今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
(お問合せ)tomytmzk@titan.ocn.ne.jp
 

溜まった腕時計のメンテナンスをするの巻

2013年09月19日 21時11分44秒 | インポート

Img_266177 カメラは一段落して、メンテナンス待ちの腕時計が溜まって来ましたので作業をしています。笹原ペンさんから定期的に腕時計が届きますが、今回はバーバリーブランドのクォーツが2つ。まず、紳士用のモデルですが、ムーブメントはスイスのETA製が入っています。メンテナンス、電池交換、ケース・ベルトの洗浄をして完成。

Img_268657_2 2つ目の個体はシチズンの製造で、ムーブメントも6031Aという当時の普及品。電池交換をしても作動しないがパルスは出ているので輪列を分解して組みなおします。結果は作動するようになっています。

Img_268847 ベルトも超音波洗浄をして完成です。同じシリーズとも見えるモデルですが、スイス製と国産のシチズン製というのも面白いですね。

Img_267929 こちらは北海道のINOBOOさんから送られて来たセイコー6139-7060というクロノグラフ。止まりが発生するとのことでタイムグラファーで測定すると片振りが大き過ぎるデータでこれでは止まりますね。原因は他にもあって、ガンギ車とアンクルの動きが重い。本来はO/Hが必要ですが、今回はガンギ車、アンクル、テンプの洗浄で改善されています。画像は、自動巻き機構を取り去った状態。クロノ機構が見えます。

Img_267661 テンプへの注油をしています。

Img_268119 自動巻き機構はマジックレバー式のため、部品点数はこれだけ。かなり磨耗は進んでおり、回転錘のベアリングもガタが大きいです。セイコー指定のグリスを塗布して組み立て行きます。

Img_268576 回転錘を取り付けて組立完成。ベアリングのグリスは硬めを選択しています。

Img_268966 止まりはなく、快調に作動しています。大型のケースですが、セイコーらしい品のある文字盤で好ましい雰囲気のモデルですね。

Img_2669 次は、少し前にもやりましたね。セイコー・キングクォーツ。4822-8110という、こちらは48系のカレンダーが日にちだけのタイプです。ケースの状態が悪いので、他の同型の個体からケースを移植して仕上げようという算段。画像が交換用のケースで、研磨をしていますが、風防ガラスもすり傷が多くて、急遽交換することにしました。

Img_269122 交換用の風防ガラスが届きました。すでにケースとベゼルは研磨をしてありますので、これから組立てて行きます。

Img_269345 風防ガラスを圧入して完成したケース。ユニットは、この個体を使用しますが、メンテナンスのためリューズを外そうとしても固着して動きません。クォーツは時間合わせをすることが少ないので、錆もあって固着しているようです。

Img_269455 あらら・・、結構腐食が進んでいますね。このケースは裏蓋がスナップ式のため、密着が弱く、ゴムパッキン1枚では、防水性能が劣るのです。ムーブメントはメンテナンス、裏蓋のカバー類は、別の程度の良い部品を使います。

Img_269685 完成したユニット。文字盤は少し黄ばみの劣化がありますね。ホコリなどを取り除いています。

Img_270651 実際の文字盤はもう少しアイボリーな色あいです。INOBOOさんのお好きな、ローマン数字の洒落た文字盤ですね。

Img_270762 ニコンEMも一緒に来ています。カメラと腕時計の両方に情熱を持って活動されているのがINOBOOさんの偉いところ。プラスチック外装で小型軽量なカメラですね。電子式シャッターの絞り優先AE専用機ですから、シャッターダイヤルがありませんね。裏蓋とミラーボックス内のモルトがベタベタですので、清掃交換をしておきます。

