人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

新日本フィル「室内楽シリーズ第136回」 ~ 重松希巳江 ✕ 佐久間大作 ✕ 石橋衣里でベートーヴェン「ピアノ、クラリネット、ファゴットのための三重奏曲」他を聴く

2020年10月29日 07時27分07秒 | 日記

29日(木)。わが家に来てから今日で2219日目を迎え、無為作為抽出した約4500世帯を対象とし、約2800世帯から回答のあった厚生労働省の国民健康・栄養調査によると、喫煙者の割合は全体で16.7%、男女別では男性27.1%、女性7.6%で減少傾向にあるが、対策が進む受動喫煙の機会に関しては、飲食店が29.6%で前年の36.9%からさらに減った  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     飲食店の3割弱というのはまだ喫煙率が高い  ご主人様は二十歳でタバコを止めたよ

 

         

 

昨日、夕食に「豚バラこんにゃく」と「生野菜サラダ」を作りました 料理中に包丁で左人差し指を切りました。油断していました 皆さん包丁には気をつけましょうね

 

     

 

         

 

昨夕、すみだトリフォニーホール(小)で新日本フィル「室内楽シリーズ第136回 拝啓、ベートーヴェン様・・・佐久間大作プロデュース編」を聴きました プログラムは①メンデルスゾーン「ピアノ、クラリネット、ファゴットのための演奏会用小品 第2番 ニ短調 作品114」、②グリンカ「ピアノ、クラリネット、ファゴットのための三重奏曲 ニ短調 ”悲愴”」、③ベートーヴェン「ピアノ、クラリネット、ファゴットのための三重奏曲 変ホ長調 作品38」です 演奏はクラリネット=重松希巳江、ファゴット=佐久間大作 、ピアノ=石橋衣里です

重松希巳江は2004年入団、首席クラリネット奏者。佐久間大作は1997年入団、ファゴット奏者。ピアノの石橋衣里は昭和音大卒、同大の伴奏・ピアノ科講師を務めています

自席は7列15番、右から2つ目です 会場は市松模様を埋めて、後から追加販売したような配置です。つまり半数以上は埋まっている状況です 私が最後に聴いた室内楽シリーズは3分の1くらいしか埋まっていなかったことを考えると、コロナ禍のもと大健闘の客入りです

開演にあたり本公演のプロデューサー佐久間大作氏によるプレトークがありました 佐久間氏は最初に「今朝のドイツのケルン・フィルのフェイスブックによると、同フィルは11月末まで演奏会を中止する、と書かれていた そうした中、(日本では)このように多くの聴衆を前に演奏ができるのは幸せなことだと思う」という趣旨のあいさつをし、この日のプログラムについて解説を加えました。トークの天才・篠原英和氏の域にはとても達しませんが、彼なりに面白く話をされました

7時15分にプレトークが終わったので、ロビーに出たら、だれも出てきません おかしいなと思っていると、開演の予鈴が鳴ったので慌てて席に戻りました。私はてっきり、7時半まで休憩で7時半から本番が始まると思い込んでいたのです 読響アンサンブルがまさに7時プレトーク開始、7時半開演になっているので、それと同じだと勘違いしていたのです 周囲の人は演奏が始まるのに外に出て行くなんて おかしな奴だと思ったと思いますが、その通り、不審者です

 

     

 

1曲目はメンデルスゾーン「ピアノ、クラリネット、ファゴットのための演奏会用小品 第2番 ニ短調 作品114」です この曲はフェリックス・メンデルスゾーン(1809-1847)が、クラリネットとバセットホルン(クラリネット属の楽器)のために書いた作品です 第1楽章「プレスト」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「アレグレット・グラツィオーソ」の3楽章から成ります。佐久間氏のプレトークによると、メンデルスゾーンはこの曲についてメモを残しているが、それによると、第1楽章は「カードゲームをやって、すっかり巻き上げるという喧噪の様子」が描かれ、第2楽章は「それが尾を引いて、負けた方のはらわたが煮えくり返るような気持ち」が描かれ、第3楽章は「ロシアの焼肉店の寒々した様子」が描かれている(ちょっと違うかも)とのことでした

