今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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バルナックライカ DⅡのグッタベルカ修理

2013年06月25日 20時35分14秒 | インポート

Dscf055142 バルナックライカのDⅡブラックですね。このモデルはブラックは珍しくないのだそうで、この個体も、何度か塗り重ねられていますね。グッタペルカは色落ちと剥離がありますが、割れはありません。これを再接着せよとのことです。

Dscf055212 ボディー部分を分離してから、接着が残っているところを剥がしてグッタペルカを抜き取ります。観察すると、接着剤の劣化というよりは、ボディーのアルミが腐食して接着が剥がれたようです。

Dscf055313 大きな接着剤を削り取っています。この後、グッタペルカを平らに伸ばしてからペーパーで平滑面にします。

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ボディーとグッタペルカの接着両面をきれいに清掃してあります。

Dscf055551 無事も再接着は完了です。ちょっと縮んだのか、接合面に隙間が出来ていますね。

Dscf055625 ついでに、メカのメンテナンスと注油をしておきます。シャッター幕はカビていますね。調整は問題ないようです。

Dscf055724 よよよ・・。レンズマウントにはフランジバック調整用のシムが大量に入っていました。すでに錆も出ていますので、精密な調整はきびしいのでは・・

Dscf055824 Lマウントのフランジバックは28.8mmとのことで、ディプスゲージで測定しながらシムを追加して行きます。あら、全部使い切ったところで、まぁまぁの値に近づきましたね。各点で計測していますが、端付近では、ダイヤルゲージのテンションによって、圧板の沈み込みが出ますので、テンションを加減しながら計測しています。

Dscf055934 ちょっと曇り気味のエルマーをつけて終了です。当分の間は剥離の心配は要らないと思いますね。

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