明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1247)川内原発即時停止の声が全国に圧倒的に拡大中!さらに高めて運転を止めよう!

2016年04月18日 23時00分00秒 | 明日に向けて(1201~1300)

守田です。(20160418 23:00)

熊本地震災害の拡大、地震の別の断層への移行などを見すえて、川内原発を即時停止せよとの声が、全国に広がっています。
今のところ、政府も原子力規制委員会も、まったく無責任に「問題なし」の態度を貫いていますが、批判の声に押されつつあることが見て取れます。
もっと声を高めましょう。それが九州の、西日本の、いやこの国全体の安全に大きく貢献することになります。

地震災害の現場は、まだまだ混乱しており、救助、復旧活動に力をとられています。
それだけに全国から知恵と力と声を集めて、現場を助けていく必要があります。そのためにもこの状況の中での川内原発の重大事故の発生を何としても避けなくてはなりません。
そこで、この間、さまざまな立場から発せられている川内原発運転停止を求める声を時系列に沿って紹介します。ぜひこの流れに乗って下さい。周りに呼び掛けて下さい。

ただし原発は停まってからも炉内の核燃料から崩壊熱が出続けるので、数年間は非常に危険な状態が続きます。
危険性は時間経過の中で急速に低減していきますが、川内原発は停めてもしばらくはかなり危険です。
そのため、運転停止を求めるだけでなく、避難の準備をする必要があります。
すでに道路が寸断され、九州全域で新幹線も停まっていることなどを考えるならば、可能な方は、一時的避難で良いですから身をかわされることをお勧めします。

一方で、今回の大地震は中央構造線の上で起こっており、本震の起こった熊本県から北東と南西に動きが拡大しつつあります。
北東ではすでに大分で大きな地震が起こっていますが、そこから海を隔ててすぐにあるのが伊方原発で、ここにもまた大きな危険性があります。
幸いにも伊方原発はすでに5年間にわたって停止しているので、崩壊熱は停止直後に比べれば格段に低くなっています。川内原発と比較すればリスクはずっと小さいです。

それでも伊方原発は燃料プールをリラッキング(詰め直し)でギュウギュウにしてしまっているので、地震の大揺れに直撃された場合に、燃料の思わぬ集合によって臨界反応が発生してしまう可能性があります。
この面でやはり重大事故が発生する可能性があることを見すえて、伊方原発の周辺の方も、避難や屋内退避の準備を進めて下さい。
原発事故の場合、理想的にはとっとと逃げてしまうことが一番ですが、ご家庭の事情などで逃げられない場合は、あらかじめ立て籠もるための物資を備蓄するなど、対策を重ねておいてください。

ちなみに日本中の原発がすでに停止から4年から5年経っていて、崩壊熱の面からはリスクが非常に提言した状態にありますが、しかしどこもかしこも燃料プールのリラッキングを行っているのでこのリスクがあります。
私たちは今後、各原発の燃料プールから燃料を降ろし、乾式保管に移行することも強く求めていく必要があります。
この点をも見すえながら、ともあれ今は川内原発を停めよという声をさらに高めていきましょう。

以下時系列に沿いながら、さまざまな申し入れや提言に関する報道を紹介していきたいと思います。なおどの記事も一部を紹介します。


まず政党では日本共産党が真っ先に原発停止の申し入れを行いました。毎日新聞が共産党鹿児島県委員会の申し入れと、小池書記局長による政府への申し入れを紹介しています。

 川内原発の即時停止申し入れ 共産党鹿児島県委
 毎日新聞2016年4月16日17時54分(最終更新 4月16日 21時23分)
 http://mainichi.jp/articles/20160417/k00/00m/010/022000c

 「日本共産党鹿児島県委員会は16日、九州電力に対して川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の即時運転停止を求める緊急申し入れをした。同党の小池晃書記局長も同日、世耕弘成官房副長官に川内原発の運転停止を求めた。
 小池氏は記者団に「停止しても電力需要に支障はないはずだ」と語った。」


