人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

日経・瀬崎編集委員の「配信時代の新たな挑戦 ~ 角野隼人、武道館でピアノリサイタル」の記事を読んで / 齋藤孝著「頭の良さは国語力で決まる」を読む

2024年07月25日 00時01分04秒 | 日記

25日(木)。セキュリティソフト会社のトレンドマイクロから「ウィルスバスターライセンス契約有効期間(3年間)が12月31日で切れる。ついては7月31日までに契約延長すれば有効期間が無料で4か月延長され、2028年4月30日までとなる」という案内が届きました 現在、パソコンとスマホのセキュリティー対策に使用していますが、どうせこの先もずっと使用するので延長することにしました 3年間+4か月で税込み12,640円ですが、コンピュータウィルスに侵食されてパソコンがフリーズする恐怖を考えれば、保険のつもりで支出するのはやむを得ないと思います 下の写真は3年前にインストールしたソフトです

     

ということで、わが家に来てから今日で3481日目を迎え、ロシア外務省は23日、ウクライナ侵攻に対する日本の対ロシア制裁への対抗措置として、トヨタ自動車の豊田章男会長ら13人を無期限で入国禁止にすると発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     そうやって次々と自分の首を絞めていくプーチン・ロシアは 救いようのない国だな

         

昨日、夕食に大学時代の友人S君が送ってくれた「鯖を塩焼き」に、「イカをバター醤油焼き」にして、「生野菜とアボカドのサラダ」、「豚汁」を作りました 鯖とイカは特大でとても美味しかったです

     

         

朝日新聞・吉田純子編集委員による「角野隼人 at 武道館」の記事については22日付ブログでご紹介しましたが、23日の日経夕刊文化欄に同社編集委員・瀬崎久見子さんが「配信時代の新たな挑戦 角野隼人、武道館でピアノリサイタル」という見出しによる記事を書いていました

リード記事には「角野隼人が日本武道館でピアノリサイタルを開いた。クラシック公演としては異例の巨大会場だ。ユーチューブで人気を博す新世代の挑戦。武道館でクラシック音楽は可能なのか?」と書かれています

本文を超略すると次の通りです

「観客は女性が圧倒的に多いが、子供から高齢者まで年齢は幅広い 多少の前例はあるが、武道館でのクラシック公演、ましてや一人の演奏会は珍しい クラシックの奏者として活動するが、野外の音楽フェスやジャズの会場にも出る。即興や編曲、作曲の力が際立っている 10月末にソニークラシカルから世界デビューアルバムを出す予定だが、アーティスト発掘部門で角野を見出したアレクサンダー・ブーア氏は『彼は21世紀の新しい音楽家。クラシックに軸足を置きながら、多様な音楽を取り入れて自分の音楽にする。ユーチューブやティックトックなどであらゆる音楽を聴いて、多様な実験ができる ”ストリーミング世代”の音楽家だ』と語る。クラシック公演の可能性が少し、広がった。武道館公演は9月1日にWOWOWで放送、配信予定

角野は音大卒ではなく東大大学院修了で、2021年のショパン・コンクールでセミファイナルまで進んだ実力者なので、ピアノの腕前は世界レヴェルと言えます その上、編曲や作曲のレヴェルも相当高いので、優秀なピアニストの範疇を超えています 角野の演奏はこれまで何度かライブで聴きましたが、クラシック音楽愛好家としては、これからもPAを通した演奏でなく、生音(なまおと)で聴きたいと思います

         

齋藤孝著「頭の良さは国語力で決まる」(だいわ文庫)を読み終わりました 齋藤孝は1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業後、同大大学院教育研究科博士課程等を経て、明治大学文学部教授。「声に出して読みたい日本語」で毎日出版文化賞特別賞を受賞   「雑談力が上がる話し方」など著書多数

     

本書は大和書房から2019年12月に刊行された「国語力が身につく教室」を改題し、再編集して文庫化したものです

本書は次の各部・各章から構成されています

はじめに ~ あなたの国語力は大丈夫ですか?

第Ⅰ部「日本語の最重要ポイント」

 第1章「読解力アップの実践法」

 第2章「文章力アップの技法」

 第3章「表現力アップの手法」

第Ⅱ部「会話の最重要ポイント」

 第4章「体面力アップの極意」

 第5章「対話力アップの奥義」

 第6章「主張力アップの秘訣」

第Ⅲ部「生きる構えの最重要ポイント」

 第7章「自己肯定力アップの早道」

 第8章「感情自制力アップの近道」

 第9章「身体感覚アップの王道」

おわりに ~ あらゆる場面で必要とされる2つの『学力』

著者は「はじめに」の中で「最高レヴェルの実用的な言語活動が求められているにもかかわらず、自分の国語力に自信が持てない人が多い   能力的には江戸時代の子どもたちが身に着けたものに劣る国語力であり、それが心配だ 国語力を土台にした言語活動がどれだけしっかりできる人であるのかが、その人の評価を左右している 母語で思考することをしっかり認識するところからすべてがはじまる」と書いています

