今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
(お問合せ)tomytmzk@titan.ocn.ne.jp
 

minolta repo のレストア

2012年10月27日 21時05分31秒 | インポート

Dscf027474 その前に、先日入手したセイコー・スーパーの初期型をO/Hしています。この個体は、埼玉県の秩父市と2つの村が合併した時の記念品のようです。ケースもステンレスだし、石の数も多いので気張りましたね。しかし、非常に組みにくい個体でした。上面の受けがありますが、これが全く精度が甘く、ダボ孔にもスムーズに入らないので、当然歯車のホゾにも入ってくれません。30分ぐらい苦闘してやっと入ったところ。スーパーにしては珍しいダメユニット。テンションを掛けてテンプにトルクが伝わっていることを確認します。

Dscf027573 文字盤は汚れがあって、何故か長針が欠落していたというジャンク品。同時期のジャンクから短長針を移植しています。秒針は塗装剥れがありますので一緒に交換と思いましたが、なんと穴径が異なっており使えません。とりあえずこのまま再使用としておきますが、色としては、鉄道模型のスカ色が近似色ですね。文字盤の清掃とケース・風防も軽く磨いてあります。

Dscf027600 初期の小型ケースですから、こんなに小さいのです。リューズはマーベルか何かに交換されている可能性があります。ラグ幅15mmですので、ベルトを探すのに苦労します。

Dscf028291 裏蓋です。合併記念 秩父市と彫刻されています。秩父は、私もC電子の独身寮に居ましたのでご縁があります。1954年5月製ですが、調べてみると、歴史的に符合しています。

Dscf027710 では、レポです。じつは3台来ていまして、どれか良さそうな個体を選んで仕上げるという寸法。まぁ、どれをベースにしても大差は無いので、エイヤッとこれに決めた。しかし、露出計不動と絞り羽根が動いていませんね。

Dscf027827 露出計をチェックしてみると、メーターは正常でセレンの感度不良。かろうじては発電していました。そこで、正常に作動をしているユニットを調達します。ご覧のように、セレンの受光部とファインダーが一体モールドされています。

Dscf027950 古いので劣化したモルトが悪さをして錆が発生していますね。PENと違って、裏蓋の接合部にもモルトが貼ってありましたので、全て取り除いて清掃、貼り替えをしておきます。

Dscf028046 シャッターを分解してみます。絞り羽根が動かないのは、古い油で羽根が張り付いているもの。それを無理に動かそうとしてリンケージにダメージがあるものです。

Dscf028113 全て洗浄して組み立てました。しかし、絞り羽根とシャッター羽根が二階建て構造で組むため、なんと組みにくいシャッターなんだろう。慣れていないせいもありますれけど、PENの合理的な部品構成を改めて感じますね。まぁ、ごつくてトルクに余裕はあるので、故障は少ないのではと思いますけどね。でも、私の好みじゃないね。

Dscf028292 カム板の化粧プレートに腐食がありましたので、程度の良いものと交換して組んであります。ピンセット先の針金(バネ)はレリーズボタンの復帰用ですが、なんとも、素人改造のようなやっつけ設計ですね。これは、小さなサイズに35mmの大型カメラの流儀で設計したことによるツケでしょうか。

Dscf028311 底部から見ると、チャージのリンケージがあります。これも大型カメラと同じ流儀。PENの設計は、簡略設計により、極力、部品点数を減らして同じ作動を実現し、コストの低減と軽量化を計るという点で、根本的に異なると感じます。当然カメラの重量は増加をするため、軽量化(或いは軽快に見せるため)のためか、上下カバーをアルミアルマイト製としてあるため、殆どの個体にへこみがあるのはキヤノンデミと同じ。オーナーさんが選択した底カバーにも、中央部に大きな歪みがあります。

Dscf028447 フィルムカウンターの機構も、古い一般的な設計。部品点数も多く、作動はガチャガチャ、クツワムシのようです。ここで、上カバーを付けると、裏蓋を開けてもカウンター目盛がSに復帰しないという問題が発生。いろいろ調べてみると、このカウンター板は歪があってきれいな水平で回転していない。そこに、ある位置(16)に来ると↑のバネと接触をするためでした。

