明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(668)半断食というエクササイズ・・・ルポ5 マクロビのガイドライン

2013年05月02日 22時00分00秒 | 明日に向けて(601)~(700)

守田です。(20130502 22:00)

半断食道場6日目の夜です。ついにここでの生活も最後の一日になりました。今日はロードワークのあとにスイーツが出ました!!スイーツといっても砂糖類は一切、入っていません。りんごの自然な甘みと、ライスドリーム(玄米から作ったミルクのようなもの)などのほんのりした甘み。それのおいしいことなんの。
夕食には、細いうどん?と玄米海苔巻きも出ました。とにかくとてもおいしくいただきました!もちろん200回噛みながら。麺は100回ですが・・・。

さて、前回のルポで、この道場で教えられていることが、食べ物の選択権を天から与えられている私たち人間が、それそれの人生の目的に合わせつつ、正しい食べ物の食べ方をしていけばいいこと。それを身体で知っていくことが大事であることであることを書きました。
しかしそれだけでは、私たちには選択にあたっての判断基準がありません。そこで翌日の講義では「マクロビオティック食事法ガイドライン」が話されました。

これは人間の歯形から、生命体としての人間にとって何をどう食べるのかが、自然のバランスにかなっているかを編み出したものです。これを食のピラミッドといいます。まずはこれで、人間にはおおまかに何をどれぐらいの割合で食べるのが自然なのかを知っていこうというわけです。

もちろんその割合には幅があります。生命体としての私たちの基本を崩さない限りにおいて、そこに選択の自由が生まれるわけです。こうした自由を行使するためにも、まずは人間は何をどう食べてきた生き物なのかを知ろうということです。

以下、講義内容をお届けします。(なお講義では、食べ物のピラミッド図が配られました。スキャンニングができないのでここでは割愛し、必要に応じて文章で補います)

*****

半断食道場講義 マクロビオティック食事法のガイドライン(温帯性気候用)(4月30日)
橋本宙八談
ノートテーク 守田敏也(小見出しは守田)

1、人間はどんな食べ物を食べてきたのか
人間とはどんな食べ物を食べてきた生き物なのか。一つの目安として、人間の歯の形から導き出した割合が見えてくる。
人間に臼歯が20本、門歯が8本、犬歯が4本ある。
全ての動物は、それぞれの命に適した歯形を持っている。その形をみれば、どんな食べ物を食べてきた動物かが見えてくる。人間も同じだ。

臼歯は穀物をすりつぶす歯だ。最も多く、人間が主に穀物を食べてきていることがわかる。これはどこの国でも同じだ。人類という生物の種の一般的な食べ物 は穀物だ。
門歯は、薄くてとがった歯だ。食物の繊維を噛み切る歯。これで植物を噛み切ってきたことが分かる。
犬歯は硬いものを噛み千切る歯だ。上下に2本ずつ4本ある。肉の繊維などを噛み切ってきた歯だ。

割合で言うと、臼歯5、門歯2、犬歯1で、これが生物としての人間のバランスだ。ここから日常の基本食として、全粒穀物が40~60%、野菜20~30%、豆および豆製品が5~20%を摂り、果物や魚介類、ナッツ類、甘味などを週に数回程度、肉、卵、乳製品を月に数回程度摂るのが、もともとの人間という生命体にとって、いいバランスであることが見えてくる。

2、ベースになるのは全粒穀物、次は野菜
食べ物のピラミッドについて、詳しく見ていこう。
ベースになるのは全粒穀物だ。これが日常(基本食)の40~60%を占める。
全粒穀物とは、大地に撒けば芽が出るもの。玄米、麦、雑穀類などだ。
これに対して、白米は玄米を精製したもの。本来のお米は玄米のことだ。
日本の文化はもともとは玄米文化だった。

白米を食べてもかまわないけれど、完全な穀物としては玄米の方がいい。ありとあらゆるものがバランスよく入っている。
全粒穀物は、粒で食べてもいいけれど、粉でもいい。麺にしてもいい。できるだけ真っ白くするより、黒っぽいほうが理想的。穀物をダイレクトに食べてもよいし、加工して食べてもよい。これが食べ物の主食、中心になるといい。

次は野菜。20~30%は欲しい。それのオーガニック、無農薬、できれば無肥料で作られたもの。その野菜が、生命エネルギーが一番ある。
農薬をかけると本来の野菜の生命力を持たなくなってしまう。スーパーで買った野菜では食べても元気にならない。自然のものと味がまったく違う。栄養分も科学的にみればある程度は含まれているかもしれないけれど、これまで述べてきた生命エネルギーの面でいうと、きちんと含んではいない。大事なのは、自然界のエッセンスがいっぱいつまったものを食べることだ。

