今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
(お問合せ)tomytmzk@titan.ocn.ne.jp
 

PEN-EESとHEUER腕時計の巻

2016年05月31日 21時29分35秒 | ブログ

少し暇な時間がありましたので、大阪のご常連さんから送って頂いたルマン号の反射鏡を取り付けることにしてマッドガードを取り外しました。左上の小判型が今まで付けていたBSの現在物。その下の四角いのが穴位置が合いそうです。

 

丁度良い機会ですから、昔、娘の自転車のスタンドでぶつけられた凹みを直すことにします。

 

本所のマッドガードはアルマイトなどの表面処理がしていないので、柔らかで簡単にへこみます。また、常にピカールで磨いていないと腐食してきます。大体、荒出しをして研磨をして行きます。

 

ほぅ、中々似合いますね。これは舶来部品だと思います。どうもありがとうございました。へこみも完全に平滑にはなっていませんが、他の部分も凹んでいますので・・

 

で、ヒコーキですが、傑作機コレクションでは、三式戦闘機「飛燕」が発売になっているのですが、イラスト下の244戦隊の小林戦隊長機の派手な塗装となっています。価格も高いので食玩のウイングコレクションを買ってみました。この箱は飛燕かP38が入っているのですが、めでたく飛燕が出ましたよ。しかし、244戦隊や飛燕らしい銀色ではなく、暗緑色に塗られた55戦隊が19戦隊の機体でした。陸軍の場合、胴体に巻いている白い帯は外征部隊機を表します。明野飛行学校の隼などでも見受けますが、外地からの機種改変による返納機。1型丁は2型になる直前の機体で、20mm機関砲などの装備で、重量は増加して発動機の向上は無いという性能低下の頃。244戦隊によるB29邀撃戦では、高々度まで上昇できず、震天隊(体当たり)は20mm機関砲を下して飛び上がって行った。立川上空でF6Fに撃墜もされています。画像右がいつも登場する、20年以上前に作ったマルサンあたりの1/100スケール機。1/144はいかにも小さく、細かなデティールの追加工をするには1/100が限界のようですね。もっとも、現在の目では1/100も厳しいですけど・・しかし、1/100では省略されていて、追加工をした操縦席後部の構造材は、このキットでちゃんと表現されていました。さて、244戦隊が出るまで買うか? 1/72の傑作機コレクション「飛燕」を買うか??

で、本題です。久しぶりのご常連さんからPEN-EESと腕時計が来ています。この個体は、当時、新品で我が家に来たカメラだそうですが、EEが機能しません。中はかなり腐食していますね。

 

セレン光電池の起電力を計ってみると死んでいますね。本来は分解できない構造(接着)で、ASSYで交換するのですが、フィルター取付け部のへこみも思い出なので残して欲しいとのご希望。

 

それでは、分解してセレンユニットは別の部品を使用することでフィルターリングはあえてへこみのあるオリジナルを使うことにします。

 

 シャッターユニットの分解清掃をします。レンズの状態は良好ですが、このカメラは水気が多かったようです。絞りユニットの地板の腐食が激しく、絞り羽根の作動に影響があるかも知れません。

 

スプール軸の上部も腐食しています。

 

 

すでに洗浄済みの本体にシャッターユニットを搭載しています。その後、完成したセレン光電池の配線を通します。オリジナルのセレンも水の侵入があったようですね。

 

EEはPEN-Sなどよりも遥かに工数が掛かるのです。EE精度を保証しなくてはいけませんので・・イラストではEESはこの調整になります。

 

オリジナルのセレンよりも起電力が高いようです。調整抵抗を交換しておきます。

 

現在は費用を掛けてオーバーホールをして貰えるEEは少ないと思いますが、ずっと一家に留まっていた幸運な個体ということでしょうね。オーナーさんは、このカメラでスーパーカーを撮影されていたそうです。あぁ、そんなブームありましたね。私はスズキのフロンテクーペに乘っていたかな? ダンボールギニー・コンタック600とか言って・・で、次は時計屋さんをやります。目の倍率を変えないといけないので少々お時間を・・

スイスのHEUER WS2113というモデル。GMTといって、グリニッジ天文台の標準時刻で24時間で1周する針を備えている時計です。現状は不動ですが、購入から16年間オーバーホールをされていないようです。それじゃ止まるよね。キャリバーはETAのCal.2893-2を搭載していますね。

