今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
(お問合せ)tomytmzk@titan.ocn.ne.jp
 

レンズが続いています

2013年08月29日 13時00分58秒 | インポート

Img_2501 少し間が開きました。UPする作業が少なくて・・・何故かレンズの清掃のご依頼が多いのですけど、画像は、ついでに付いて来たPEN-EEDです。EEが作動しているか?とのお問合せでしたが、まったく露出メーターは動いていませんね。EEDになると、各部のユニット設計が標準となって、露出計はこの状態で一体化されています。残念ながら、すでに過去に分解を受けて、正常な状態にはなっていません。回路を修復して行って、メーターは作動するようにはしましたが、Cdsかメーターの不良により、EE精度が出ませんね。交換のユニットはありますが、今回は費用の関係で、修理断念となりました。市場相場の低い機種は悲しいです。

Img_250257 ペトリ製のKマウントレンズだそうです。絞り羽根に流化した油が流れて、開放状態で固着して動きませんでした。レンズをすべて取り除いて洗浄したところ。

Img_250361 レンズもクリーニングして組み込んでいます。

Img_250419 前からの眺め。文字がシンプルなこと・・

Img_250718 曇りの定番の42mm.60mmも来ています。画像は60mmですが、欲しいレンズです。しかし、保存環境が良くなかったとみえて、カビと曇りが多いです。後玉のコーティングも劣化して、バルサムもにごり気味なのが分かりますでしょうか?

Img_250944 前玉ですが、光線に透かしてみるとすごい汚れです。これはコーティングが劣化をしていてカビ、曇りもあります。残念ながら、拭き上げても取り去ることは出来ません。

Img_251155 あぁ、ちょっと滅入ってくるね。これは42mm。曇る定番のレンズです。曇る面はこの部分。見えにくいですが、塩水の水が蒸発して結晶だけ残ったような状態です。これは保存状態の問題だけではないと思いますね。


しばらく時計屋さんです

2013年08月21日 23時24分48秒 | インポート

Img_247234 カメラが一段落ですので、作業待ちでした各種の腕時計を片付けてしまおうと始めました。これは私の私物のセイコー・クォーツの鉄道時計です。当時、新品で購入して一度もメンテナンスをしていませんでした。この頃のクォーツユニットは、機械部分にはちゃんと石が使われています。分解して、注油をして行きます。

Img_247462 裏側の受けにも注油をしておきます。

Img_247566 文字盤を取り付けて針を付けます。カレンダーのない時計は、針のタイミングは楽ですが、クォーツの場合は、秒針をインデックスにピタリと止めるのは意外に難しいのです。

Img_247643 この時計(7550-0010)を購入したのは30年ぐらい前だと思います。価格は確か1万円。所有している、ホンダS800のダッシュボードにラリーメーターを模してゴム板で受け(電車の運転席の時計置き)を作って、車から離れる時には取り外せるようにしていました。オープンですからね。流石に、自動車の振動にもビクともせず、正確無比に動いてくれました。文字盤のデガールはプラモデルの流用。

Img_247848 次からは、笹原ペンさんから来ている大量の時計。これはスイスのHEUER(ホイヤー)となっていますが、雑貨時計のような作りなので、安物のユニットが入っていると思いきや。なんとETA製のユニットが入っている本物でした。しかし、残念なことに電池を換えても動いてくれない。パルスは発振していますので、メカ部分に問題があるので、分解して注油をして行きます。

Img_247924 金めっきのETAユニットです。小さいユニットですが、カレンダー機構は瞬時に切り替わる高級なメカ。すべて組み直して、秒針だけ付けてテストをしています。

Img_248271 100円ショップに並んでいそうな雰囲気ですよね。新品の電池を入れて快調に作動しています。

Img_248355 次は、中華ものでしょうか? スケルトンの懐中時計です。地板はETAのように金めっきをされていて高級感があります。眺めていれば、時計の作動原理が理解できる? お勉強時計。メーカーや型番は一切ありません。しかし、程度は悪くはないので、注油とテンプの洗浄をしてあります。

Img_248434 右がケースに入れて完成したスケルトン。左は、オリエントの万年カレンダー付き自動巻き時計。ちょっと大きくて派手ですので、私は腕にはめる勇気はありません。その他、クォーツ時計の電池交換とクリーニングをしています。

