明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1025)日本を米英のような戦争国家にしてはならない!今こそ世界平和の声を上げよう。

2015年01月27日 11時00分00秒 | 明日に向けて(1001~1100)

守田です。(20150127 11:00)

後藤さんの問題をめぐってマスコミでもさまざまに積極的な報道がなされつつありますが、1月23日に放映された報道ステーションで元通算官僚の古賀茂明さんが実に鮮明な解説を行ってくれました。
ポイントは、安倍首相が、湯川さんや後藤さんがつかまっていることを十分に知りながら、フランス新聞社襲撃事件の直後と言う最悪のタイミングで中東に赴き、あたかも米英有志連合の「イスラム国」攻撃を援護するような発言をしてしまったことが事態を悪化させている元凶であるという点です。
「イスラム国」はそれを利用して、日本を「十字軍規定」したわけですが、私たちはこれに対して「そうではない。私たち日本人は誰とも戦争などするつもりはない。I am not Abe”と叫ぶ必要がある」というのが古賀さんの主張です。
まったくその通りだと思います。こうした主張を堂々とオンエアした古賀さんと報道ステーションに敬意を表します。

これが日本を守る真の道です。後藤さんを守る道でもあります。同時に、日本人だけではなく、世界の人々を守る道です。
武力では何ら解決できない!むしろ武力は新たな武力を生むだけです。武力ではなく対話で解決を試みること、それが世界を戦乱から救う道です。
そのために私たちの国は、武力ですべてを解決しようとし、たくさんの民間人を巻き込み、それどころかイラク戦争のように何の大義もない戦争を試みながら何の反省もしないアメリカ政府やイギリス政府とはまったく違うのだと言うことをアピールする必要があります。
日本をアメリカ、イギリスに近づけ、世界中で両国の暴力に怒りを抱く人々と闘うように仕向けようとしている安倍政権こそ亡国の政権です。

世界に平和を。世界の子どもたちを守りましょう。そのためにすべての戦争に反対しましょう。武器をもっての国際紛争の解決に反対している私たちの国の憲法を光らせ、対話の国、平和の国として、私たちの名誉ある位置を作り出していきましょう。
戦争継続は武器商人を喜ばせるだけ。いつも戦争を作りたがっている死の商人たちとも立ち向かわなければなりません。
以上の観点から、古賀さんの発言を文字起こしして転載しようと思いましたが、すでに「ウインザー通信」でまうみさんがアップしているのを知り、活用させていただくことにしました。まうみさん、大感謝です!
以下、ウインザー通信のページを示した上で、放映された動画のアドレスと内容の文字起こしを転載します。文字起こしの後に、報道ステーションに意見投稿できる欄もあります。ぜひ報道ステーションに激励を寄せましょう!!

***

ウインザー通信
2015年1月24日
http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/77f67fbadbb72fe4e04fd0fc3b8bee08


報道ステーション 2015年1月23日放映
http://dai.ly/x2ffbn8

古舘:
古賀さんに伺いたいんですが、古賀さんは、イスラム国の悪虐非道な犯罪と、しかし一方で、背景の問題を分けて考えることが必要だと、強く訴えられています。
そのあたりからちょっと、聞かせていただけますか。

古賀:
イスラム国がやっていることはとんでもないことなんですけれども、言ってることには結構、共鳴する人たちが多いんですね。
それはなにかというと、例えば第一次世界大戦後に、イギリスとかフランスが勝手に国境線を決めちゃって、民族が分断されたとか、
あるいは最近であれば、アメリカのアフガンとかイラクとか、ああいうところの戦争で、アメリカに罪の無い女性や子どもを含む民間人がたくさん殺されてるぞと、
そういうことに報復するんだと、いうような主張っていうのは、これは一面では嘘じゃなくて、イスラムの中には共鳴する人がいる。
イスラムの人ももちろん、だから人を殺していいっていう人はほとんどいないんですけども、
でも、その思想自体は、結構共鳴する人がいるからこそ、人がまだまだどんどん入ってくるということがあるというのは、ひとつ事実として抑えとかなくちゃいけないと思うんですね。