Img_270958 清掃後に新しいモルトを貼り込んで行きます。

Img_271048 裏蓋の蝶番部も交換して行きます。

Img_271388 ミラーボックス内のモルトはスクリーン周りの隙間を隠すような意味合いですね。

Img_271274 これで完成です。

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永く住み着いたPEN-F

2013年09月12日 13時15分41秒 | インポート

Img_261045 このPEN-Fは、うちに来てから何年経つかなぁ? 何をするのか忘れちゃったよ。ボチボチ涼しくなって来たので始めないとね。

Img_261224 東京オリンピック誘致成功なので、私の記念グッズを引っ張り出してみましたよ。切手のストックブックですけど、この間集めていたと思ったら、50年も前のことなんだなぁ。当時は、切手の収集が流行っていて、東京オリンピックの記念切手も沢山発行されました。思いがけず、随分の量がストックされていました。

Img_261326 これは表紙つきの記念シート。当時は、学校で斡旋して買えたと思います。大事に持っていれば、将来は値が上がるかと思いましたが、大量に発行されていて、切手の収集ブームも無いので、値は付きませんね。

Img_261466 何冊かのストックブックを見ると、良くまぁ、お小遣いも無いのに集めたものだなぁと思います。当時の時代がそのままタイムカプセルになっているみたいです。東海道新幹線開通記念。僕らは「夢の超特急」の方が一般的でした。皇太子殿下御成婚記念や国体の記念切手、趣味週間も集めていたね。写楽は当時でも高かった記憶ですけど、今の相場は当時と変わらないようです。何故か、インドネシアのスカルノ大統領の切手や琉球切手もあって、切手くじのスカだったのかなぁ?

Img_261555 今日はここまで。

Img_261845 関東地方は、一瞬秋らしくなったのですが、台風の影響か気温が上がって蒸し暑い一日でした。こんな日に塗装をするのは堪えます。で、シンナーの揮発が早過ぎて艶が引けてしまいましたね。まぁ、使い込んで光らせてくださいな。

Img_261964 引き続き第18回東京オリンピック・ネタ。開会式のクライマックス。自衛隊の86Fセイバーのブルーインパルスによって青空に描かれた五輪の輪を見上げている観衆。手前の女性が構えるカメラは何でしょうか? ちゃんと写ったのでしょうかね? 大観衆の中にはPENを持った方も多くいたでしょうね。

Img_262124 女子バレーボールで見事優勝を果した日紡貝塚の選手に胴上げされる大松監督。左端のブルーの役員用ブレザーを着た男性が構えようとしているカメラは小さくてハーフカメラの可能性もありますね。前月の9月にPEN-D2が発売されていますので、新調したのかも知れません。

Img_262366 「花文字を黄色で」とのご希望です。黄色かぁ・・エアラコブラのような感じですかね。本当に黄色で入れると合わないので、ちょっと赤が強めの日本機の味方識別に近い色で入れておきます。本来の色は画像の色より、若干濃い目の色です。イメージが違えば、ご自分で入れ直してください。

Img_2628911 トップカバーの加工は、色入れのほか、ターミナルの取り付け、駒数窓の接着をしておきます。メッキ仕様の部品を塗装に変更すると、勘合する部品とのクリアランスが小さくなって、きれいに収まらなくなります。そこで、駒数窓の凸部分の寸法を小さく修正をしてはめ込んであります。同じことが巻上げダイヤルについても発生します。ダイヤル本体とレバーの勘合がきつくなって嵌りません。そこで、予め塗装皮膜の増大分を見込んで、レバーの幅を小さめに仕上げておきます。リペイントは簡単に塗っているのだろうとお考えになる方もいらっしゃると思いますが、細かな計算と修正を繰り返して、皆さんには、なんの問題もない作業と見えるようにしているのです。

Img_263549 同時に、全体のオーバーホールをしておきますが、前板から、ポロッとバネが落ちて来ました。あ~、これが脱落していると、いくら正確にピントを合わせてもピンが甘い写真になったでしょうね。バネの左端が曲がっていますが、これは結構ある不具合ですね。