 Cal.2893-2はCal.2892-2に24時間針を追加した自動巻き機械でスイスの時計メーカーが汎用品として採用しているようです。ETAの機械はいつものセイコーと違って、ネジの頭が小さくて私には組みにくいですね。

 

実用的で装飾加工などはありませんが、カッチリとした精度の良い作りです。どこと言って明らかな損傷は認められませんが、さすがに16年使い続けたためか、ホゾが摩耗気味でガタが多いと感じます。強力な8振動のゼンマイですから、油が切れても動いてしまうのですね。油っけは全くありませんでした。取りあえず特徴的な配置の輪列を組んでザラ回し。

一度も分解されていない機械ですし、部品精度が良いのでテンプ受もきつめにかっちりと組めました。しかし、天真に全く潤滑が無い状態で長期に作動させてしまったことから天真の摩耗とアンクルのガタが大きいようです。本来は交換した方がベストですが、今回は再使用で組みます。注油をしておきます。

動きだしましたね。豪華さはありませんがきれいな機械です。この上に自動巻きユニットが載ります。

 

前後して日ノ側側を分解している画像。GMT用の歯車が追加されています。

 

 

慣れですけど、細かな部品の嵌合具合があって少し組みにくい印象ですけど、これで完成。

 

普通の時計よりも針が1本多いので、当然、取付ける外径が大きい訳でが、サイズの大きな針押えの用意が無いので・・これがちょうどよい。タミヤの面相筆のお尻。木なので針に傷をつけないし。勿論、ビニールシートを載せて傷防止をしますけどね。

同心軸に4本の針が付きますので結構大変。意外に針の裏側にはみ出した蓄光塗料が厚くて、干渉に気を付けなけばなりません。

 

片振りが完全に調整できないのと姿勢差もありますね。やはり摩耗の影響があるようです。

 

まぁ、何とか妥協点を見つけて研磨をしたケースに入れて完成。GMT針付でブラック文字板とオーソドックスなケースで、美味しいところを抑えた時計ですね。しかし、かなり高価な値付けで流通しているようですが、私には数万円の時計と同じにしか見えないのです。その意味では、スイスの老舗ブランドは付加価値の高い商売をしているなぁと思うのですよね。

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オリジナルのPEN-Sブラックなのだが・・の巻

2016年05月26日 20時08分23秒 | ブログ

久しぶりにPENです。みなさんからPENが来ないとUP出来ませんので、よろしくお願いしますね。で、遅れて来たPENマニアさんから。まずブラックの真贋は如何に? とのことですが、オリジナルですよ。#1684XX 1961-4月製造ですが、ブラックモデルはこの月に製造が集中していまして、私のデータベースでは過去に#165327 #167000 #168509などオリジナルブラックは全て同じ月の製造です。外観は塗装剥げ、へこみが多いですが、一定のレベルは維持しているのではないかと・・

  小当たりが多いですね。疑問は過去の同じ月の製造個体は、カニ目ネジは全て、カニ目孔が貫通していないタイプが使われていますが、この個体はそれ以後の貫通タイプですね。たまたま切替の時期だったか、他からの流用か?

ダイカスト本体もへこみがありますね。トップカバー横のネジは、何故か、PEN-Wのような黒塗装ではなく、メッキで正しいようです。

 

吊環部が陥没しています。なるべく修正をしておきます。

 

 

シャッターは低速不調でしたが、完全にO/Hをして復活しています。

 

 

本体は洗浄組立済み。完成したシャッターを本体に搭載します。

 

 

巻上げダイヤルカバーは何故か傷だらけですね。これもなるべく研磨ということで、

 

レンズは意外にきれいなのですが、それが気になるのです。レンズ、ヘリコイド、カム板、シャッターリングなど、一式で移植されているのではないかという懸念。

 

駒数ガラスにクラックがありましたので、折角のブラックなので交換をしてあります。製造初期はゴム系接着剤で接着していることに注意。分解清掃をしたファインダーは、リンクル塗装は本来艶ありで、劣化によって露出部分の艶が引けているのが真相。新品の時はピカピカだったんですよ。