Dscf028514 PENには無い特徴は、露出計を内蔵して手動のプログラム式を採用しているところ。橙のメーター指針に緑の針を合わせれば適正露出。ダイヤルにはライトバリュー表示があります。

Dscf028615 今回は、ベースに選定した個体に、他の2台の程度の良い部分を移植すると言うもの。残った2台もジャンクとはしません。PENブームを見て慌てて製品化したという感が強いカメラで、市場にも多くは出なかったと思われますので、今となっては希少性はあるのでしょうね。


30万代のPEN-FT X2

2012年10月21日 15時53分54秒 | インポート

Dscf026266 なんか久しぶりにFTを見ますね。30万代のPEN-FTが2台来ています。まず、#3675XXです。この個体はワンオーナーとのことだったようですが、あながち嘘ではないと思われるほど状態が素晴らしいと思います。未分解機で、この頃の個体としては巻上げもまぁまぁですが、通常良好のはずのファインダーが曇り気味ですね。フィルムは数えるくらいしか通していない個体だと思われます。O/Hをしますが、特に書くことも無いかもしれません。

Dscf026449 ハーフミラーの劣化が激しいようです。しかし、通常この頃の個体に組み込まれているミラーは、金色に見えるタイプが普通ですが、この個体には、20万代中頃の使われていたタイプと同様の見えるミラーが使われていました。経緯は分かりませんが、このタイプは劣化が早いのです。

Dscf026670 殆ど作動していないシャッターユニットですから、特に問題はありませんね。古いグリスを洗浄しておきます。ピンセット先のチャージギヤは真鍮製のナットによって組立られているタイプです。

Dscf026863_2 国内のあった個体としては接眼プリズムのコーティングが完璧なのは素晴らしいです。実用は殆どされずに保管も良かったのでしょう。弱ったコーティングはアルコールで拭き上げると剥離しますので注意が必要です。

Dscf026953 唯一の不具合は、シンクロターミナルの中心の黒い絶縁樹脂が抜けてしまう状態。このトラブルは非常に多いです。カシメの方法が良くないためと思います。

Dscf027078 接着をする方法もありますが、再カシメをしておきます。

Dscf027152 で、このように組み込んでおきました。巻上げのフィーリングも更に改善しており、コレクションレベルの個体となりました。

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次のFTは#3493XXです。外観は良好の個体ですが、巻上げフィーリングはガリガリと最悪。リターンミラーの剥離。なぜかマウントが傷だらけですね。材質はステンレスではなくて真鍮ですので、すぐに傷ついてしまいますよ。その他、アイピースはリプロ品が付いていますので、分解修理をされているのは確実。では、分解します。

Dscf026556 裏蓋を分離してみますよ。Mシンクロ接片の白いリード線がミラーユニットに挟まれちゃってますよ。これで、前板を分離されたことが分かります。巻上げギヤの連動も違っています。

Dscf026739 シャッターユニットは基本的には磨耗は少ないですが、ギヤの緩みがありました。また、チャージギヤ間の噛み合いのクリアランスが、普通のものより大きいですね。この部分のクリアランスが大きい個体はギヤ鳴りが大きくなる傾向にあります。地板の組立位置に調整個所はありません。

Dscf026671 いつものように、洗浄したダイカスト本体に組み込んで行きます。赤い電池室からのリード線はオリジナルではありません。たぶん、電池液漏れによってリード線が腐食し、それを交換するために前板を分離した。というところでしょう。リード線の交換だけでしたら、分解する必要はありません。バイクのチェーンを交換する要領です。

Dscf026864_2 おっと、リターンミラーが剥離していたのでしたね。ミラーホルダーのクロメートが腐食をして、接着剤が剥離してしまうのです。古い接着剤を完全に削り落としてから接着をします。

Dscf026954 時計は合っていますよ。ほぼ組み上がっています。リターンミラーの貼り替えがありますのでピントの再調整をしますが、今日はここまでとします。巨人も勝っているし・・