Img_263447 シャッターユニットには特に問題はありません。プリズムに少し腐食が出ています。

Img_263661 メカの組立完成。全反射ミラーは再使用しています。塗装をしたシャッターダイヤルノブをイモネジで取り付けておきます。

Img_263737 裏側。シボ革を貼った裏蓋を本体とドッキングさせます。

Img_265517 並べてみたら、四式重爆の飛龍の茶褐色と同じ色ですね。陸軍機の大戦末期に使われた色らしいです。隼三型や疾風にも同じ塗色があります。調子は安定していて大変良いと思います。#2750XX 1966,年-3月製。

Img_265911 マラソン・三位入賞、円谷幸吉選手(自衛隊体育学校) 2時間16分22秒8

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アンティークショップのPEN-F

2013年09月07日 15時55分21秒 | インポート

Img_254748 その前に、部品を集めていたキングクォーツの部品が揃いましたので組立を先にします。今回は文字盤は右側のギョーシェ風のものを使います。しかし、入手した時点で6時位置の音叉マークが欠落していましたので、ジャンクから調達して移植してあります。

Img_254861 キャリバーは4823Bで、初期のクォーツユニットは、カレンダー機構などは機械式時計とあまり変わらず、手が混んでいますね。しかし、歯車は樹脂が多用されています。分解・注油をして行きます。

Img_254919 コイルや基板などは初期と高級機ということもあって、がっちりとした作りですね。

Img_255117 ケースは傷を研磨してあります。風防ガラスは社外新品を使います。左のベセルに右のリングを圧入でガラスを固定します。リングに腐食がありましたので、めっき屋さんへロジウムの再めっきを依頼しましたが、仕上がり今一でした。高価な費用を取って、職人のプライドはないのかなぁと思います。

Img_255343 完成したユニットに文字盤と針を取り付けます。

Img_255527 風防ガラスを組み込んだベセルをケースに圧入します。

Img_255716 完成したケース。風防ガラスはクリーナーやアルコールで拭き取っても、なかなかクリアーにはなりません。その時は、レンズクリーニングクロスが一番きれいになります。

Img_256217 このタイプは電池蓋が開かなくなるトラブルが多いようです。ゴムパッキンが変質して固着してしまうからです。残念ながら、新品が入手できませんので清掃、シリコングリス塗布で再使用とします。

Img_256957 超音波洗浄とヘアライン再生をした純正KQ入りのベルトを取り付けて完成です。構造的にはTYPEⅡと同じですが、キングの高級感はありますね。

Img_253255 では、本題です。このPEN-F #2443XXは女性オーナーさんですが、アンティークショップで購入されたとのことです。骨董屋さんてこと? フリーズ状態とのことで、これは手ごわいかな?と思っていましたが、いえいえ、PEN-Fとしては、中々きれいで保存状態も悪くはないですよ。しかも、未分解機ですね。

Img_256664 分解をして、フリーズの原因を探りましたが、懸念したような破損は無いようです。全体のフリクションが高くなっていたのでしょう。洗浄したダイカスト本体は、変更後のタイプで、状態はよろしいです。では、組立てて行きます。

Img_257637 スプロケットのクラッチの足がペンチで潰されたようになっていますね。これは、Rボタンとのストロークが足りずに工場で潰して長くしてあるということ。シャッタースピードを制御するカムも同じ方法でカム山の高さを調整してあります。

Img_257711 巻上げ関係の組立が終りました。使い込まれたPEN-Fですと、この辺りがガタガタになっているのですが、この個体は殆ど磨耗がありませんね。非常に良い個体だと思います。ただし、スプール軸とスプールギヤのねじ山が、強いトルクで締め込まれたため一部、螺旋状に剥離しています。これは、コンパクトPENでも見られる不具合で、工場では適正なトルク管理はされずに、「緩まないように目一杯締め込む」ような組み方だったんでしょうね。違う見方をすれば、一度組んだら分解は考慮しない組み方。SSで分解する時は、新しい部品を使うという感じですかね。

Img_257957 シャッターユニットは、スローガバナーの低速不調がありましたが、すべて洗浄、注油で改善しています。奇跡的にブレーキも利いていて、良いユニットでした。