怪しい駒数ネジも新品交換としています。ブラックモデルの製造は1961-4月に集中していますが、この個体はコパルでのシャッターユニット製造は1961-4月ですが、製品完成は1961-5月の可能性もあります。1961年(昭和36年)は私はA級プレーンとプラモデルに夢中な子供でしたが、映画俳優の赤木圭一郎が日活撮影所でゴーカートで事故死したとか、ソ連のボストークでガガーリン少佐が地球を一周したとか、大人から聞いてかすかに記憶してます。考えてみれば、そんなに昔に製作されたカメラなんですねぇ。腕時計の世界では、まだ手巻き非防水の頃ですね。

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SEIKO スピードタイマー黒馬の巻

2016年05月22日 21時10分06秒 | ブログ

2つ目は、同じくセイコー・スピードタイマー6138-0030でベゼルリングが黒の事から通称「黒馬」と呼ばれている超人気のモデルです。それ故、オークションなどでは専門に修理をして出品されている方もいらっしゃいますね。全体の画像を撮り忘れたので後ほどということで・・一見素晴らしくきれいな個体ではありますが、文字盤とベゼルプレートはイーベイなどで流通しているリプロ品ですね。しかし、私が愛用している6138-0030の文字盤よりは出来は良いと思います。良く観察すると、針は再塗装というかタッチアップでしょうね。すぐに止まってしまうとのことです。

カレンダー機構を分解して行きますが、傷だらけです。この個体の巻真もくにぁっと曲がっていますね。ケースが巨大なので巻真が長いので曲がりやすい? それにしてもねぇ・・・

 

前回のUFOはキャリバーが6138Aでしたが、こちらは6138Bになります。基本的には同じ設計ですが、細かな部分の改良や同じに見える部品でも、寸法が異なっているものもあって互換性のない部分もあります。2つめなので簡単にしますが、まず二番車をセットします。

裏返し。筒カナを軽圧入しましたが、何度も締められていて状態は良くありません。全体に傷の多い機械です。

 

クロノグラフ車受を取り付けますが、真ん中にある「分クロノグラフ中間車」は6138Aでは単体ではなく受け側にカシメられています。その方が組立は楽ですね。

 

外観はきれいに仕上げられた個体ですが、何故か片振りや歩度はあり得ない調整がされていました。画像は調整後。

 

 何とか問題なく完成して欲しいところですが、この後、そうも行かなくなって来たようです。機械と文字板の間に入る文字板受リングが何やらヤスリで削られていますよ。何でだか分かりますか? これはリプロの文字板が純正品より厚めに出来ているのでしょう。それによって、そのままでは小窓の針が取り付かなくなったのでしょう。

 で、ここで問題発生。クロノグラフ分針の取り付く軸が短くて針が取り付きません。(針も疲労していて圧入にならない)じつは、組立時に分クロノグラフ車の先端がきれいに尖っていないなぁと思ってはいたのでした。

 

反対側のクロノグラフ時針を見てください。軸の出っ張りが違いますね。

 

 

あ~、また分解しました。右が付属の部品。左は新品です。先端の長さが違いますね。これは交換することになります。

 

これで問題解決だぞぅ、と思った矢先。第二(復針)ボタンが復帰しません。ピンセット先の復針規正レバーが上方(画沿いでは左方向)に曲げられており、バネが強くなり過ぎてスムーズに復帰出来ないもの。たぶん、第二ボタンの戻りが悪いので、「えいやっ」っとバネを強くなるように曲げたのでしょう。正規の調整を簡単に無視して治す人はカメラにも時計の世界にもいるものです。意外に、修理品(仕上げ済み)はこのようなものが多い気がします。返って、手つかずのジャンクの方が素性が良かったりします。

ケースに水が侵入すると文字板が極端に劣化をするので、現在ではリプロ部品の使用は仕方がないことだと思います。小窓の針は何度も抜き差しをして孔が拡大しており、そのままでは留まらない状態でしたので締めてから取り付けてあります。そもそも2つの針は同じ部品ではなく、どちらか、あるいは両方とも別個体からの移植でしょう。イーベイではリプロ針セットが販売されていますので、オーナーさんが調達されるそうですから、それまでの仮ということで・・ヨレヨレの純正針より新品のリプロ針の方がスカッとします。

ケーシングをしますが、サイズが極端に小さなパッキンを伸ばして付けられていましたので交換をしておきます。

 

