守田です。(20150911 21:00)
今日は911事件の日ですね。2001年9月11日のツインタワービル襲撃、あの後アメリカを中心としたたくさんの戦争や暴力が起こりました。最も大きなものはアフガニスタン侵略戦争とイラク侵略戦争でした。
これらのむごい戦争の中でアフガンもイラクも激しく傷つき、とくにイラクは社会秩序がガタガタになってしまいました。さまざまな暴力、殺人が頻発しました。その中でIS新たな勢力として出現してきて社会の大混乱が深まるばかりです。
今、安倍内閣が進めようとしている集団的自衛権の行使容認は、このセンテンスの中から出てきたことです。だからアメリカのアーミテージによって素案が作られたのです。
その点でこれらの流れは2001年9月11日から始まっているとも言えます。私たちはその点をおさえ、アフガン戦争やイラク戦争とは何だったのかを考えながら前に進む必要があります。そのことと福島原発事故とは何だったのかを重ね合わせることが大事です。
「覚醒」を進めなくてはなりません。嘘をつくことは安倍首相の専売特許ではありません。自民党はながらくアメリカの非道な戦争を支持してきたのです。そのことでたくさんの経済的恩恵を受けてきたのです。
そのアメリカが押し付けてきた原発を、自然エネルギーが宝庫のこの国で強引に広げてきたのも自民党。これらの歴史を根本から問い直すべき時が今です。
この夏、僕は「戦争と原爆と原発と放射能被曝の太い関係を捉え返す」ことを軸に講演活動を行ってきましたが、9月にも幾つかの場でお話を行います。すでに紹介したものもありますが、再度、講演予定をお知らせしておきます。
【9月12日滋賀県朽木村】
今年も山水人(やまうと)に参加してお話しすることになりました。明日の夜、19時からです。今回も広海ロクローさんと対談します。
タイトルは「いまあらためて放射能被曝を問い直す」です。
ロクローさんに「どんな風に話したい?」と相談したらこんなこと答えが返ってきました。
「福島原発事故以降、僕はずっと放射能に恐れおののいてた。神経がしんどくなるぐらいに。それでどうしたのかというと自分で放射能が何であるかを知ろうとした。自分から向かい合おうとした。それで恐怖を越えてきたのだと思う。
そんなことを話したい。それであらたな活動を作りたいと思っているのでそのことにも触れたい」と。僕は「ああ、いいな」と思いました。
「それなら僕がまずは放射能被曝の現状を話すよ。群馬県で聞いてきたことなども。まずは恐ろしい現実がある。それを知る必要がある。でも問題はそれに能動的に向かい合っていくこと。その中でこそ展望が切りひらける。
福島原発事故後に起こってきたのはこの『覚醒』だと思う。」「いま起こっている水害のこともそう。行政に対応を任せていてはダメなんだ。自分たちが能動的に立ち向かわなくては。そんなことも話したいな」・・・。
時間が1時間で、いつもロクローさんとは大筋しか決めずにライブで話すのでどんな展開になるのか分かりませんが、この太い軸に沿って行けばかなり面白い対話ができるのではないかと思います。
少々、行きにくい場ですが、興味のある方、ぜひ山水人にご参加下さい。HPをご紹介しておきます。
山水人2015
http://yamauto.jp/
【9月13日京都市】
下京区で「明日に向けて ドイツ・トルコ・ベラルーシから学ぶ日本の現状と課題」というタイトルでお話します。
前回(1141)で13日の話の内容を以下のように紹介しました。
「ドイツ・トルコ・ベラスーシから学んだことはたくさんあるのですが、今回は主にチェルノブイリをはさんだベラルーシとウクライナの歴史の問題と、トルコへの原発輸出問題の二つを軸にお話しようと思います。
前者について、ベラルーシやトルコをドイツの方たちと一緒に訪問する中でつかんできたのですが、実はベラルーシやウクライナは、中世はヨーロッパ最強の国、ポーランドの一部で、最もユダヤ人が多く住んでいる地域でもありました。
その後、ポーランドは強国による分割と復活を繰り返し、第二次世界大戦においてはナチス・ドイツとソ連邦に分割されてしまったのですが、そのナチスがソ連に攻め込んだときに主戦場となったのがベラルーシやウクライナでした。
このためこの地域は大変、酷い侵攻に晒されることとなったのですが、とくにユダヤ人は次々とナチスに捕まり、アウシュヴィッツなどに送られ、大虐殺されてしまいました。
こうした歴史があるため、チェルノブイリ事故後、被災者たちの最も大きな救援の拠点になったのがドイツでした。今もドイツからは1000を越える民間団体によるチェルノブイリ被災者支援が行われています。
チェルノブイリに関してあまり語られてこなかったこうした歴史性をお話したいと思います。
トルコについては2014年2回、2015年1回の訪問で得てきたことをお話します。