Img_258047 ご希望により、全反射ミラーは新品と交換します。

Img_258167 どうでもよいことですが、リード線の処理を工場では、透明テープで留めていますので、私もオリジナルに拘って、同様に再現しています。

Img_258367 今朝、目覚めてラジオを着けたらオリンピックの開催地が東京に決まったらしい?ような放送をしていました。早速テレビで確認しましたが、放射能問題で諦めていたので決定は意外で国民としてうれしく思います。まぁ、隣国の執拗なネガティブキャンペーンの中、よく頑張りましたね。1964年の東京オリンピックは小学生でしたが、今でも鮮烈な記憶が残っています。夢の持てない今の子供たちにも、あの感動を味あわせてあげたい。あと7年かぁ、それまで生きていたいですね。

Img_258454 F用の38mm標準レンズですから、おそらくカメラとセットの個体でしょう。ヘリコイド油の流出と軽い曇り、絞りレバーの作動不良があります。洗浄して組み直しているところ。

Img_258749 終ってみれば、殆ど使用されずに保管状態もよく眠っていた個体が、アンティークショップに出て来たのでしょう。Fとしては、1965-11製とFT発売の1年前に製造された中期以降の個体で、非常に良いコンディションを回復しています。

10月10日の真っ青な秋晴れを忘れません。すでに聖火の最終ランナー、坂井義則君の手によって、聖火が灯されています。坂井選手は、広島の出身で、原爆投下の昭和20年誕生の若者。テレビ画像を見ていて気になったのは、聖火の後ろ側で長い棒の先にカメラのようなものが付いて風に揺れていたものはなんだったのでしょうね? 今だに気になっています。

Img_258852 「褐色の弾丸が飛んでくるようだ」今なら人種差別的発言とも採られかねない形容をした実況アナウンサー。アメリカ、ボブ・ヘイズ10秒00

Img_258947 80mハードル、日本期待の依田郁子。はち巻きをして、スタート前にレモンをかじるのを覚えている。リッカーミシン在籍で、立川の市営グラウンドで練習する光景を見たことがあります。しかし、すでにピークは過ぎていて5位入賞に留まる。

Img_259048 現在の棒高跳びの記録は6mを超えているようですが、この時のアメリカのハンセンとドイツのラインハルトの死闘は覚えています。暗くなって家に帰ってもまだ決着がついていない。結局、アメリカのハンセンが5m10を飛んで優勝。棒高跳びはアメリカとドイツがライバルだったんです。まだ、戦後20年だからね。記録の伸びは、グラスファイバーの進歩によるところが大きいと思いますが、優勝のハンセンの大学卒業論文がグラスファイバーの反発・・と言っていた記憶があります。

Img_259167 ちょうど、テレビ中継がお昼ぐらいだったかなぁ。東洋の魔女とソビエトとの決勝戦。最後は、ソビエトのオーバーネットでゲームセット。

Img_259227 現在のように、子供のような体形でないと勝てない体操女子は、当時は、成熟した女性でしたね。チェコのチャフラフスカ選手。

Img_259461 マラソンはゼッケン77は日本の円谷幸吉選手。彼は、本命として期待されてはいなかった。マラソンの前にトラックの10.000mにも出場して5位入賞を果している。ちょっと無理な出場にも思えます。トラック勝負でイギリスのヒートリー選手に抜かれて3位入賞。「スタジアムに日章旗が上がります」のアナウンサー実況を覚えています。

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シチズン・アラームデイトの巻

2013年09月02日 22時50分41秒 | インポート

Img_251654 関東地方は9月に入っても気温の高い日が続いています。早くすがすがしい秋が来ないかなぁ・・PENもあまり来ないので時計をやっています。PENの修理ご依頼をお待ちしております。で、この腕時計は国産初のアラーム腕時計、シチズン・アラームデイトです。セイコーにもベルマチックというアラーム腕時計がありますが、こちらの方が発売は早く、1958年から発売されましたが、このモデルは、1965年ぐらいの製造だと思います。ケースの研磨をしますが、今回は風防などは分離せずに研磨をするため、リューターで磨きます。むやみに磨いてしまうと、シャープなエッジが消えてしまいますので慎重に研磨をして行きます。