裏蓋を締め込んで、ケース内で機械を固定するためのリング(バネ)がありますが、この部品は水の侵入により殆どの個体で錆びて折れています。修理をされている方はみなさん苦心をされるところでしょう。代替えとして針金をウェーブ状にしてからリングにしたものを使用するのが一般的な方法だと思います。今回は付いていたものを再使用とします。

最後に現在の純正品からの流用と思われるベルトのコマを追加して完成です。普通の時計と違い、竜頭が0時にあって、その両脇にクロノボタンがあることから「ツノ」と呼ばれているようですが、何のことは無い、普通の時計の竜頭位置(3時)から反時計回りに90゜回転させただけのアイディアデザインですね。ベゼルリングと文字盤が茶色の茶馬も存在します。流石にスピードタイマーの中でも文字板と針の配色など、高級感は一段上のモデルで海外でも非常に人気は高いようです。この個体もカレンダー表示から国内用ではなく輸出向けですね。

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SEIKO スピードタイマーUFOの巻

2016年05月19日 13時09分41秒 | ブログ

PENのご依頼が少ないので、腕時計のご常連さんから送られて来た時計を2つやります。どちらもセイコー・スピードタイマーですが、現在では非常に人気が高く、オークションなどでは高値となるモデルですが、それだけにニコイチなどの個体も多いのです。このモデルは6138-0010で通称「UFO」とか呼ばれているようですね。時計機能としては歩度の狂い以外は問題は無いと思いますが、クロノ系のストップウォッチ機能が正常に作動しません。まず、問題は秒針の発進・停止をする第一ボタンの動きが悪く、押し込むと戻らないこと。当初は汚れやパッキンの不良固着と思ったのですが・・

作動不良はそれだけの問題ではないようです。ボタンと作動カムが同調していません。また、画像のように作動レバーバネが正規ではなく、太いピアノ線で作られています。何かありそうですよ。

 

卵型の特異な形をしたケースですね。空飛ぶ円盤に似たいるところからUFOと呼ばれるのでしょうね。海外のマニアもそう呼んでいます。大型で重い時計ですし、当時の若者が使った時計ですから傷だらけの個体が多いですね。

特にベゼルの傷はひどいです。ベゼルは研磨しろも殆どありませんから、すべての傷を取り去ることは不可能です。イーベイなどではリプロ品も出回っていますが・・

 

腕時計のオーバーホールの場合は、先にケースとベルトを仕上げます。機械が完成すれば、すぐにケーシングが出来るからです。で、軽研磨をしておきました。卵型のケースに同心円のヘアーラインを入れるのが難しい・・

ベルトは貴重なオリジナルが付いていますが乱暴に扱ってジョイント駒が捻じれています。それらを修正してバックルを点検すると・・あれ、なんで左側のバネ棒が盛り上がっているの?

 

特に規格外の長いバネ棒を付けてあったということでもないようです。バックルの形状を修正して。

 

最後に仕上げ研磨をしますけどね。ヘアーラインを入れ直して超音波洗浄をしたところ。

 

問題のボタンを検証して行くと・・あれ? 2つのボタンが違うじゃん。画像では見にくいですが、トップ面の形状が、右はフラット、左は大きく窪んでいるのが分かります。ということは、別の部品に交換されたためにケースパイプとボタンの内径が合わずに固着した? ということではないのかな? レストアは推理。

 

巻芯がペンチで銜えられて、しかも曲がっていますよね。何か嫌な予感がする個体です。

 

気を取り直して洗浄後に組み立てをして行きます。

 

 

切換機構を注油しながら組んで行きます。

 

 

香箱車や輪列をセットして行きます。中央がこの機械の胆。秒クロノグラフ車でクラッチを内蔵しています。この時点では問題に気が付いていません。

 

作動レバーバネですが、右が正規の純正品で左がやっつけ品。ピアノ線で太さも異なり、形状も違いすぎます。これでは正確なボタン作動が出来ませんので純正品と交換します。同じ線径のステンレスばね線で作れば、そんなに難しくないと思うのですけどね。

元々、この個体はクロノボタンの作動が不良なのですが、まず①ボタンの復帰不良②作動レバーバネが正規品でないための不具合の他に、③画像右側の作動レバー(爪)が中央の作動カムを正確に押さない。という不具合もありました。原因は、作動レバーのカシメが浮いてクリアランスが過大のため正確な動きが出来ないというものです。