Dscf027153

珍しいレンズが付いて来ましたね。オリンパスと千代田光学です。ズイコー4cmと4cm用ファインダーの両方とも、残念ながらレンズに曇りがあります。このままでは使用は出来ないため、オーナーさんのご希望で研磨をして見ます。

Dscf027320 曇っていた後玉はカシメのため分解が不能ですが、手磨きで一応クリアーとなっています。勿論、光学性能云々は承知の上で、使って楽しめた方が良いと思います。

Dscf027473 4cmのファインダーも接眼レンズの曇りでしたが、研磨でクリアーな視野となっています。これでご一行様の完成です。


セイコーロードマチック 23石のレストア

2012年10月15日 21時50分31秒 | インポート

Dscf028870 INOBOOさんからもう1台、ロードマチック 23石 5606-7071が来ていますが、その前に私の所有を仕上げます。セイコーマーベル 17石で耐震装置の無い初期型です。不動のジャンクでしたが、長期に不動のため、香箱車と二番車が油汚れで固着していたのが不動の原因です。オーバーホールを終えて、元気に作動しています。

Dscf028946 オリジナルの文字盤は絹目の珍しいデザインですが、劣化が激しいので、デッドストックを使います。新品ですが3時の部分の傷があるのが惜しいです。針は太めの剣型と私の好みですので、磨いて再使用としました。

Dscf029034 純正ケースはステンレス製のため程度は良好で、傷が多かった風防共、研磨してあります。針回しで、針同士が干渉しないことを確認してから風防をベセルで取り付けます。

Dscf029252 こんな感じで完成しています。時計の時間はすでに合っていますので、撮影時間が分かります。新品の文字盤ですので、少し白すぎる感じもありますが、使い込むと良い雰囲気となるでしょう。時間は非常に正確で、マーベルの優秀さが分かります。で、先ほどスーパーに買い物に行って、食玩のヒコーキを買ってもらいました。日本海軍の96艦戦が欲しかったのですが、出たのはイギリスのハリケーンでした。その他にバッファローがあるようです。どうでも良いけど、ハリケーンとバッファローが相手だったら、我方は一式戦闘機「隼」だと思うのですけどね。P-40も有りですかね。

Dscf028948 ちょっとケースに手こずっておりました。機械を取り出してケースと風防を分離したところ。風防は平面ガラスですが、傷は付いていますね。今回は再使用とします。先に傷だらけのケースを研磨しますが、傷を完全に取り切るのは無理な状態です。

Dscf029111 まず大きな傷を取るために荒研磨をします。

Dscf029115 問題はベセルリングですね。随分乱暴に使われたのですね。大衆向けの製品で消耗品だから仕方が無いとは思いますが、私なら、何年使ってもこんなにしませんけど・・・

Dscf029501 ケースは上面のヘアーラインを再現しておきます。ベセルはこのぐらいで一杯ですね。形が変わってしまいますので・・・最後に超音波洗浄をしておきます。

Dscf029346 機械を分解したところ。全て超音波洗浄をしてから組み立てます。この機械はセイコー最後の機械式ユニットですが、それ以前の腕時計の基本設計とは大きく変わって、新しい時代の機械という気がします。しかし、新しい試みをすると問題点も出てくるものです。

Dscf029484 問題は、ピンセット先の部品。「揺動レバー」と言って、リューズの回転方向によって、日送りと曜日送りをさせる部品。しかし、先端の樹脂の歯車の軸受部分が磨耗をすると、空回りをして日曜日車を送れなくなるという故障。この個体の場合は、曜車は辛うじて動かせるが、日車はスリップしてしまうという状態。これは良品と交換するしか方法がありません。

Dscf029615 画像には写りませんが、日車や曜車にはシミや変色がありますので、当方のジャンクから良いコンディションのものに交換して使います。

Dscf029952 文字盤は放射状のグレーですが、微妙な色なので画像には写りにくいので斜めに写しています。

Dscf030023 0時で日車が切り替わるように針を付けて行きます。この針ですが、プレスで打ち抜いただけの針で、非常にチープです。よって、何度も抜き差しをすると緩くなって止まらなくなります。じつは、長針は他の同じモデルからの移植です。