で、私がただそれよりも、今回一番驚いたのは、この安倍さんがずっと中東を歴訪して、エジプト、ヨルダンなどでいろいろスピーチされてました。
私が聞いてた感じは、あ、すごいパフォーマンスだなと。
要するに、「自分はもうイスラム国と戦うんだぞ」というのを、すごいアピールしてるなっていうふうに見てたんですよ。
ところが、この事件のことが明るみに出て、よく聞いてみたら、実は、後藤さんが人質に取られて、身代金を要求されてなんていう状況を、政府は知ってたって言うんですね。
で、これはちょっと私、「人命第一」っていうふうに今は言ってるんですけど、ほんとうなんだろうかと。
っていうのは、普通、人質を取られて、身代金の交渉なんていうことになっていたら、一番大事なことは、その犯人に対して刺激をしないとか、そういう常識的なことがあるのに、
今回わざわざ、向こうに、わざわざ現地の方に、近くに行って、「私はイスラム国を批判しますよ」と。
「イスラム国と戦う周辺国に、2億ドル出しますよ」なんていう、まるで、いかにもイスラム国に宣戦布告するかのようなことを言ってしまったと。
で、これを普通に考えると、イスラム国はまあ、交渉できたらいいなと、もしかしたら考えていたかもしれないんですけど、そんなことを公の場で言われちゃったらもう、日本政府だって、今更お金払いますなんてできないよなと。
じゃあこれ、交渉できないんじゃないの、だったらもう宣伝に使っちゃおう、あるいはもう、思いっきり吹っかけてやろうと、いうふうになってしまったんじゃないかなという気がしていて、
私はそこは、安倍さん、官邸は、そうことでまあ、後藤さん犠牲になっちゃうかもしれないけど、でも、もっと大事なことがあるんだっていう判断をして、一連の発言をしたんだろうと、いうふうに思うんですね。

古舘:
古賀さん、これはどうなんですか。
古賀さんのお考えとしては、今日の動きを見ても、あるいは昨日あたりからを見ても、
総理、あるいは防衛大臣、有志連合のイギリス、アメリカをはじめとして、あるいはオーストラリア、それがいけないっていうんじゃなくて、
空爆を敢行している人たちの方向に向いていて、これで交渉が進むだろうか人質解放の、ということを、ちょっと気をもむ方は多いんじゃないかなというところは、どんなふうに捉えますか?

古賀:
ですからそこは、人命第一ですというのは、少なくとも向こうに行く前にはそうじゃなかったんじゃないかと思うんですけども、
じゃあ何が大事だったんですかというと、やっぱり今おっしゃったように、イスラム国と戦っている有志連合の仲間に入れてほしいと、正式なメンバーにまではなれないけど、仲間と(認めて?)欲しい。
で、そのためには、空爆をしたり、あるいはイラクに武器を供与したりとかできればいいんですけど、これ、できないじゃないですか。
だから、もともと安倍さんが願ってる目標っていうのは、ほんとはできないことなんですよ。でもそれをやりたい。
それをやるために、じゃあ何ができるかというと、人道支援しかできないと。じゃあ、人道支援を、あたかもイスラム国と戦うための支援なんです、というふうに表現してしまう。
で、それを思いっきり宣伝してしまうってことをやっちゃったんだろうなと、いうふうに思います。ある意味、目標は達成したと思うんですね。

アメリカやイギリスは多分、安倍さんはそんなテロなんかに屈しないと、テロと戦う人たちのためにお金を出しますって言ってくれるのを、非常に評価していると思うし、
もう今はまさに、あなたは仲間ですねと、じゃあ最後まで屈しないで、身代金なんて払わないで頑張ってくださいね、みんなで応援しますからねって、そっちにどんどんどんどん、今引き込まれている感じがするんですよ。
ですけどこれは、後藤さんのお母さんが憲法のことを言ってましたけど、日本は戦争をしない国なんだと、で、やっぱりちょっと一回、我々もそこに立ち返らないといけないと思うんですね。

安倍さんは、有志連合に入りたいんだ、あるいはそういう国なんだって言いたいかもしれないけど、でもそんなことは、日本は憲法もあるしできない、はずなんですよ。
で、世界の人たちに、今回は非常に変な宣伝になってしまって、イスラム国にうまく利用されてですね、いかにも日本というのは、アメリカの正義というのを日本の正義だと思い込んでいるんじゃないかと、
あるいは、アメリカやイギリスと一緒なんだと、そういう国だぞっていうふうに思われてしまいつつある、で、それを世界に発信されていると。

