当は4行の詩が8連まであるのですが) 書かれていて、それを読むのに何日もかかったと言うことになります。
これだとFAHという順序になります。

2だと、たくさんの点字の資料を母が持ってきたので、何日もかかったと読めます。
これだとAHという順になります。

S:Hにある一編の詩って何だろう?
S:国語辞典で「一編」を調べよう。
S:編って、文や詩を数える言葉って載っているよ。
S:ということは、何日もかかって、詩をたった一つ読んだことになるよ。
S:数枚にわたって、ながながと書いてあったらそれは詩ではないよね。
S:教科書に点字がのっているけど、そのページだけ厚いよ。
S:本当だ。点字って厚い紙にかくの?
T:点字は明日から少し体験します。点を打ち出すんだけど、薄い紙だと打ち出せない。だから厚紙、例えば画用紙のような紙を使うんだよ。

S:じゃあ答えは、 「1 2行の詩が厚紙に書かれている。」でいいね。
S:たった、2行を何日もかけて読むなんて変だね。
S:それも、かじかむ手をあたためあたためだから、一日中読んでいたんじゃない?
S:どうしてそんなに掛かって、たった2行なの。
T:目をつぶって、先ほどの教科書の点字を触ってごらん。
S:目をあけてこれが「あ」って分かってさわっても、点がいくつあるかとか、どの位置にあるかとか全然分からない!!
S:点字ってそれだけむずかしいだ。
S:そういえば、1学期にあったウイズのみなさんも、全員が点字を読めるわけではなかった。
S:年を取ってから目が見えなくなった方は、点字を覚えられなかったって言っていたよ。

S:でも、それだけ点字が急に大事だと思えたんだね。
S:やっぱり、知識や考えや思いを伝え合うってことは、とても大事なことなんだね。
S:だれもが、相手に何か伝えたいし、相手のことを知りたいんだね。

 

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