Dscf030111 研磨をしたケースに収めて完成。仮のベルトを付けてみます。ロードマチックは1968年から1974まで製造されましたが、この個体は1973年2月製ですから、後期型ということになります。小型、薄型の高性能な機械で、この機械を基礎キャリバーとした上級のキングセイコーやグランドセイコーの母体となった優秀なモデルですね。


セイコー5 スポーツマチック DX 23石のレストア

2012年10月14日 12時52分52秒 | インポート

Dscf028115 INOBOOさんからカメラではなくて、時計が来ています。スポーツマチック DX 23石で、1965年のモデルです。外観のケースと風防は年月相応の傷と黄ばみがありますが、文字盤は比較的きれいですね。キャリバー7606Aのオーバーホールとケースと風防の研磨をします。型番7606-7000の「7000」がケースなどの仕様を表していますが、この個体はインナーベセルがローレットのキラキラしたタイプが付いています。これ60年代に豪華さを演出するために盛んに使われた手法です。このベセルには種類があって、私は、ローレットの無い大人しいタイプがセットしてある個体を所有しています。さて、ケースを分解して機械を取り出します。

Dscf028290 機械のオーバーホールよりはケースの研磨の方が数倍の時間が掛かります。腕時計に使われているステンレスの材質は非常に硬質で、紙ヤスリがすぐに摩滅してしまうぐらいです。この機種はカレンダーの日送りが別ボタンとなっていますが(後のモデルでは1個のリューズで兼用)操作する頻度が少ないため、手油の汚れやスプリングの錆により、スムーズに押し込めなくなっている個体が多いです。Eリングを外して取り出します。ホコリの混入とボタン自体の錆も発生しています。

Dscf028366 ケースには沢山のキズが付いていますが、全体の形状を変えないように、研磨は最小に留めるように注意をします。電動工具も使いますが、まずは手先で削って行きます。

Dscf028447 風防は樹脂の黄ばみはありますが、クラックなどはないためケースと一緒に研磨をしてあります。機械を分解して超音波洗浄をしたところ。機械の組立をして行きます。

Dscf028570 巻き芯の竜頭の部分が曲がっていました。何度も曲げると折れるので程々に修正をしておきました。問題なく機械は組み上がっていますが、この機械は手巻き機構は無いので、テストはドライバーで直接香箱のゼンマイを巻いてやります。手巻き機構がないため、竜頭は時間合わせ以外には使用しないので、多少曲がっていても問題はないのです。

Dscf028678 機械をひっくり返してカレンダー機構を組み込み、文字盤をセットしてから磨いた針を取り付けます。磨いたケースに日送りボタンをグリス塗布で取り付けます。

Dscf028710 すでに風防はベセルを圧入して取り付けてあります。最後に自動巻きの回転錘をセットして、スムーズに回転して巻上げが出来ていることを確認します。緩急の調整後、シリコングリスを塗布したパッキンをせっとして裏蓋を圧入します。

Dscf028944 完成したところ。セイコー5ですから普及クラスの製品ですが、その中でDX(デラックス)と高級感を求めるのが自動車のラインナップと一緒で日本人の習性でしょうね。がっちりとしたケースと豪華な文字盤で60年代の勢いを感じさせるモデルだと思います。このあと、70年代は機械の小型高性能化へと変化をして、機械式時計の終焉を迎えます。

http://www6.ocn.ne.jp/~tomys800/


まったく固まったLord I型

2012年10月09日 22時18分11秒 | インポート

Dscf026554 ご常連さんから、珍しいカメラが来ましたよ。岡谷光学のロード1型って言うのかな? しかし、ヘリコイドはおろか、ダイヤル類など可動する部分は全く固着してビクとも動きません。シャッターセイコーシャラピットも不動です。ヘリコイドの固着は稀に見ますけど、こういうのは珍しいよね。オーナーさんは治れば、との事ですが、余計に動くようにしないと気がすみませんね。で、まずはシャッターを分離してヘリコイドの固着を治します。なにか、先日の私のバイクのエンジンと一緒みたいで、無理をしないように、いろいろな手を使って、やっと動き出したところです。