それに対して私たちは、いや、そうじゃないんですと。
だって日本は今まで、戦後ずっと戦争をしてませんよと。
憲法では、日本のことを攻めてこないような人たちのことを、一方的に敵だなんて絶対思いませんよと。
なるべく多くの人と仲良くしたいんですよと、こういう国が日本なんですよ、日本人なんですよっていうことを、もう一回ここで、世界にアピールしていく必要があるだろうなと。
今回は、そういう日本のイメージの、全く逆の方に、まあ安倍さんの発言もそうなんですけど、それをイスラム国にうまく利用されて、
そうするとみんな、イスラム諸国の人たちも、「いや、なんか日本って結局アメリカなのか」みたいな、「Japan is the (one of the) United States」みたいなですね、

それに対して我々は、例えば、「いや、安倍さんはそういう印象を与えちゃったかもしれないけども、違うんですよ」と。
『Je suis Charlie(私はシャルリ)』っていうプラカードを持って、フランス人が行進しましたけど、私だったら、『I am not Abe』というプラカードを掲げて、日本人は違いますよと、そんなことじゃない、ほんとにみんなと仲良くしたいんですと。
決して日本は、攻めてない国に対して、攻撃するとか、敵だっていう、そういうことは考えない国なんですっていうのを、しっかり言っていく必要があるんじゃないかと思いました。

古舘:
古賀さんの考えと一緒の方、全く違うという方、少し違う、いろいろあると思いますが、ひとつ、今のお話を聞いていて思うのは、あ、ここ大事だなと特に思いますのは、
やはり有志連合が空爆をして、関係の無い女性、あるいは子どもが多く犠牲になっているが、その数とか、数だけがいいわけではありませんが、多い少ないで決められませんけど、その数すらも伝わってこない、
こういう状況下で、歯がゆい思いもするんですが、そこで犠牲になっている子どもたちを救おう、あるいは、そこを伝えるんだという立場の後藤さんが、今人質になっているということを、どう捉えるかということが、大事なところだと思うんです。

↑以上、文字起こしおわり

報道ステーションを応援しましょう!
http://www.tv-asahi.co.jp/hst/opinion/form.html

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明日に向けて(1024)日本人だけでなくすべての命を守ろう!(パレスチナ朗読劇へのお誘い)

2015年01月27日 00時30分00秒 | 明日に向けて(1001~1100)

田です。(20150127 00:30)

みなさま。ここ数日、僕は湯川遥菜さんと後藤健二さんの救出のための発信を続けてきました。
署名を呼びかけ、声明の拡散を訴え、他の課題で出向いた集会などでも二人の救出を訴えました。
訴えながら、僕の中には何とも後ろめたい気持ちが沸き起こって来るのを禁じ得ませんでした。
「守田さん。あなたは僕たち、私たちの時はそこまで熱心に訴えてくれましたか?」と、パレスチナの子どもに言われたような気がしたからです。

いやパレスチナだけではない。イラクでもたくさんの人々が殺されてきた。
イラクだけではありません。世界中で、暴力で、誰かの愛しい人が酷く殺されてきた。そんなことばかりが続いています。

僕は日本に住んでいる。だから後藤さんのことが良く分かる。良く分かるから、なんとか彼を救いたいとも思うし、それは僕の役目だとも思います。
でも同じようにかけがえのない命が、毎日、毎日、殺されています。その中で、日本人の後藤さん、湯川さんの時だけ、これだけ連続発信していることに僕は後ろめたさを感じます。
辛い。悲しい。そして心が焼けるように痛いです。
もうすべての人殺しをやめてくれ!本当にそう思います。

みなさん。とくに後藤さんに思いを寄せるみなさん。
後藤さんを救いたいと切実に願うその思いそのままに世界に目を移しましょう。そうして本当に毎日、毎日、かけがえのない人々が殺されている現代世界をしっかりみましょう。
確かにそれを観続けることは辛すぎることかもしれない。一日中、365日、それだけを考えていては身が持たないことです。
でもそれは事実なのです。リアルに私たちの前にあることなのです。

後藤さんを救うだけでなく、全ての人を救うための、つまり恒久的な平和のための、地の底から這いあがってくるようなムーブメントを私たちは作らなければいけない。
僕はそう思います。すべての人々の命を守るための行動を私たちは今の事態の中から選び取らなければなりません。

それは僕は「正義の名の下の戦争」の歴史を越える道を私たちが探し、見つけ出し、歩むこと、暴力で正義を打ち立てると言う人類がこれまで依拠してきた根強い発想を根本的に放棄すること、真の意味での武器の廃棄へと進むことだと思います。
その意味で私たちは、現下のこの辛さ、悲しさ、痛さの中でこそ、思想としての憲法9条を再度、選びなおしていく必要があるのだと僕には思えます。
だからきっと僕らは後藤さんとともに今、試練に立たされているのです。この中でこそ私たちは、真の平和思想に近づいていかなくてはいけないと思います。

