トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

トンボ池の植生調整 3

2023-05-23 | 水辺環境の保全
 水域内の植生調整を終え3日目は池中の小島の植生調整を実施した。刈り取るのは葦がほとんどで抜き取れないから一本、あるいは一株ごとを鎌で地際から切る。池の傍の草藪の中に進入した葦も同様にして除去したけれど「葦は去らないもの」またすぐに復活するし刈り取られた刺激で根茎の節からの萌芽が増えてしまうと言うイタチごっこになっていく。それでも粛々と続けなければ行く末は「葦原」というより「葦藪」になってしまうのはお約束だ。
 植生調整した環境は一時でしかなく自然的調和でもたらされている環境でも無いのでひとたび関与を止めれば「後は野となる藪となる」。かくして自転車操業・水商売が続くのであった・・・。



 郷里、実家に下がっていた掛け軸の二句は「よしあしの中を流るる清水かな」と「雪ひさし春を待つなりつくつくし」で墨絵付きだったのだが作者は承知していない。
 この二句の内、後者には「庇の下にツクシなど出てこない」と子ども心に思い、前者には「ありきたりの句だ」とつまらなく思っていたのだが何時の頃から「ああ、善し悪しか!」と思い至ったものの「つくしの句」が相変わらずだった。この歳になってようやく冬ごもりは「春の準備を尽くしつつ」と解釈するようになった。正解かどうかは別に今ではこれで落ち着いたのだった。