この過程でつかんだことは一つにはトルコの多くの方たちが積極的な反対運動を行っていることです。とくに日本からの原発輸出予定地のシノップでは町をあげて大きな反対運動が取り組まれています。
美しいシノップを守るために私たちが何をしなければならないのかをお話します。
同時に、実はトルコもまたチェルノブイリ原発事故によって激しい被曝を被ったこと、このことにあまりに光があたってこなかったことについてもお話します。
僕が訪ねたシノップ県のエルフレック市長は「この黒海沿岸の家族の中で、がん患者のいない家族はありません。だから私は命をかけても原発に反対して市民を守ります」とおっしゃってくださいました。
これらの点について豊富なスライドをお見せしながらお話します。」
これはこれで変わらないのですが、これだけでは「~から学ぶ日本の現状と課題」が十分ではないので、その点にも触れたいと思います。
とくにヨーロッパで逞しく展開されてきた脱原発運動の中で、原子力産業全体の展望が相当に暗くなっていること、その上に福島原発事故が巨大な影響を与えていること、その中で東芝の不正会計問題も出てきたこと。
この事件が日本の原子力産業の崩壊の象徴であることなどを突き出していきたいと思います。
以下、企画内容を貼り付けておきます。
明日に向けて ドイツ・トルコ・ベラルーシから学ぶ日本の現状と課題
2014~15年、三度トルコ訪問。ドイツ、ベラルーシさらにポーランドを訪問された守田敏也さんに、ロシア・ヨーロッパの実情をお話して頂ます。
福島そして日本、私たちの今と未来に深くつながるお話をぜひ聞きに来てください。
9月13日14:00開会
会場 梅小路公園「緑の館」1Fイベント室
参加費500円
主催 下京原発ゼロネット 代表 寺野哲也
連絡先 TEL 09039931849(寺野)09092897787(森野)
フェイスブックのイベントページをお知らせしておきます。
https://www.facebook.com/events/1650127798564038/
【9月15日京都市】
続いて15日に左京区のキッチンハリーナをお借りして、この夏に行った長野・群馬・東京訪問の報告会を行います。
長野では大鹿村の「お山の上のどんじゃらホイ」に参加してきました。
お祭りの楽しさもご紹介したいと思いますが、大鹿村についてはなんといってもリニア新幹線が赤城山脈を貫通して作られ、その出口にされようとしています。
人口1100人の村に、最大で一日1700台以上のトラックが通るというとんでもない工事が行われようとしています。このことについてもお話します。
また大鹿村をはじめとする伊那谷は満蒙開拓団にもっともたくさんの人を送りだして被害を受けた地でもあります。この点にも触れたいと思います。
群馬では11日から13日の間に玉村町、大崎市、榛東村、渋川市、桐生市とまわり6回の講演を行いました。
これらを通じて知った群馬県の被曝状況とともに、これに対する群馬の人々のさまざま活動をご紹介したいと思います。
これを通じて、京都のみなさんと群馬県の方々とがつながっていただければと思います。
東京にはこの行程の最後に寄り、午後に元東芝の格納容器設計者の後藤政志さんとお会いして対談してくることができました。ここでのエピソードをご紹介します。
また夜には緑の党の東京事務所でお話してきました。
いずれにせよ、たくさんの場をまわってたくさんのことを持ち帰ってきていて、まだ整理できていない面もあるのですが、僕自身、この報告を通じて得てきたものをまとめようと思っています。
なお参加料は1000円、プラスでワンドリンクをご注文ください。
フェイスブックのイベントページをお知らせしておきます。
https://www.facebook.com/events/1710858772484480/
【9月20日京都府宇治市】
宇治市の西小倉めぐみ教会の牧師さんの棚谷さんにお声掛けいただいて、教会でお話することになりました。プロテスタントの教会でのお話は四日市バプティスト教会に続いて2度目です。カソリック教会ではたくさんお話しているのですが。
タイトルはこの夏に語り続けてきた「戦争と原爆と原発と放射線被曝のつながりを内部被曝からとらえ直す」です。
午前中の礼拝のときに僕自身が放射線防護に取り組んだ内面のお話もさせていただきます。前述したタイトルに基づく講演は午後からです。
「戦争と原爆と原発と放射線被曝のつながりを内部被曝からとらえ直す」
お話 守田敏也さん
日時 9月20日(日)
午前の部(教会礼拝にて)午前10時半~11時半 テーマ「いのちを守る」
午後の部(研修センター主催)午後1時半~3時半「被曝と防護」
場所・主催 西小倉めぐみ教会・研修センター 参加費無料
協賛 日本キリスト教団京都教区 南山城伝道協議会
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