Img_248667 これは、大阪のご常連さんから送られて来たセイコーTYPEⅡという普及クラスのクォーツ時計です。7546-8070で1977年製の初期のクォーツですが、ユニットは非常に頑丈で、現在でも、何の問題も無く動いているものが多いです。私も一つ使っています。ケースやベルトには手垢がゴッテリと詰まっていますが、大きな傷や文字盤の劣化はありませんが、風防ガラスには傷があります。

Img_248743 すべて超音波洗浄をして汚れを落としてからケースとベルトを研磨をしてヘアーラインを再生させています。

Img_248964 研磨をしたベゼルに新品の風防ガラスをリングで圧入してからケースに圧入しておきます。

Img_249055 昨日メンテナンスをした鉄道時計のムーブメントと比べてみます。あら、眺めは殆ど一緒ですね。鉄道時計の方は、削り出しのケースの中央に小さな機械が収まっているだけです。しかし、キャリバー№は4550Aで5石ですが、左のTYPEⅡは7546Aで4石です。中央、赤いルビーが入っていないホゾがありますね。

Img_249234 カレンダーを取り去って、ホゾ穴に注油をしておきます。この頃のユニットは、まだまだ手が込んでいて、機械式ユニットと同様な部分が多くあります。

Img_249315

文字盤と針を取り付けて完成したユニット。電池は、今からすると大きく厚いSR43SWが使われていますが、これでも、以前のSR44SWよりは薄くなっているのです。電池の小型化が進んだことが良く分かります。

Img_249544 ベルトは、磨耗は少なかったですので、ヘアーライン再生で新品のような感じになりましたね。ケースに取り付けて完成です。

Img_249634 セイコー・スポーツマン17の金めっき非防水ケースをO/Hしています。過去に何度かのO/Hを受けていますが、特に大きな磨耗はないようです。超音波洗浄をして行きます。

Img_249766 輪列はスムーズで、ザラ回しも軽く作動します。ガンギ車に注油をして、最後にテンプを取り付けます。

Img_249844 再び命を吹き込んで、元気良く動き始めました。この瞬間が一番楽しいひと時です。

Img_250001 1964年-10月の製造ですから、ちょうど東京オリンピックが開催されていた時ですね。PENで言うとPEN-Wがこの年月の製造個体が多いです。マーベルよりも、ケースが大型化していて当時の流行が分かります。EGP(金めっき)ケースは、消耗が激しく、良好な状態で現存しているものは少ないですが、この個体もかなりキズだらけですが、ラグのめっき剥離は少ないので、研磨で少し見られるようになりました。文字盤は過去の乱暴な分解でキズと変形がありますので、新品と交換したいところ。風防は汎用新品を取り付けています。使用されたEGPモデルは、竜頭がちびているのが普通ですが、これもローレットが摩滅して巻きにくいです。デット部品を探さないと・・ベルトは、当時の定番はチープなカーフのチョコ色でした。やはりこの色が一番似合うと思います。間違ってもワニ革ベルトなどは付けない方が良いですね。

週末は、別の精密部品の組立を依頼されていますので、ブログはUP出来ません。

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夏休み最後はZuikoレンズのメンテナンス

2013年08月18日 14時10分31秒 | インポート

Img_245855 夏休みも終りますね。私はこれといってレジャーには出かけませんでしたので、今、話題のジプリ映画「風たちぬ」を見てきましたよ。私的な感想ですが、私たちヒコーキ好きが期待して見に行くとガッカリしますね。面白くないです。宮崎監督はヒコーキ好きでも有名で、http://www.youtube.com/watch?v=V1ubtgsHzfs

ラジコンの九試単戦の飛行会などにも出向いているようですが、今回の題材がジプリ映画としては少々無理があるような気がしました。そこに嫁さんになる人とのロマンスを絡めるものですから、ヒコーキ好きとしては中途半端な描き方で、ジュラルミンの引き抜き材、枕頭鋲、牛で各務ヶ原の飛行場まで試作機を運ぶ等、でお茶を濁す程度。零戦はエンディングのシーンで数秒登場するたけです。同じヒコーキを扱った「紅の豚」は楽しめたのに、少々ガッカリでした。それと日本禁煙学会なるところから喫煙シーンが多いとクレームをつけられているとか。当時の時代背景を表現するために目くじら立てることもないだろうと思っていましたが、ちょっとタバコを吸うシーンが多すぎますね。主人公と相手が会話するシーンでは、かならず「タバコをくれ」となります。他に表現のしようがある気がして、安易な感じがしましたね。まぁ、これは私の感想です。大ヒット上映中だそうですから、興味のある方はご覧になればと思います。