Dscf026669 全部の画像を載せると膨大になるので割愛。ヘリコイドが復活したのでグリスUPをしてあります。分離しておいたシャッターです。幸いシャッター羽根などに大きな錆はありませんでした。組み直しで復活しています。1/500のバネの調子が悪いので調整をしているところ。

Dscf026737 レンズにはカビと前玉拭き傷がありますね。Highkor C 3.5 f=4cmが搭載されています。すべて分解して清掃をして行きます。

Dscf026862 シャッターとレンズ関係の組立が終っています。シャッターを作動させていますがお分かりになりますでしょうか? 調子は良いと思います。

Dscf026952 ファインダーは結構チープな作りですね。子供雑誌の付録のように簡単な折り曲げで作られています。すべて、曲げ加工だけですよ。清掃でクリーンな視界となりました。

Dscf027077 巻上げノブも全く固着してビクともしませんでした。現在はスムーズに動きますよ。簡単な巻き止め機構で、今は巻き上がっているところ。レリーズボタンが下降するとロックレバーも下がってロックが外れる機構。

Dscf027318 このノブを引き上げると刃がスライドしてフィルムをカットする機構。この部分も固着していましたよ。ギロチンカッターということですかね。

Dscf027151 裏蓋開閉鍵。中央を上下にスライドさせると思うでしょ。上側を手前に引っ張るとロックが外れます。シボ革の剥れと、下側はすでに剥れて失われています。パターンが合いませんけど、取り合えず間に合わせで貼っておきます。

Dscf027245 全くどこも動かないカメラも珍しいですが、今は、完璧に作動します。良く見ますと、メッキの状態は良好でへこみなどもありません。ただ、ものすごく汚かったですけどね。資料によれば1953年製(昭和28年)だそうで、私と同じ歳のカメラでした。もう1台、うしろにカメラが来ていますがなんでしょうね?

Dscf027472 少し前にTENAXの招き猫をやりましたが、これはZEISS IKON TAXONA(タクソナ)の初期型でしょうか。24X24mmフォーマットで、レンズはテッサー3.5/37.5が搭載されているかわいらしいカメラですね。絞りと距離をに合わせるとパンフォーカスとなります。しかし、レンズの繰り出しが非常に重い。というよりは動かない。全体のオーバーホールをして行きます。

Dscf027572 シャッターを分離しますが、カバーを分離するためにシボ革をめくらなければなりませんが、このシボ革が樹脂一枚もので、しかも硬化していため、無理な曲げの負荷を掛けると切れてしまう可能性が高いですね。シャッターはTEMPOR。

Dscf027672 シャッターを分解してシャッター羽根やスローガバナーなどを洗浄して組み立てています。問題はヘリコイドネジ部がアルミのため、グリス劣化で長時間経過をして腐食が進み「巣」が出来ています。ネジ部も磨耗と荒れがあります。シャッターのテスト中。

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完成したシャッターユニットを本体に搭載します。本体側の巻上げ機構は非常に簡素なものですが、日本製のものより作りは良いと思います。

Dscf027826 ファインダーは↑のLordsと同じように薄板板金ものですね。トップカバーへの取り付けは、接眼レンズを差し込んでスプリングピン1本を差し込むだけの簡単な方式。清掃をして再組立てをします。

Dscf027949 レンズは前板に拭き傷はありますが、カビは清掃が出来てきれいになっています。こちら側のヘリコイドネジ部(アルミ)も古いグリス汚れを丁寧に清掃してあります。

Dscf028045 スプールは取り外し出来る専用のものですね。

Dscf028112 すべてオーバーホールが終わりました。調子は良好で、年代を考慮すると非常にきれいな個体だと思います。小型で可愛らしいカメラですが、ずっしりとした重さは、日本製にはない本物感がありますね。