作家ら有志による申し入れです。

 作家ら有志、川内原発の即時停止を要請 相次ぐ地震受け
 朝日新聞 沼田千賀子 2016年4月16日21時25分
 http://www.asahi.com/articles/ASJ4J6T2CJ4JUCLV00C.html

 「要請したのは、作家の落合恵子さん、澤地久枝さん、広瀬隆さんと、ジャーナリストの鎌田慧さん、フォトジャーナリストの広河隆一さん、学生団体「SEALDs(シールズ)」メンバーの大学生、山田和花(のどか)さん。
 地震後も稼働している川内原発について、「異常があってからでは遅いということは、これまでの福島第一原発の事故の経験から、誰の目にも明らか」とし、すぐに停止するよう求めている。」


福井の2つの反原発団体の声明を福井新聞が紹介しています。

 熊本地震後なお川内稼働に異議 福井の反原発団体が声明
 福井新聞 2016年4月17日午後5時00分
 http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/npp_restart/93659.html

 「大規模な地震や余震が続く中「手動停止して点検するという安全方策をとることが東京電力福島第1原発事故を経験した私たちの責務」と指摘。
 「激動期の地震列島といわれるわが国の全ての原発を停止し、廃炉へのプログラムを進めるべき」としている。」


偶然にも17日に伊万里市で総会を開いていた脱原発をめざす首長会議が、基準地震動の見直しを求める声明を発表しました。

 「基準地震動の見直しを」 脱原発めざす首長会議が声明
 朝日新聞 2016年4月17日20時05分
 http://www.asahi.com/articles/ASJ4K5TNDJ4KTTHB00Y.html

 「声明は熊本地震を踏まえたもの。14日夜の揺れの勢いを示す加速度は1580ガルを熊本県で記録したが、九州電力川内原発(鹿児島県)の基準地震動は620ガルだと指摘。
 起こりうる地震の規模や影響を改めて検討するとともに、国主導で「具体的で可視的な避難計画」を早急に策定するよう政府に求めている。」


民進党も明日、運転停止の申し入れを政府に対して行うそうです。

 民進「川内原発運転停止を」19日にも申し入れ
 毎日新聞2016年4月18日 18時47分(最終更新 4月18日 20時54分)
 http://mainichi.jp/articles/20160419/k00/00m/010/023000c

 「(江田代表代行が)新幹線の復旧のメドが立っていないなど避難計画の前提が満たされていない」と指摘したうえで「(原発の)周辺住民にとどまらず、九州地方の皆さんが大変不安に思っている」(と指摘)」


なお「明日に向けて」でもご紹介してきた川内原発の停止を求めるネット上での署名は、4月18日22時45分現在で7万3千人を超えています。
さらに拡散して広げていきましょう!以下から入れます。

 ネット署名 川内原発を停めてください。
 https://goo.gl/EGlD3w


この他、主な申し入れ先をご紹介しておきます。

 ◆首相官邸に対するご意見・ご要望
 https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken_ssl.html
 ◆原子力規制委員会
 https://www.nsr.go.jp/ssl/contact/contact_done.php
 ◆九州電力
 http://www.kyuden.co.jp/functions_inquire_index.html


最後におまけです。昨年秋に毎日新聞に載ったマンガです。

 川内原発は安全なの?の巻
 毎日新聞 2015.09.01
 http://mainichi.jp/sumamachi/news.html?cid=20150830mul00m04000700sc

危機をきちんと認識するのは、それでこそ事態と正面から向かい合い、命を守る可能性を広げられるからです。
そのためにも危機に圧倒されず、他方で正常性バイアスに陥ってしまわずに、しっかりと前を向いて歩いて行きましょう。

みんなで励まし合って、地震と原発から互いの命を守り抜いていきましょう!

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