人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

太田弦+前橋汀子+東京フィルでブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番」、ラヴェル「ボレロ」他を聴く~都民芸術フェスティバル・オーケストラシリーズ始まる

2018年01月20日 08時06分39秒 | 日記

20日(土)。火曜日の午後、大学に行ったきり何の連絡もなかった息子が昨夜11時ごろ帰ってきました 大学院の修士論文の締め切りを目前にしているので大学に泊まり込んでいたのです まだ論文は完成していないようですが、目途が立ったらしく一時帰宅したようです。あと数日間が正念場です

ということで、わが家に来てから今日で1207日目を迎え、大相撲初場所6日目の19日、横綱稀勢の里が日本相撲協会に休場を届け出た というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      白鵬も休場だし 横綱がだらしない場所が続く 相撲協会の窮状が続くよいつまでも

 

          

 

昨日、夕食に「牛肉と玉葱の甘辛炒め」「生野菜とワカメのサラダ」「湯豆腐」を作りました  3日ぶりに帰って来た息子は、「牛肉~」をどんぶり飯にして食べ、さらに山掛けご飯とサラダを食べ、味噌汁を飲み、湯豆腐2人前を平らげました 4日間どういう生活してたんだか

 

     

 

          

 

昨夕、池袋の東京芸術劇場コンサートホールで東京フィルのコンサートを聴きました これは都民芸術フェスティバル「オーケストラ・シリーズ」の一環として開催された公演で、その第1弾です。プログラムは①グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲、②ブルッフ「ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調」、③ビゼー「アルルの女」組曲第2番、④ラヴェル「ボレロ」です このプログラムを見る限り、いずれも一般大衆受けする作品ばかりを集めたコンサートと言っても良いでしょう ②のヴァイオリン独奏は前橋汀子、指揮は太田弦です

指揮者の太田弦は1994年札幌市生まれの24歳。東京藝大大学院に在籍中です。2015年東京国際音楽コンクール(指揮)で第2位入賞を果たしています

 

     

 

オケの面々が配置に着きます。コンマスは三浦章宏氏 その隣にフォアシュピーラーになったばかりの小川響子さんがスタンバイします 彼女もいよいよ東京藝大大学院を修了するのでしょう。第2ヴァイオリン首席には戸上眞里さん、ヴィオラ首席には須田祥子さんがスタンバイ、東京フィルとしては万全の態勢です

1曲目は近代ロシア音楽の父と言われるグリンカの歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲です この歌劇は全5幕から構成されていますが、日本では上演されることがないので 序曲しか聴いたことがありません  私のこの序曲に対するイメージは「いかに速く演奏するかを競う曲」です   かつてソ連の巨匠ムラヴィンスキーが超特急の演奏で鳴らしましたが、現在では誰でしょうか

指揮者の太田弦がゆったりと歩いて登場、指揮台に上がりますが、見た目はどこぞのおっとりしたお坊ちゃんです しかし、彼の合図で曲を開始するや、その印象は消え去り、厳しい表情でオケからメリハリのある演奏を引き出します ひと言で言えば「元気溌剌 オオタミン ゲン」です 彼はタクトを持たず両手で指揮をします。須田祥子さん率いるヴィオラ軍団の演奏が冴えわたります 

2曲目はドイツの作曲家マックス・ブルッフの「ヴァイオリン協奏曲第1番ト短調」です この曲はブルッフが28歳の時=1866年に完成しました。第1楽章「プレリュード:アレグロ・モデラート」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「フィナーレ:アレグロ・エネルジコ」の3楽章から成ります

昨年 演奏活動55周年を迎えた大ベテランのヴァイオリニスト前橋汀子が真っ赤な勝負ドレスで登場します 彼女の経歴を見ると驚きます。ジュリアード音楽院でロバート・マン、ドロシー・ディレイに、スイスではヨーゼフ・シゲティ、ナタン・ミルシテインの薫陶を受け、何とディズニーの「ファンタジア」でお馴染みのレオポルド・ストコフスキーとも協演しています クラシック界の生き字引のようなヴァイオリニストと言っても良いでしょう

太田弦の指揮で第1楽章に入りますが、前橋汀子のデル・ジェス・グァルネリの美しい音色が会場一杯に広がります 聴いていて、しみじみと「円熟の演奏」とはこういう演奏を言うのだろうか、と思いました 流麗というのではないのですが、一音一音が沁みわたってきます 世界の巨匠たちを相手に演奏してきた前橋汀子からみれば孫のような太田弦との協演ですが、きちんと若い指揮者の合図に合わせて演奏している姿は、若いソリストたちも見倣うべきでしょう 彼女はアンコールにバッハの「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番」から「ガボット」を演奏し大きな拍手を受けました

 

     

 

プログラム後半の1曲目はビゼーの「アルルの女」組曲第2番です この作品の白眉はハープに導かれてフルートが演奏する美しいメロディーですが、素晴らしい演奏でした もう一つはプロヴァンス太鼓のリズムに乗せて演奏される「ファランドール」です 私はこの曲をカラヤン指揮ベルリン・フィルの演奏によるLPで何回も聴いて興奮していました こういう曲も生演奏でこそ その良さが分かります。圧倒的な迫力でした

最後はモーリス・ラヴェルの「ボレロ」です 先週土曜日にコバケン+東京フィルで聴いたばかりです この曲はラヴェルが53歳の時=1928年の作品ですが、同じリズムが楽器を変えてひたすら繰り返され、最後にどんでん返しが待っているという作品です これほどシンプルで興奮を呼ぶ作品も少ないでしょう もう一人のモーリス、モーリス・ベジャールは「ボレロ」に絶妙な振り付けを施し、名作バレエに仕立て上げました

この日の東京フィルの演奏は 先週の時より完成度が高かったように思います

 

     

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