人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

萩原麻未、辻彩奈、安達真理、横坂源、加藤雄太でシューベルト「ピアノ五重奏曲”ます”」、「弦楽三重奏曲第1番」、ドビュッシー「月の光」他を聴く ~ 文京シビックホール「夜クラシック Vol.24」

2020年01月18日 07時22分26秒 | 日記

18日(土)。わが家に来てから今日で1936日目を迎え、11月の米大統領選で民主党候補指名を争うウォーレン上院議員が14日のテレビ討論会後に「私をうそつき呼ばわりするのか」とサンダース上院議員に詰め寄り、サンダース氏は「そちらこそ私をうそつきと言った」と反論した というニュースを読んで感想を述べるモコタロです

 

     

     民主党は仲間内で喧嘩してる場合か!  「一番のウソつきはトランプ」で一致だろ

 

         

 

昨日、夕食に「卵とトマトの炒め物」を作りました 砂糖、塩、胡椒だけの味付けで簡単で美味しいです

 

     

 

         

 

昨夜、文京シビックホールで「夜クラシック Vol.24 」を聴きました プログラムは①ドビュッシー「月の光」、②エルンスト「シューベルト『魔王』の主題による大奇想曲」、③J.S.バッハ「無伴奏チェロ組曲第1番」より「プレリュード」、④シューベルト「弦楽三重奏曲第1番変ロ長調D.471」、⑤同「ピアノ五重奏曲イ長調D.667”ます”」です 演奏はピアノ=萩原麻未、ヴァイオリン=辻彩奈、ヴィオラ=安達真理、チェロ=横坂源、コントラバス=加藤雄太です

ピアノの萩原麻未は2010年第65回ジュネーブ国際コンクール〈ピアノ部門〉で優勝。パリ国立高等音楽院及び同音楽院修士課程修了、モーツアルテウム音楽院を卒業、内外のオーケストラとの協演、室内楽などで活躍しています

ヴァイオリンの辻彩奈は1997年岐阜県生まれ。2016年モントリオール国際音楽コンクール第1位。現在、東京音楽大学特別奨学生として在学中です

ヴィオラの安達真理は桐朋学園大学、ウィーン国立音楽大学、ローザンヌ高等音楽院などを修了。室内楽奏者として内外のコンサートに出演しています

チェロの横坂源は桐朋学園大学、シュトゥットガルト国立音楽大学、フライブルク国立音楽大学で研鑽を積む。2010年ミュンヘン国際音楽コンクール第2位に入賞しています

コントラバスの加藤雄太は桐朋学園大学卒。現在、神奈川フィル客演契約首席奏者を務めています

 

     

 

自席は1階26列18番、センターブロック左から2つ目です

会場の照明が落とされ、舞台も客席も真っ暗になり無音状態になります すると舞台中央から静かなピアノのメロディーが聴こえてきます やがて演奏に合わせるかのようにスポットライトの照明がだんだん明るくなっていき、萩原麻未の姿が浮かび上がります 演奏しているのはドビュッシー「月の光」です この曲はクロード・ドビュッシー(1862-1918)が1890年に作曲した「ベルガマスク組曲」の第3曲で、印象主義への第1歩を示す作品です 「蜜蜂と遠雷」をはじめ映画音楽としてよく使われる曲です 萩原麻未の一つの大きな特徴である「弱音の美しさ」が発揮されたファンタジックな素晴らしい演奏でした

2曲目はエルンスト「シューベルト『魔王』の主題による大奇想曲」です この曲はチェコのヴァイオリニスト・作曲家のハインリヒ・ヴィルヘルム・エルンスト(1814-1865)が1854年に作曲した作品です 辻彩奈は、魔王と、その姿に怯える子供、その息子を抱えて馬を走らせる父親による対話を、超絶技巧を尽くした迫真の演奏で再現、ヴァイオリン1挺で悲劇の物語を紡ぎ出しました

3曲目はJ.S.バッハ「無伴奏チェロ組曲第1番ト長調」より「プレリュード」です この曲はヨハン・セバスティアン・バッハ(1685‐1750)がケーテン時代の1720年頃に作曲した6つの無伴奏チェロ組曲の最初の曲です 2日前に岡本侑也の演奏で聴いたばかりですが、横坂源の方が若干テンポが速めだったように思います 音楽の深さは作品そのものによるものかもしれませんが、演奏は素晴らしかったです

4曲目はシューベルト「弦楽三重奏曲第1番変ロ長調D.471」です この曲はフランツ・シューベルト(1797-1828)が1816年に作曲に着手したものの、第1楽章と第2楽章の初めの部分だけしか作曲されなかった未完の作品です 辻彩奈、安達真理、横坂源による演奏です。弦楽四重奏曲と違い 若干 物足りないかな、と思って聴いていましたが、まったくそんなことはなく、若き青年シューベルトの溌剌とした音楽の魅力が伝わってきました これは3人の演奏が素晴らしかったからこそです

演奏前のトークで辻彩奈と横坂源が「この日の5人の出演者は数年前『題名のない音楽会』で初めて一緒に演奏しました その時すごく楽しかったので、いつかまた同じメンバーで演奏したいと思っていたのです。今回その望みが叶いました」と語っていました

 

     

 

プログラム後半はシューベルト「ピアノ五重奏曲イ長調D.667”ます”」です この曲はシューベルトが1819年に作曲した作品ですが、ピアノ四重奏(ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ)+コントラバスという変則的な編成をとっているのが特徴です 第4楽章が歌曲「ます」の主題による変奏曲であるため「ます」の愛称で呼ばれています 第1楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「スケルツォ:プレスト」、第4楽章「主題と変奏:アンダンティーノ」、第5楽章「アレグロ・ジュスト」の5楽章から成ります

5人全員が登場し、さっそく演奏に入ります。全曲を通して感じたのは、萩原麻未の節度のあるピアノの素晴らしさです ピアノが前面に出過ぎると弦楽器の音を殺してしまいますが、彼女の場合は、主張すべきところはしっかり主張しながら、節度を持って絶妙なバランス感覚で演奏しています 辻彩奈、安達真理、横坂源、加藤雄太の弦楽器群も見事なアンサンブルを奏でます 演奏前のトークで横坂源が、この曲について「何かと忙しい現代と違い、シューベルトの生きていた時代の、同じ景色をいつまでも見ているような のんびりした雰囲気を感じます」と語っていましたが、まさに「言い得て妙」な表現です いつ終わるか分からないような、同じフレーズが繰り返される、それがシューベルトのDNAだと言わんばかりの曲想です 最終楽章のフィナーレ近くで、あたかも曲が終わるかのように弦楽奏者の弓が一斉に上がる箇所がありますが、リード役の辻彩奈は「ここで拍手が来るかもしれないから、そうならないようにしなければ」と考えたのでしょう。あまり間を置かず、メロディーの繰り返しに入りました 愉悦感に満ちた素晴らしい演奏でした

満場の拍手に、安達真理が「今日のコンサートが私たちの演奏ツアーの最後です。これでこの仲間たちとも最後かと思うと、達成感とともに寂しさを感じます さて、アンコールに入りますが、今年初めてという方もいらっしゃると思います シューベルトと言えばウィーン。ウィーンと言えば・・・そんな曲を演奏します」と語り、ヨハン・シュトラウス2世(安達真理編)のワルツ「美しく青きドナウ」を御機嫌に演奏、楽しい雰囲気の中でコンサートを締めくくりました

この日の5人は息もピッタリで アンサンブルが素晴らしいので、またの機会に是非聴きたいと思います

 

     

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