3、旬のものを食べる意義
それをできれば旬にあわせて食べる。春には春のものを、夏には夏のものを。
それを一物全体、丸ごと食べる。全体で一つ。
皮をむいて食べると栄養素が失われてしまう。全部食べるのが、本来の野菜の食べ方。皮にはうまみ成分がある。あくも上手にうまみに転化することができる。

旬のものを食べるのは、命と自然界を調和させることでもある。春に夏のものを食べれば、体の中だけ夏になる。それではずれができる。自立精神がくずれてしまう。日本にいながらアフリカのもの、果物をたくさん食べれば、体を冷えてしまう。

ちなみに野菜より少なく、週に数回程度摂るといいののとして果物がある。果物については、肉をばりばり食べる人が、食べるのは良い。肉が熱をもたらすから果物で冷やす。しかし血圧を維持したいときなどに果物をどんどん食べると、その作用で体が冷えてしまう。こうしたバランスを考えることが大事。

日本人はそうやって玄米を中心に野菜などを食べてきたが、今はスーパーにいけばなんでもおいてある。そのために自律神経がおかしくなってしまう。外側の世界と内側の世界をアジャストするのが自律神経なのに、違う季節のもの、気候のものをたくさん体内に取り入れてしまうからだ。

4、昼夜で変わる人間の身体
人間は、昼間は外に気が向かう交感神経が働いている。夜は体の中心に気が向かう副交感神経が働いている。
昼間は太陽が出ている。気のエネルギーが太陽にひっぱられる。交感神経が働く理由。活発になる。動く。仕事をする。
夜は太陽が反対側にいく。太陽が出ていると起きあがるが、太陽が出ていないと反対側にエネルギーがひっぱられるので、立っていられなくて横になる。締まる神経である副交感神経が働く。体をおとなしくさせる力がはたらく。

午前中は体の中のガスが出る段階になる。排毒の時間。それで取り込んだ毒素によってトリップする。アルコールの場合は二日酔いになる。甘いものを食べている人はだるくなる。
午後1時から夕方は水の排毒の時間だ。

夜は陰性の世界。家に帰って静かにする。ちなみに半断食の後半は夜が寝れなくなる。陽性のものを拝毒する時間だからだ。

夜眠れない不眠症の人は、身体を締まる性質のものを食べ過ぎている。肉、魚、塩気のあるものが多い。このため、寝れない場合は、果物や野菜をとるといい。朝ぼっとしているのは甘いものを採り過ぎているからだ。

人間の体は太陽の動きに合わせて動いている。このため、特に病気になって大事なのは早く寝て、早く起きることだ。自律神経がどの臓器も動かしているから、自律神経にとってバランスのいい生活の仕方をすることが大切なのだ。

5、漬物、豆および豆製品、海藻
全粒穀物、野菜ときて、野菜の横に(ピラミッドでは)漬物と書いてある。
なぜ漬物が大事か。日本人はこれを食べているから長寿なのだ。
日本は世界で一番漬物が多い。塩漬け、酢漬け、その他いっぱいある。そのためとくにヨーグルトなどを食べなくてもいいものが多い。これらを野菜についで食べるといい。

ただし売っているものはいろいろな添加物が入っていてだめ。無添加のものを選ぶが自分で漬けて食べる。良い漬物はお腹の善玉菌を増やしてくれる。これで免疫力の強さも決まる。少し塩を加減したものがいい。

ピラミッドでは、その上に豆、豆製品がおいてある。(5~10%)
植物性のたんぱく質はアルカリ性で、動物性のものは酸性だ。そのため動物性のものを食べると、吸収するときにガスが出たり、繊維がないので宿便としてたまりやすい。そのため健康の視点からは、植物性のたんぱく質を摂るといい。。
納豆、湯葉など。醤油もそう。それらが長寿を支えている。

その横にあるのは海藻だ。ミネラル=微量元素がたくさん含まれている。
現代はミネラル不足だ。ミネラルを消すものをたくさん摂っているためだ。
とくに砂糖はミネラルを溶かしてしまう。清涼飲料水など砂糖が多い。これらを摂ると、その分、身体からミネラルが奪われる。化学物質もミネラルを減らす。栄養ドリンクも化学物質が多いので同じ効果をもたらす。

ハーバード大学のデータがある。A アメリカ人の普通の食事、B 乳製品を押さえた食事。結果はAの方が骨粗しょう症が多かった。牛乳からカルシウムが入りすぎて、他のミネラルが奪われるためだ。
栄養ドリンクも、体が自分の力で栄養分を作りだす機能を衰えさせてしまって、健康のはならない。
腎臓悪くして透析を行うと、腎臓がはたらかなくなるのと同じで、機能が必要になくなると、その機能は衰えていく。