Img_251766 ケース本体のラグ部分は、3面カットに仕上げられていますので、エッジを消さないように、最小限の磨きに留めます。

Img_251826 風防ガラスのキズも研磨で消してあります。ケースとドッキングをして全体の研磨をしておきます。

Img_251954 シチズンの場合は、ベルはハンマーを裏蓋のダボを叩くことで音を出す構造です。ですから、ケースと裏蓋は、どの位置でも良いというわけではなくて、ケースのノックピンと裏蓋の穴を合わせて位置決めをします。こちらの方式の方が、セイコーよりベルの音量は大きいようです。

Img_252044 裏蓋の細かなキズはヘアラインを再生して消してあります。裏蓋の表側にダボのカシメ痕がありますね。(STAR)の刻印は、シチズン純正を意味します。製造されてからの時間を考慮すると、ケースのコンディションは悪くは無いと思います。

Img_252255 研磨したケースに機械をケーシングして2つのリューズ(巻き芯)セットしようと思ったのですが、これが素直に収まってくれません。オシドリなどにガタが多くて正常な状態に収まらないようです。分解の予定はありませんでしたが、文字盤を外して様子を見ます。

Img_252361 結局、ガタが原因ですね。やっとセット出来ました。この機械は、時計の動力用とアラーム用に2つの香箱(ゼンマイ)を持っています。左右に角穴車があります。各部の注油をしておきます。しかし、別の時計から移植したような丸っこいリュウズがアンバランスですが、操作性は非常に良いものです。

Img_252634 画像では7時の短針の下に隠れていますが、4本(4H)の針を正確な位置に取付けるのはちょっと面倒です。文字盤は、時代なりに腐食やカビがあるのが残念です。

Img_252977 これで完成です。風防ガラスは研磨をしてあります。アラームの持続時間は10秒ほどですから、セイコーベルマチックと大差はないですね。果たして、この音量と持続時間で、飲酒して寝込んだホテルのベットから起きられるか? ちょっと心配ではあります。まぁ、60~70年代のアナログ時代の雰囲気万点の腕時計。玉数は少ないですから、見つけるのには努力が必要です。

Img_251519 続いて笹原ペンさんから譲っていただいたオメガ・ジュネーブです。文字盤とインデックス、針に腐食があって水気が浸入していたことが懸念されましたが、裏蓋が固着をして開けることが困難な状態でした。何とか少しずつ緩めるとゴムパッキンが噛み込んで来る状態。やっと裏蓋を開けましたが、防水性能が落ちて、水が浸入したために、ネジ部が激しく腐食しています。長い間、メンテナンスをしなかったために、ゴムパッキンが劣化したのでしょう。

Img_253317 仮の清掃で文字盤の汚れは多少拭き取りましたが、インデックスは地金が出ている状態。針は外して研磨します。

Img_253414 キャリバーは565と定番のオートマチックです。製造№から1970年の製造のようです。自動巻き機構から分解して行きます。

Img_253537 この頃の機械は銅色にメッキをされていて高級感があります。地板の外周は腐食で色が変わっています。歯車などには腐食はないようです。これから超音波洗浄をします。

Img_253664 機械の組立は終っています。確かに良く出来ているユニットだとは思いますが、セイコーと比べて圧倒的に良いかというと、それほどでもない印象。長期に渡ってメンテナンスをしなかった個体でテンプの天真が磨耗しており、精度は安定しません。自動巻きユニットをドッキングして完成。

Img_253761_2 文字盤と針を磨いて取り付けています。ケーシングをして裏蓋を閉じます。

Img_254211 オメガの中では中級モデルとのことですが、風防にベゼルがないため、文字盤が大きく見えてケースも薄く感じます。当時としては、新しいデザインだったのでしょう。カレンダー付きの自動巻きモデルですから、普段使いには良いと思います。

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