で、レンズが多数ありますね。ちょつと気が滅入るのですが、何とかしなければ・・

Img_245947 少し前にも同じ内容をUPしていますので簡単に・・・かなり曇っていますね。これでは霧の中の写真になってしまいます。

Img_246024 この個体は、単に曇りだけではなくて、何か化学薬品が結晶として固まったような異物もついています。

Img_246162 で、こんなにしておきました。

Img_246566 100mmです。20mmに比べたら、レンズ構成も複雑でなく、ガラス自体が曇るようなこともないので清掃で、きれいなる個体が多いです。この個体の場合は、大きなゾウリムシ状のカビが発生していましたが、きれいに除去しています。

Img_246744 絞り羽根に油が回ることが多い設計です。脱脂をしたところ。

Img_246846 レンズは全て分離したところ。右側のヘリコイド部から、変質して流れ出した油が、左側の絞り羽根部へ浸透していくのです。

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これで完成。20mmは各面のレンズに清掃出来ない曇りがあって、本来は断念をする状態のレンズ。しかし、棚のオブジェでは役に立たない。撮影が出来てレンズです。100mmは、使用もごく僅かで、レンズの状態も良好になっています。私も、テストで常用しているレンズ。これ以上長いのは使いにくいです。


連休中のPEN-S3.5+SMITHS DE LUXE

2013年08月14日 21時08分10秒 | インポート

Img_241614 相変わらずきびしい残暑が続いていますね。世の中、お盆休みとのことで、みなさんも帰省や旅行でお忙しいことと思います。で、ちょっとサボり気味です。先週の日曜日、この日も暑かったですが、都内、渋谷の青山で開催されていました「ペンスケッチ展」に行って来ましたよ。出来るだけ路上を避けて、地下鉄から地上に上がったところがホンダの本社ショールーム。いつも、ここでバイクに跨るのが楽しみなんですけど、今回は、「耐震工事のため休館」とのことで残念でした。

Img_241715 工事中のため、殆どのモデルは撤去されていました。ウインドウから見えるバイクはこんな程度・・・

Img_242766 会場は、こじんまりしたギャラリースペース、キッズに戻りましたね。ドアを開けて入ります。

Img_242111 私がちょっと早めに出かけたので(帰りの雷雨が予想されたので)あいにく、MazKenさんはお仕事で在廊されていませんでした。若い当番の方々とお話しをさせていただきながら作品を拝見します。おっと、これはライカで撮られたのかな? というような力強い作品ですね。だいぶ、焼き込んでありますね。これ、PEN-EE-Sでの撮影とはビックリでした。

Img_241813 こういう古い当時のネガも楽しいですね。門鉄デフのC55やD50、D60、86とくれば、これは九州の良き時代の撮影ですね。現代の技術を駆使して仕上げたこの写真もなんとPEN-EE2でした。

Img_242310 ペンスケ展は女性の参加が多いのも特徴ですね。当時も、大全の女性ファンが詰め掛けています。これは、フィルムの粒子を見せる展示だったかな? EE系以外は、殆どPEN-FTの機材が多いですね。この頃から、空模様がおかしくなって来て、黒い雲が出て来ましたので、早めに帰宅することにしました。案の定、私が新宿を通過する頃は京王線も順調でしたが、その後、落雷により、長時間の不通となりましたね。危ないところでした。

Img_243754 では、本題です。PEN-S3.5とイギリスの計器メーカーとして有名なスミスのデラックスが来ています。日本で言えば、セイコーの新10Bのような雰囲気のモデルですね。あっ、日本が真似をしたのですね。小径のスモールセコンドで、私の好きなデザインです。機械は、スイスのジャガーの技術を取り入れた6010と刻印されています。

Img_244021 しかし、日本の小頭の良い官僚はうまい言い換えを考え付いたものだ。8/15は、終戦という敗戦記念日がまた来ましたね。この国はそんなに無条件降伏をして負けたことの認識をしたくないのかね。現在の問題は、すべてはそこから始まっているように思える。

で、PEN-S3.5から始めますが、事前のご指摘で、駒数ダイヤルが駒数ガラス面より突出しているとのお訴え。画像は、修正後ですが、ピンセット先のワッシャーがカニ目ネジ下に入っていたためでした。この個所にワッシャーが入っている個体がありますが、通常の組み方をすると、駒数ダイヤルと駒数ガラスが接触をしてしまう場合の救済処置です。画像のように、この個体では必要は無いのですが、では何で? このワッシャーはこの部分に入るのではなくて、トップカバーとダイカストとの隙間が大きい個体に、吊環下のトップカバー留めビス部に調整用として入っていたものです。前回、分解された方が、どこに入っていたかが分からなくなって、当てずっぽで入れたのですね。

Img_244432 裏蓋の底部角に鋭角的な打痕があるともご指摘されています。幸い、二重部分ではありませんので、出来るだけ修正をしておきます。

Img_244544 へこみの修正をして、すべて洗浄をしたところ。シャッターリングと距離リングの劣化が進んでいましたので、研磨をしてあります。また、洗浄中に、駒数ガラスの接着が外れて脱落しました。クラックのご指摘もありましたので、新品と交換することにします。

Img_244758 このシャッターは、過去に止まり現象が出て修理を受けていますが、メインスプリングの掛かり位置が違っています。(正規はの位置)↑のワッシャーの件もありますので組み間違いとも思えますが、たぶん、シャッターが止まる=バネを強くしちゃえ。との考えだと思いますね。他のスプリングも作動に楽な方に曲げてありました。しかし、「動かないなら強引に動かしてしまえ」では、本当の修理にはならないと思います。何故動かないかを追求していくことで自身の上達もするのでしょう。このシャッターの不調原因はスローガバナーにあったのです。

Img_244855 まぁ、非力で神経質なシャッターですからね。部品の磨耗が進むと、正常に作動させることが難しくなるシャッターです。その他は問題は無いので組立を進めています。3.5にしては、レンズの状態はよろしくない方で、前後玉ともカビが発生していました。また、絞り機構の潤滑固着のため、絞りリングの作動が重い現象があり、洗浄注油で改善しています。

Img_245045 とにかく保管の悪かった個体でしょうね。圧板にも多数の腐食がありましたので平滑面となるように研磨をしてあります。

Img_245215 保管が悪いため、ファインダーのレンズやミラーの接着が脱落していました。特に、3.5は本体が樹脂製のため、エポキシ接着剤が剥離し易いのです。駒数ガラスを新品に交換、裏蓋底部の打痕の修正をしてあります。

Img_244944 スミス・デラックスは、今回は注油のメンテナンスに留めておきます。ムーブメントは金めっきをされて受けの形が特徴的です。12時位置の板バネのコハゼの設計がおもしろいです。テンプ受けは2本のビスで留まっています。

Img_245465 デラックスシリーズは、高級バージョンで、このモデルは15石が使われています。文字盤に劣化はありますが、国産の文字盤のような見難い状態にはならず、良いエージング感です。ケースは9金無垢ですので、、こちらも国産の安物金めっきと違い、使い込んでも地金が出ていませんね。当時の舶来品と国産の違いが良く分かりますね。私も1つ欲しい時計です。

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夏休み前のPEN-FT+PEN-F

2013年08月07日 19時51分07秒 | インポート

Web4ckai_2 その前に、今日8/7(水)から11日(日)まで、恒例のペンスケッチ展9が開催されています。会場は青山一丁目のスペースキッズに戻りましたね。ホンダの青山本社の先を左に入った奥です。猛暑の中での開催ですが、私も出掛けますので、私を見つけたら気軽に声を掛けてくださいね。

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では作業を始めますが、お盆休みの旅行に持って行きたいとのご希望ですので頑張ってやります。新しく購入されたとのことで、特に目立つ欠点はありませんが、オーバーホールをしておきたいというご希望です。裏蓋のラッチの跳び越しがかなり以前からありましたね。

Img_238851 PEN-FT #2749XXのダイカスト本体は、最終の変更を受けた個体ですね。すでにボトムキャップはシール仕様となっていますが、その後、リード線の配線スペースを三脚座との間に設けているタイプです。これでやっと配線収納がすっきりとしました。ちょっと遅すぎた感もありますけど・・・

Img_238963 特に問題の無い個体ですから順調に組立てて行きます。2軸を組立てて、巻上げレバー関係を組んで行きます。

Img_239044 洗浄を終えたシャッターユニット。磨耗も少なく、非常に良いユニットです。

Img_239725 完成したシャッターユニットをダイカスト本体に搭載しています。巻上げのギヤ列は、古いグリスで汚れが激しい部分ですが、完全に洗浄した部品で組んでありますのでピカピカです。この後、グリスを塗布しておきます。

Img_239255 前板関係。プリズムはコーティングも劣化なし。洗浄したミラーユニットを組んでおきます。ピンセット先のチャージ軸を上側のリンケージシャフトが急速回転をさせる設計なので、リンケージのピボット部のガタが発生しやすいところ。

Img_239833 本体の組立は完成。トップカバーを閉じます。

Img_239923 こちらはPEN-F #2404XX。状態は悪くは無いと思いますが、駒数ガラスが不自然にへこんでいますね。

Img_240054 裏側から見ます。駒数ガラスは再接着をされていますね。自然に剥離することは、まず考えられませんので、何らかの理由により、他の個体から移植されたものでしょう。

Img_240159 底部から見ます。左の三脚環は分解されています。中央バネ掛けを調整した形跡があります。たぶん、リターンミラーのフリーズを起こした履歴があるのでしょう。

Img_240264 すべてクリーニングをした本体と外装。状態は非常に良いと思います。

Img_240322 シャッターユニットの状態も良好です。ガバナーユニットは改良された新しいタイプです。しかし、ピンセット先のコントロールレバーはシャッターを切るとハンマーで直接打撃を受けるため、焼きが入った硬い材質も金属疲労で折れれる故障も多いのです。FTでは、設計を変えて、打撃からの衝撃を受けにくい構造となっています。腕(アーム)の長い設計に無理があるのでしょう。ブレーキは、そのまま使用します。

Img_240664 この個体は、何故かフレネルレンズを分解されています。残念なことに、内側にすり傷があります。扱いが乱暴だったのでしょう。なら、分解しないで欲しがったです。直後にあるプリズムがFの場合マット面となりますが、そちらにもすり傷が・・

Img_240515 まぁ、何とかクリーニングをした本体と前板関係が完成です。

Img_240742 メカ部の組立完成。全反射ミラーは新品と交換してあります。

Img_240854 フレネルレンズのサイドカバーは一度剥がされていますので傷が多いですね。体裁面なので、もう少し神経を使うべきです。

Img_241042 駒数ガラスは接着が強固のため、再剥離は危険と判断しましたので、そのままとします。しかし、プロならもう少し丁寧確実な作業は出来ないものでしょうか? 付属の20mmは、多分アマチュアさんに分解をされています。絞り羽根に何やら例の白い粉が塗布されており、後玉にも飛散しています。こんな馬鹿な潤滑剤を付ける方の神経が理解できません。

Img_241155 20mmを簡単に。このレンズは、技量のない無神経な方に分解を受けていますね。カニ目から工具を滑らせています。この段階でやめておいた方が良かったのに・・

Img_2412441 前玉付近。こちらも大きく工具を滑らせて傷だらけです。基本的に、部品に傷をつけて平気な神経の方は、精密機械の分解には向かないと思いますよ。前から見ると、かなりレンズが曇っていますね。

Img_2413111 前群を分解しところ。3段ロケットのような構造になっているんですね。標準の38mmや40mmとは違って、非常に高級な構成です。曇るレンズは↓の後ろ側。ここは、汚れて曇るのではなくて、ガラス自体が風化をして粗面となってしまうのです。

Img_241466 当然、拭き上げをしてもクリアーにはなりません。このままでは仕方ありませんので、邪道は承知で手磨きをしてあります。曇りは無くなっていますね。後の画像は撮り忘れました。20mmは、殆どの個体で曇りが発生していて、それを分解で清掃を試みて傷だらけとした個体が多数存在します。購入時には充分ご注意を願います。

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