ポンス台で再カシメをして作動カムが正確に作動するようにします。

 

 

 メカの組立が終わって作動テストをしてみると・・通常、発停(第一)ボタンを一度押すと秒針がスタートして、もう一度押すと停止をしますが、この個体は停止をせず、常に動き続けてしまう。これは、⇧の方であった「秒クロノグラフ車」のクラッチが切れていない状態。ホゾの摩耗のためか、組んだ時にアガキが大きいなぁとは思ったんですね。で、どうするか・・

 秒クロノグラフ車のホゾを受ける穴石(中央のルビー)の位置を下げて、結果的にクラッチを切れ易い方向に調整をすることで解決しました。

 

上部にある水平のレバーは分躍制レバーと言って分クロノグラフ車をひと歯ずつ送るように規制していますが、調整は下の左窓に見える歯車の歯が3枚対称に見えれば調整は正常ですが、この個体は調整がずれていました。

カレンダー機構を組み立てて行きます。この部分の設計はオーソドックスで、部品点数も非常に少ないのです。

 

文字盤をセットして針を付けます。ふぅ、6139より1つ多い。帰零レバーを押しながら針を0時にセットします。

 

研磨をしておいたケースに機械を入れます。最後は自動巻機構を取り付けます。伝エ車の一部が腐食していますが噛み合い面は辛うじてセーフ。

 

最後に回転錘を取付けて組立完成。

 

 

問題のある個体に当たるとブログが長くなっちゃうよね。しかし、書かないと理解して頂けないしね。研磨してSSベルトを取り付けましたが、片方のバネ棒が外れていたので気が付きませんでしたが、このベルトは私のように腕の細い人間でもきついです。こんなに大きくて重い時計をする人が細すぎる感じですが、70年代のコマが大きなデザインですから、1コマ抜かれると極端に短くなりますね。たぶん、普通の体格の方には合わないと思います。コマを探してください。ということで、完成してみると、色々な問題を抱えた個体で、それに嫌気がさして手放したのではないでしょうかね? しらないけど・・

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プレビューボタンのないパンケーキの巻

2016年05月15日 20時03分07秒 | ブログ

良い季節になりましたね。最近、運動不足から脚力の低下がはげしく、しばらく止めていた自転車に乗り始めました。地元には昭島公園という古い公園がありまして、子供が小さい頃に良く遊ばせに来たところです。小動物を飼育した動物園はまだ健在でしたよ。これは鹿さんかな?

孔雀さんもつがいでいます。しかし、子供の姿は少なくて寂しいですね。

 

 

その頃に誘致された蒸気機関車のD51に久しぶりで対面しました。あ~、結構荒れてしまいましたね。

 

前照灯や補助灯のガラスも石を投げて割られてしまったようです。現在、動態保存の個体には貴重な補修部品なんですね。忘れ去られたようにひっそりと佇んでいますが、これ以上劣化をしないうちにJRに返却した方が良いですね。

 

で、本題。念願の38mmパンケーキを入手されたそうです。ヘリコイドグリスは劣化で硬化していますが、レンズは比較的きれいです。

 

問題は、マウントを分離されて、ネジとプレビューボタンが無くなっています。パンケーキのプレビューボタンは特殊で無いぞう・・

 

困った時のジャンクケース。「これかなぁ?」何でも、ほかっちゃダメということです。

 

過去に分解を受けていて、かなり汚れがはげしい。ヘリコイドグリスは最悪のスカスカに抜けた状態ではないが、硬化変質している状態。

 

後玉は清掃を受けていて、コーティングの一部が剥離しています。たぶん、カビがあったのでしょうね。

 

全ての部品を清掃したところ。ヘリコイドグリスは新しいグリスと入れ替えてあります。

 

マウント部に欠品していたプレビューボタンを取付け組みます。前玉の状態は悪くはありません。絞りカム、絞りリングにグリス塗布してセットします。

 

欠品していたマウント部のネジを取付けて完成。

 

 

そこそこ使い込まれている個体ですが、レンズとヘリコイドの状態は悪くはありませんでした。余計な分解を受けて程度を落としていたというところです。

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