佐久間とともに 重松が青緑の衣装で、石橋が黒の衣装で登場し、さっそく演奏に入ります

佐久間氏の解説を聴いていたので、演奏を聴きながら頭の中でストーリーを思い描いていましたが、そう言えばそのように聴こえました そういう意味ではプレトークは演奏を聴く上で参考になります。初めて聴く曲であればなおさらです

2曲目はグリンカ「ピアノ、クラリネット、ファゴットのための三重奏曲 ニ短調 ”悲愴”」です この曲はミハイル・イヴァノヴィチ・グリンカ(1804-1857)が1828~1833年に滞在していたイタリア・ミラノで作曲されました 第1楽章「アレグロ・モデラート」、第2楽章「スケルツォ:ヴィヴァ―チッシモ」、第3楽章「ラルゴ」、第4楽章「アレグロ・コン・スピリト」の4楽章から成ります 佐久間氏のプレトークによると、グリンカは人妻を恋した苦しみをこの曲に込めたとのことです

3人の演奏で聴く限り、極めてメンデルスゾーンの曲想に近いと感じます グリンカと言うと、ロシア音楽を思い浮かべますが、若い頃はメンデルスゾーンやベルリオーズなどと交流があり、彼らの影響を受けたようです ドイツ・ロマン派という言葉を思い浮かべます

 

     

 

プログラム後半はベートーヴェン「ピアノ、クラリネット、ファゴットのための三重奏曲 変ホ長調 作品38」です この曲は元々ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770-1827)が「七重奏曲」として作曲した作品の編曲バージョンです しかも正式な編曲は「ピアノ、クラリネット、チェロ」のために編曲された作品ですが、本公演ではチェロに代えてファゴットが加わります。第1楽章「アダージョ~アレグロ・コン・ブリオ」、第2楽章「アダージョ・カンタービレ」、第3楽章「テンポ・ディ・メヌエット」、第4楽章「テーマ・コン・バリアチオー二:アンダンテ」、第5楽章「スケルツォ:アレグロ・モルト・エ・ヴィヴァーチェ」、第6楽章「アンダンテ・コン・モート」の6楽章から成ります

佐久間氏のプレトークによると、CDも放送もない時代に、曲を知ってもらうためには演奏を聴いてもらうしかないが、「七重奏曲」だと7人の奏者が必要だが、三重奏曲に編曲すれば3人だけで各地を”巡業”し曲をPRできるので、三重奏バージョンを作ったと解説していました

作曲者本人の編曲とは言え、元々7つの楽器で演奏しなければならない作品を3つの楽器で同じような効果を出さなければならない、という過酷な条件の中で、ピアノが主に第一ヴァイオリンの役割を果たし、それに乗る形で、クラリネットとファゴットがソロで活躍するという形をとりますが、まず石橋衣里のピアノが安定して 良い演奏をしています 第2楽章ではクラリネットとファゴットがそれぞれよく歌っていました 第3楽章と第4楽章では、ピアノに乗せてクラリネットとファゴットの会話が楽しく聴けました 第5楽章では独奏ファゴットが良く歌っていました 第6楽章は終盤で本来 独奏ヴァイオリンが弾くカデンツァをピアノが奏でましたが、聴きごたえのある力強い演奏でした この楽章は全体的に理屈抜きで楽しい演奏で、いつしか3つの楽器で演奏されていることを忘れるほどでした   この曲を聴きながら、かなり前にこのシリーズで同曲を取り上げた時の、第1ヴァイオリンの山田さんとクラリネットの重松さんの”音楽による対話”を思い出しました

3人は満場の拍手に応え、ベートーヴェン「ピアノ三重奏曲第4番 変ロ長調 ”街の歌” 作品11」より第2楽章「アダージョ」をチェロの代わりにファゴットを入れた編曲版で演奏、満場の喝采を浴びました 久しぶりに聴いた「室内楽シリーズ」は公演後のワンコインパーティーがコロナ禍の影響でないのが残念でしたが、かつての淋しい状況を脱し、活況を呈しているようで良かったと思いました

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする