2日(金)。7月4日(金)は14時から新日本フィル「クラシックへの扉」公演が、19時から「都響Bシリーズ」公演があります 腰痛悪化防止のため、できるだけ同じ日にコンサートをハシゴしたくないので、新日本フィル「扉」を4日(金)から5日(土)に振り替えました
ということで、わが家に来てから今日で3762日目を迎え、ロシアのプーチン大統領は29日、ロシア南部ポルゴグラードで地元知事と会談し、同市の空港名を以前の都市名に因んで「スターリングラード(スターリンの街)空港」に改名すると約束した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ソ連時代の独裁者スターリンの名前を復活させるのは 現代ロシアの独裁者プーチンってこと
昨日、夕食に「海老の肉巻き」と「生野菜とモッツアレラチーズとハムのサラダ」を作りました 「海老の肉巻き」は久しぶりに作りましたが、帰省中の息子にも好評でした
昨日、サントリーホールでNHK交響楽団「5月度Bプロ1日目」定期公演を聴きました プログラムは①ベルク「ヴァイオリン協奏曲」、②マーラー「交響曲第4番 ト長調」です
演奏は①のヴァイオリン独奏=諏訪内晶子、②のソプラノ独唱=森麻季、指揮=ファビオ・ルイージです
この日演奏される2作品は今月のN響ヨーロッパ公演で取り上げられます
オケは14型で 左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつものN響の並び。コンマスは郷古廉、その隣は長原幸太という2トップ態勢を敷きます ヨーロッパ公演もこの態勢で行くのでしょう
1曲目はベルク「ヴァイオリン協奏曲」です この曲はアルバン・ベルク(1885-1935)が1935年に作曲、1936年4月19日にバルセロナで初演されました
この曲の作曲中に、マーラー夫人アルマの再婚相手ワルター・グロピウスとの間にもうけた娘マノンがポリオのため19歳で急逝したのを悼み、「ある天使の思い出」と献辞をつけて贈りました
第1楽章「アンダンテ ~ アレグレット」、第岳2楽章「アレグロ ~ アダージョ」の2楽章から成りますが、続けて演奏されます
「ある天使」=マノンの肖像として、第1楽章は"無垢さ”と”気まぐれさ”を、第2楽章は”闘病”と”昇天”を描いています
ヴァイオリン独奏の諏訪内晶子は桐朋学園大学ソリスト・ディプロマコース、ジュリアード音楽院、コロンビア大学、国立ベルリン芸術大学で学ぶ 2012年に「国際音楽祭NIPPON」を創設し、芸術監督として全国各地で演奏会やマスタークラスを実施している
ルイージとともに、諏訪内晶子が白の衣装で登場します これは、これから演奏する作品のサブタイトルの”天使”を意識したものでしょう
ルイージの指揮で演奏に入りますが、諏訪内は儚さを漂わせながらも甘美な演奏を繰り広げます グァルネリ・デル・ジェズはどこまでも美しく、弱音でも明確に聴き取ることが出来ます
ベルクはこの曲が初演された4か月後の12月24日に50歳で急逝しましたが、最後のアダージョを聴きながら、ベルクはマノンへの追悼とともに、自分自身の死へのレクイエムとして書いたのではないか、と思いました
満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返されましたが、アンコールはありませんでした 見識です
プログラム後半はマーラー「交響曲第4番 ト長調」です この曲はグスタフ・マーラー(1860-1911)が1892年、99年から1900年にかけて作曲、1901年11月25日にミュンヘンで初演されました
第1楽章「落ち着いて、急がずに」、第2楽章「ゆったりした動きで、慌てないで」、第3楽章「安らぎに満ちて:ポーコ・アダージョ」、第4楽章「非常に くつろいで」の4楽章から成ります
ソプラノ独唱の森麻季は東京藝大大学院、ミラノ、ミュンヘンなどで研鑽を積み、プラシド・ドミンゴ主宰「オペラリア」ほか国内外のコンクールで上位入賞を果たす
オケは16型に拡大し、ルイージの指揮で第1楽章に入ります 新日本フィルの「ワンコイン講座」の講師として知られている小室敬幸氏の「プログラム・ノート」によると、冒頭で鳴り響く鈴は、道化師の帽子の先についている鈴を表しているそうです
彼の解説は常に具体的で分かり易く、いつも参考になります
中盤ではクラリネットとオーボエがベルアップ奏法を見せました
どこかエキセントリックな第2楽章が終わると、舞台袖から森麻季が入場し 指揮台の傍らにスタンバイします
そして、私の大好きな第3楽章のアダージョに入ります
個人的には第3番の第6楽章、第5番の第4楽章と並ぶマーラーの交響曲の「3大アダージョ」とでも呼ぶべき美しい緩徐楽章です
コントラバスのピッツィカートに乗せてチェロとヴィオラが弱音で美しいメロディーを奏でますが、これが第2ヴァイオリン、第1ヴァイオリンへと受け継がれていきます
研ぎ澄まされた弦楽セクションの演奏が素晴らしい
この部分を聴くと、「いつまでも終わらないでほしい
」と思ってしまいます
オーボエがよく歌います
ホルンの息の長い演奏が安定感抜群です
第4楽章はソプラノの出番です。森麻季はいつものように透明感のある美しい歌唱で天上の生活を歌い上げます
彼女の歌を聴いていつも思うのは「欲を言えば、もっと声量があれば申し分ないのになあ」ということです
静かに演奏が閉じると、しばしのしじまの後、満場の拍手とブラボーの嵐が巻き起こりました ルイージ ✕ N響のヨーロッパ公演は5月9日(金)のベルギー・アントワープ公演から始まりますが、その公演でマーラー「交響曲第4番」(ソプラノ=イン・ファン)がプログラムの一つとして取り上げられます
N響はどんな評価を受けるのか、注目したいと思います
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