6、調味料 卓上菜、植物油
今述べてきたものの上にあるのが、調味料、卓上菜だ。
これらはできるだけ自然なものを使って欲しい。スーパーで売っているものには薬品が入っているものが多い。体に悪い。いい調味料を取る。
ご飯で補えないものを、食卓の上においておく。ふりかけ、ごま塩、梅干などが良い。

次は植物油。動物性の脂は酸性食品のため、コレステロールになりやすい。植物油の中では、ごま油、菜種油、オリーブオイルが良い。ここまでが日常の基本的な食事に必要なものだ。

7、果物、魚介類、ナッツ類、甘味(週に数回程度)「
続いて果物。土地のものを食べる。りんご、すいか、みかん、かきなどが良い。日本に採れないものをあまり食べているとバランスが崩れる。
季節のものをとる。上手に採るといい。

日本は魚介類を世界で一番食べる国。食べてもいいが採りすぎると問題が出てくる。赤身と白身を比べると、赤身の方が分子が大きい。長く食べていると腎臓のめづまりを起こすことがある。白身の方が体に優しい。その辺を気をつけて食べる。

魚を食べるときは毒消しを食べる。
焼き魚には大根おろし、生はわさびがついている。そういう食べ方だと魚にある毒素が中和される。魚の陽性の強さ(温める力、締める力)に対して、陰性のもの(冷やす力、緩める力)のあるものがついている。
このため、寿司を食べるならガリも食べる。魚を食べるときは2、3倍の野菜を一緒に食べるとよい。

ナッツ類。
次の生命をきちんと生み出してくれるもの。ダイレクトに食べるのは力になる。しかし油が多いものをたくさん食べ過ぎると良くない。体のパワーをほしいときはナッツを食べる。もともと仙人食だ。

甘味、甘みのもの。
精製している白砂糖はだめ。精製していない甘みを時々食べるのは良い。
テンサイ糖、黒砂糖、メープルシロップなどが良い。これらは週に数回程度。バランスよく。

8、乳製品、卵、鶏肉、肉(月に数回程度)
もともとはご馳走食。時々食べるのはいい。しかしご馳走ばかりだと体を壊す。
楽しみのために時々食べるのはいい。
先進国は豊かになり、毎日、これを食べるようになり、食べ物のピラミッドが反転してしまった。そのためにいろいろな病気が出ている。

9、そのほか
こういうピラミッドでふだんの食生活が守れていけば、体を守れる。ベジタリアンでいくかどうかは、その人の人生のあり方、目的の問題だ。誰にも大事なのはここで述べてきたバランスをとることだ。それに踏まえて補足したい。

スープ。
一日1回か2回。あるいは週に数回。穀物、野菜、海藻などを具に。

水。
普段の湯茶には刺激のない飲み物(番茶など)を。
水道水は悪いので、いい水を飲む必要がある。水毒をどう出すかのことでもある。そのため半断食では水を我慢してもらっている。水を多く採ると身体の深いものが出ない。
とにかくいい水を飲む。浄水器をかけてもだめ。本来の生きた水がいい。本当は湧き水が一番。井戸水もいい。

食物の質。
有機栽培で自然に作られているものを選。
火の質も大事。一番エネルギーをあたえるのは炭、次は薪、ガス、電気の純。電子レンジはまったく別物。体を温めない。体にはよくない。

熱はとても大事。
病人は、炭、薪の火でつくったものがよい。

食べ物のピラミッドは、気候、環境、文化、民族的伝統、性別、年齢、活動量、コンディションによって変わる。
このことを踏まえた上で、これらを日ごろの参考にするといい。    

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明日に向けて(667)半断食というエクササイズ・・・ルポ4 「食べ物とは何か」

2013年05月02日 16時00分00秒 | 明日に向けて(601)~(700)

守田です。(20130502 16:00)

半断食道場6日目です。ロードワークから帰ってきて、記事を書いています。
今日も足がやや傷んでいることをのぞいて快調でした!帰りに飛鳥寺によって、日本最古の大仏を拝観してきました。1400年を越えて、同じところに座り続けている素晴らしい仏様でした。

さて、毎日のようにレポートを書いていますが、昨夜の報告で夕食のことが抜け落ちてしまいました。実は昨日の夕食は、これまでで一番、おいしく感じられたので、今からでも書いておきたいと思います。
昨日は、玄米一膳のほか、再び少しだけ副菜が多くなったのですが、レタスなどの生野菜にドレッシングがかけてあり、少しだけ甘夏?が入っているもの、またほうれん草にのりを和えたものなどがとても美味で、このほかににんじんの白和え、ゴボウをたいたもの、こんにゃくのゴマ和え、ちいさなタクワン2切れとキュウリ3切れがでました。味噌汁もありました。

