トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

産卵母貝を投じる

2023-05-11 | 小父のお隣さん
 池のタナゴに婚姻色が発現している。メスは産卵管を出してはいないけれど越冬させてある母貝の安否確認と業務復帰も行わなければならなくなった。そこで胴長を携え越冬養生池に入った。泥が深いから脚の運びに困難をきたすのは承知だったけれど慣れた池ゆえつい油断して脚を運んでいたらやはり沈寸前になって何とか難は逃れたけれどやはり竹竿が必要だった。
 生簀を引き上げ泥の中から貝を取り出してみると死んでしまった貝は4枚あった。越冬中に死んだ貝は初めての事だったのだが生簀の中に落ち葉や泥土が沈殿しており環境悪化が理由の様だった。その証拠に生簀の砂の中に個体は居らず、すべて生簀の外枠、格子のところに居たのだ。昨季の台風15号で大量の濁りが流入した事も要因なのだろうと思ったけれど小さな貝は生存しているのは喜ばしい事であった。

 庭の池に産卵母貝として持ち帰ったのは大きい10枚で残りはそのまま生簀で維持する。生簀を引き上げた時にタイリクバラタナゴのオスとクチボソも入っていた事を考えると野池にも母貝を置く必要があった。カワセミが育雛してくれるようになった事を考え合わせると採餌用の小魚を増やす算段も大事なのであって今期も釣り糸を垂れて釣果を運ばねばならないだろう。
 
 さて庭の池には10枚を投入する。昨秋に取り損ねた二枚の内、1枚は死んで一枚は生存していたから都合11枚が産卵用母貝として入っていることになる。早速、二枚貝用の給餌を行わねばならないのだが今期は昨季までの菌製剤の粉末とミドリムシの粉末を混合した定番に加え、自家製の白カビチーズも給餌に加える事にした。敢て貝用せずとも小匙一杯掻き取って池の中で掻き落とせばドジョウやタナゴの食事に従って崩れ浮遊するから巡り巡って貝の口にも入るだろう。まあ、積極的給餌物とは言えないけれど豆乳から発酵させたチーズも入っているので足しにはなってくれるだろう。

 さて肝心の仔魚については昨期と同じく池内での自然繁殖を試みる。「共食い」されるのが避けなければならない課題なのだが湖沼・河川の自然繁殖下では誰も「共食い」など話題にもしない。恐らく狭い水槽などの飼育環境下で頻発する現象であろうと正常性バイアスを掛け身びいき判断で決行するのだ。まあ、一応リスク管理としてマツモを粗いネットで囲い、親魚は入れない環境設定は講じてあるからそれで試行してみるのだ。
 池の様子を眺めていたら体調10cmほどのアブラハヤが混じっている。どこで混じったのか記憶には無いのだが糠瓶か何かを仕掛けて排除しないと稚魚が危ない。

    

 池の中のマシジミは何世代目か数えてもいないけれど昨季の稚貝も確認できたから繁殖できている。二枚貝の繁殖も可能なように、というより繁殖させたくてヨシノボリやドジョウも同居させているけれどにドブ貝やマツカサ貝に繁殖の兆しは皆無だ。
 写真左上の黒い物体は先般、設置した人工藻床である。当初は立ち上がって藻場の様相だったのに空気が抜け汚れが付着するに従い沈下して寝てしまった。これはこれで柔らかい泥状にも似た環境だからドジョウ様も喜々として出入りしておる。まあ、この環境グッズは成功と言って良いだろう。


今日のトンボ「沢庵桶に産卵」

2023-05-11 | 小父のお隣さん
 水見回りにもトンボの確認もするような時期になって二足の草鞋、悪く言えば二股掛けた見回りである。我が人生、二股掛けるなんて天地神明に誓ってこれだけである。日本男児の本懐を想うとなんと情けない…なんて言ったらパワハラ・セクハラの類いになってしまうか。
 さて、何時もの馬鹿話は脇に於いて、この日の水見回りで林内のバッド上をうろついていたヤンマ型、最初は「ギンヤンマか⁉」眺めたのだが出現期には早いし見た目がクロスジギンヤンマにも思えず、何時もの手太楽で「ヤブヤンマだったらいいのにな」と思って終わり。
 くだんのヤンマ、バッドに産卵するかと動かずに見ていたのだがしばらく迷った様な飛行をした後に直径50cmほどの沢庵桶に産卵した。深さは20cm程度なので大型ヤンマが発生するにはエサ不足になりはしまいかと心配はあるけれど小生がドウコウ出来る立場でも無い。
 産卵の邪魔も出来ないから草葉の間から覗くトンボを撮影した。「全身を!」と思ったとて腹部は水中に在るし全身は無理な姿勢なのであった。