ちょっとPENのご依頼が少ないですね。O/Hをお考えの方はよろしくお願いします。そこで、このPEN-FV #130XXXは1968年8月製という使われているユニットはすべてFTの後期型(27万代付近)と同じ変更後の個体です。PENが欲しい現オーナーさんが、おばあちゃんにカメラが欲しい言ったら、おじいちゃんの使っていたカメラとして、このFVが出て来たとのこと。まぁ、奇遇というかDNAですかね。FVを選ぶとは、こだわりのある祖父様だったのでしょうね。永く放置をされていて革ケースに入っていたので、光学系が心配でしたが、全反射ミラーは端に腐食ありだが中央付近は大丈夫そうです。プリズムにも汚れがありますが、コーティングは生きているでしょうか?
未分解機で、圧板を見ると、ほどほどに使われていた程度の個体です。スプロケット軸とアウターの磨耗もほとんどありませんね。
シャッターユニットもメインスプリングが長い後期型ですね。スローガバナーの磨耗も少ないようです。しかし、チャージギヤの軸↑に偏磨耗が認められます。潤滑の問題もあると思いますが、使い込まれていない個体でも磨耗が進んでいる場合があります。この個体が典型ですね。部品の勘合なども影響しているのでしょうか? ギヤの内径の目だった拡大はありません。
すべてメカ部分の組立が終ったところ。プリズムのコーティングは慎重に拭き上げの結果、剥離を免れています。
今回は、全反射ミラーは再使用としています。アイピース枠はカケがあるため、交換ご希望でしたので交換をしてあります。ご覧のように、セルフタイマーユニットやリンケージも全て変更後の部品で組まれています。
革ケース入りが当時の現役機らしいですね。しかし、保管の場合は、湿気やカビが繁殖するため、取り出して保管された方がよろしいです。まぁ、革ケースに入ったままでしたので、放置から守られていたのですけど・・清掃をした38mmレンズを取り付けて完成。