そして本論に入っていきますが、斎藤メソッドによる102の極意が紹介されているので、ここではブログを書く上で参考になると思われる第Ⅰ部「日本語の最重要ポイント」についてご紹介したいと思います

著者は第Ⅰ部で「国語力の基礎を鍛える3つのポイント」として①読解力、②文章力、③表現力を挙げています その上で、第1章から第3章まででそれぞれのポイントの要点を解説していきます。特に印象に残った箇所を中心にご紹介します

第1章「読解力アップの実践法」では、「優れた100人のアウトプットから知性をいただく」が印象的です 著者は次のように書いています

「読解力をつけるトレーニングとしての読書には、どのくらいの冊数が必要かといえば、目安としては年間に100冊程度です 1か月で約8冊、週にすると2冊になりますが、これは決して多い量ではないと考えます。その理由は、読めば読むほど読書のスピードとレヴェルが上がっていくからです

著者は「100冊の名著を読むことは、100人の偉大な知性を自分の味方につけるということです」と書いていることから、想定しているのは、私が普段読んでいるミステリー小説のような”軟派”な本ではなく、小説なら歴史に残る文豪たちの作品が中心、一般教養なら様々なテーマを扱っている「新書」等ではないかと思います ミステリーにしても新書にしても、100冊にはちょっと驚きます 個人的なことをいえば、今年前半で読んだ本は47冊だったので、後半も同じペースでいけば94冊となり、100冊に達しません しかも、私の場合は読むペースが遅く、いくら読んでもペースが上がらない体たらくなので100冊は困難です 眼が悪いし、それ以上に頭が悪いので、ショーガナイのです それでも最後まで読了する根性だけはあるつもりです

著者は同じ章の中で「文章の最も言いたいことを的確にとらえる能力、すなわち『要約力』こそ読解力の基本です まずは『客観的な要約力』を身に着けるのが大切です」と書いています 齋藤氏の要約力アップの手法は得意の「3色ボールペン活用法」です。本を読む時、赤・青・緑のボールペンを使い、文章に傍線を引いていくという方法です 赤色は「非常に大事」、青色は「まあ大事」、緑色は「面白いと感じた箇所」です これは要約するのに具体的でわかりやすい手法だと思います ところで、私が新聞関係団体の現役時代には、よく会議記録を書かされたものです いかに無駄を排して要点だけをまとめて書くかを先輩から叩き込まれました また、労働組合で書記長と副書記長を務めた際、団交記録や組合ニュースを毎日のように書いているうちに、ある程度「要約力」が身に着いたように思います 「要約力」を身に着けるにはある程度「量をこなす」ことが必要かもしれません

第2章「文章力アップの技法」の中で印象的なのは「読書を通じてたくさんの言葉が自分のものになっていれば、書き言葉に対する基準ができている」「書き言葉を使いこなせると、客観的に捉える視点をもちやすくなる」という文章です これはミステリー小説でも教養書でも通じるのではないかと思います 著者は「読書をしているか、していないかは、会話のなかでその人の話している言葉が、正しい文章になっているかどうかという点に表れます」と指摘しています

また、同じ章の中で著者は「1行目に『ゴールは何か』を書く」と述べています

「自分が一番言いたいことを1行目に書き、そのあとに続く文章は、それはどういうことかを説明することに費やしていきます

これに関連して著者は「新聞で『実用日本語』を自分のものにする」というタイトルで次のように書いています

「物事や意見を伝える手段としての実用に即した日本語を、私は『実用日本語』と呼んでいるが、実用日本語が書かれた媒体の代表が新聞です いわゆる名作文学の多くが『起承転結』という構造をもつのに対して、新聞は、まず結論からはじまります 次に、なぜそうなのかという理由が記され、最後に補足情報で締めくくります。このように、短文で無駄なく、密度の濃い情報を入れ込むのが実用日本語の特徴です 新聞の文章を読む、それについて書く、話すといった訓練は、実用日本語力を高めることになります

過去に「新聞1紙の情報量は新書1冊分に相当する」という文章を読んだ記憶があります それが本当だとすれば、新聞2紙を毎日読んでいる私は 1年間に100冊以上の文章量を読んでいることになりますね、斎藤先生

第3章「表現力アップの手法」で印象に残ったのは「言語能力を高めていくためには、書き言葉を大量に仕入れる必要が絶対にある それは、本を読むことによってはじめて身に着く」ということです これはよく理解できます。「読むべき本を厳選して繰り返し読む方が読解力が身につく」という考え方もあるかもしれませんが、斎藤先生はそういう考え方には組しません。私も同感です 「質は大事だが、同じように量も大事」だということです よく、「勉強は短時間で効率よくやる方がいい」ということを言う人を見かけますが、私はこういう人を信用しません 勉強したくない人の言い訳にしか聞こえません。よほどの天才でない限り「量」は必要なのです

以上、第Ⅰ部の国語力の基礎を鍛える3つのポイント(読解力、文章力、表現力)を中心にご紹介しましたが、まだまだ参考になることがたくさん書かれています 特にブログを書いている人には参考になると思います。お薦めします


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