そんなことをさらに深く感じ、考えるきっかけの一つとして、日本人だけでなく、全ての命の痛みを感じる場として、岡真理さんと「つばめ劇団」の面々が行っている朗読劇に注目をいただきたいと思います。
公演場所である大阪市、津市近郊の方には、今この時だからこそ、ぜひ会場にかけつけて欲しいです。かけつけて、一緒に今の世界の痛みの中で私たちに何ができるかを考えましょう。

再々度、朗読劇「ガザ 希望のメッセージ」をご紹介します。

*****

朗読集団 国境なき朗読者たち
<朗読劇>

the Message from Gaza ガザ 希望のメッセージ

2014年の夏、パレスチナのガザ地区は、イスラエルによる、言語を絶する大量破壊、大量殺戮に見舞われました。攻撃は51日間に及び、2200名もの命が奪われました。その大半が民間人、500名以上が子どもです。50万もの人々が家を追われました。
ガザに対する大規模軍事攻撃は、これが初めてではありません。6年前の2008年12月、ガザ地区全土に対し突如、イスラエル軍による一斉攻撃が始まりました。完全封鎖され、逃げ場のない 150万の住民たちの頭上に、22日間にわたりミサイルや砲弾の雨が降り注いだのです。世界がクリスマスの余韻に浸り、新年を祝っていたそのとき、ガザの人々は一方的な殺戮と破壊にさらされていました…。
私たちの朗読劇「The Message from Gaza ガザ 希望のメッセージ」は、この出来事に対する応答として、2009年に誕生しました。

この朗読劇は、4つのテクストから構成されています。一つは、空爆下のガザから連日連夜、世界にメールを発信し続けたサイード・アブデルワーヘド教授の『ガザ通信』、二つ目は1972年、36歳の若さで爆殺されたパレスチナ人作家ガッサーン・カナファーニーの短編「ガザからの手紙」。
三つ目は2003年、占領下のパレスチナ人住民の人権擁護活動のためガザに赴いたアメリカ人女子大生レイチェル・コリーがガザからアメリカの家族に書き送ったメール、そして攻撃のさなか、ガザで活動を続けた「インターナショナルズ」と呼ばれる世界の若者たちの証言です。

私たち、平和をめざす朗読集団「国境なき朗読者たち」は、この朗読劇を上演するため、 つばめクラブのプロデュースにより、2009年、京都の市民・学生有志をメンバーに結成されました。以来、京都を中心に、広島、東京などで上演を重ねてきました。
停戦になり、一時に大量に人が殺されるという事態がなくなると、マスメディアは報道しなくなります。しかし、ガザでは依然、封鎖が続いています。家を失った何十万もの人々が、瓦礫の中で、冬の寒さを耐え忍んでいます。「過ちは二度と繰り返しませんから」という私たちの誓いをあざ笑うかのように、繰り返されるジェノサイド……。
いくたび破壊と殺戮に見舞われようと、生を愛し、「人間の側に踏みとどまり続け」ようとするガザの人々の闘い。不正と暴力に抗するために、ガザと私たちを、「想像力」という人間の力によって架橋します。肉声を通して語られるガザの声に触れ、今もなお完全封鎖のもとに置かれているガザへの思い、そして私たちが生きるこの世界への思いを新たにしてください。
岡 真理(演出・脚本) 

2015年2月1日 大阪公演
1、14:00 開演
 (13:10受付開始、13:30開場、15:45終演)
2、18:00 開演
 (17:10受付開始、17:30開場、19:45終演)

2015年2月8日 津公演
1、14:00 開演
 (13:10受付開始、13:30開場、15:45終演)

会  場: 大阪 ドーンセンター  津 中央公民館ホール
事前予約 1500円  (障がいのある方及び介助の方・学生 800円)
当 日  2000円  (同 1300円)

〇予約・お問合せ ※メール、またはお電話でお願いします。
 大阪 080-5314-1539(つくい)、 tsubamegekidan@gmail.com (つばめ劇団)
 三重 059-229-3078(FAX兼)、090-1239-1410(宮西)、syashinten@za.ztv.ne.jp
    
制作:ふぇみん大阪、ガザ朗読劇三重公演実行委員会、つばめクラブ
協賛:市民社会フォーラム

国境なき朗読者たち ホームページ
http://readers-without-borders.org/

 

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