オリンピックは日本選手の金メダルラッシュが続いていて盛り上がっていますね。特に女子柔道は幾つメダルを取るのでしょう? 前回の東京オリンピックの時は女子柔道は無くて男子の軽量級、中菱級、重量級、無差別級だったと思います。東京大会から正式種目となった柔道は、完全制覇が命題でしたが無差別級で神永選手がオランダのヘーシング選手に袈裟固めで破れました。いくら柔道と言ってもあれだけの体格差では、抑え込まれたら外すことは出来ないと子供の私でも分かりました。あれは悔しかったですけど、試合後に取ったヘーシング選手の態度は立派だと思いましたね。その後、プロレスラーに転身したのはちょっとがっかりした記憶があります。76歳で他界されています。聖火台までの長い階段を一気に駆け登った聖火の最終ランナー坂井義則さんも他界されていて私の中の東京大会が遠くなって行きます。
で、腰痛が悪化して通院したりで作業は進んでいません。販売用のコダック・シグネット35を2台同時に仕上げます。海外から素材として輸入された個体ですので、鋳込まれたままのアルミダイカストが酸化しています。このままでは商品になりません。
酸化と汚れがひどいのとレンズも汚れています。一皮研磨することにします。
片方の個体はステンレスの裏蓋ロック(吊環)がへこんでいます。こちらは右のロック側です。
こちらは左の蝶番側。同じようにへこんでいます。ステンレスは硬いのにどんな扱いをしたのでしょうね。こちらは本来は分解出来ませんが強引に分解をして荒修正します。
シャッターは両方とも不動で、内部も汚れてはいますが、構造が簡単なので清掃と注油で復活します。たぶん・・
距離計部分の部品構成か2台で異なっていました。設計変更をされているようです。こちらの個体はすでにハーフミラーが交換されていてすごく薄い板厚です。オリジナルは1.5mm程度あります。もう一台の方はハーフミラーはオリジナルのままでしたが、蒸着メッキが完全に茶色に風化していて使えません。交換します。
ハーフミラーが規格より薄いので縦ズレ調整がシビアです。↓のロックネジを緩めて←で調整します。
フィルムを装填していないとシャッターが切れません。前面底部の二重露光レバーをスライドさせればシャッターは切れますが・・
レンジファンダー窓の防眩黒塗装が剥離しているのが気になります。塗膜が古いので拭くと簡単に溶け出してしまうのです。
こんなもんかなぁ? 修正をしておきました。商品ですから化粧直しは大事です。
では、もう一台の方のハーフミラーを交換します。オリジナルは板厚1.6mmありました。完全に劣化していて拭けば素通しガラスになってしまいます。
最初の個体とはハーフミラーのホルダー部分が異なります。縦調整は←のネジで行います。その他、フィルムカウンターが進まない不具合がありました。画像の右側部分がカウンターギヤを作動させる部分です。