これを200回噛むので、1時間かけて食べました。とにかくおいしかった!このように感じることもまた、排毒が進行して、一つの山を越えたからだそうです。そのスピードに合わせて、食事も少しずつ変わっている感じです。体験していてとても面白いです。

ただし、この食事、全員に同じものが出されているのではありません。その人の体質、体調に応じて、内容が変わります。たとえば血圧が高い人、これまで動物性のものなどをたくさん食べている人に多いのですが、そういう人には、玄米に変えて、生野菜が一椀でたりします。それを200回噛むのです。

時によっては血圧に良いシイタケスープが出たり、もっと熱をさますためにオレンジジュースが出たりする。このように人に合わせて、食べ物が変わっていくのが、この道場の大きな特徴です。

そもそも食べ物で身体をよくするには、身体に合わせたものを食べることが必要。必ずしもみんなが等しく玄米を同じように食べていれば健康になるというのではないのです。

考えてみればこれは当たり前のこと。食べ物はそれぞれによって身体にもたらす効果が違います。だから大事なのは、どういうときに、どういう食べ物が身体に良いかを知ること。それを感じれる身体になることなのです。

この点は、僕にとって、大きく目を見開かせてもらえる内容でした。これまで「マクロビアン」というと、肉を食べない菜食主義の人のことだと僕は思っていました。もちろん実際にそういう姿勢を貫いているが多くいます。

しかし橋本宙八さん、ちあきさんは、人が肉を食べることを否定しているのではまったくありません。むしろ人間こそは何を食べるのかの自由をあたえられている存在だということを強調しています。

では何を食べるのかは何によって決まるのか。その人がどのような人生を描こうとするのか、どのようなところに向かおうとするのかで違うというのです。生き方が違うのだから食べ方が違って当然だということです。

しかしその際に、間違った食べ方をしたら身体を悪くしてします。そのことを、頭での知識としてでなく、食べたときの感じで理解できるようになっていくこと。正しい食事を、体感で理解できるようになっていくことが、最も大事なこととして提案されているのです。

このことを聞いて、一言で言って僕は気持ちが明るくなりました。どのような食材を食べてもいい。問題は何を食べるとどうなるかを知り、そのつど、正しい食べ方をしていくことがという提案に、開放的で奥深い広がりを感じたからです。

今回はこうした内容を宙八さんが話された、講義「食べ物とは何か」をお届けします。例によって、今の僕の理解でのノートテークであること、文責は僕にあることを踏まえた上で、お読みいただけるとありがたいです!

*****

半断食道場講義 食べ物とは何か(4月29日)
橋本宙八談
ノートテーク 守田敏也

食べ物の本質を考える。動くもの、動かないものがある。
動かないもの→植物など。動くもの→動物性のもの。

命は、単純な命が複雑な命に取り込まれて、複雑化する。それが階層化していく。どんな命もより単純な命を取り込んでいく。単純な命で考えると食べ物の正体が見えてくる。

大根というものを考え見よう。
ものはあまり変化しない。命は変化している。しかし鉱物でも変化している。森羅万象は命。

さて大根さんの命は何なのか。
大地に種を落として、作物ができてくるが、大根という単純な命はどういった食べ物を自分に取り込んで大根になるのか。
地面の中で何を取り込むのか。養分。窒素、燐酸、カリ、肥料などだ。それらは植物の腐ったもの、動物の死骸などからなる。それを取り込んで成長している。

それ以外に地熱がある。ツンドラ地帯では作物は育たない。地熱も必要な食べ物の要素の一つだ。
地圧もある。それがどうかかりどう排除して、作物の形になるのかという問題がある。
水。これがないと作物は育たない。
さらに地球の中心からさまざまなバイブレーション、地球波動が来ている。地球の中心にマグマが流れている。火の玉。その上に地表があって生きていける。溶岩の赤外線であるとか、いろいろなものが噴出している。それらも大根は吸収している。

これが簡単な考え方。

地表では何が起きているか。光を浴びることが大事だ。植物は光合成で、光をもらって命を作っている。光には7つのスペクトルがある。青い野菜は青いスペクトルを上手にためられる。赤い野菜は、赤いスペクトルをぐっと吸収する。

空気。
二酸化炭素。炭酸ガス。それがないと野菜が育たない。宇宙のルールで反対のものが反対のものを支える相補性がある。植物は動物によって支えられる。動物の吐き出す二酸化炭素で、自らを作り、酸素を出す。補いあう関係。

気温。空気中の温度が大事。
風。空気の波動。絶えず作物にあたっておいしいものができる。ハウスのものは風の波動を受けていない。おいしくない原因の一つだ。

さらに宇宙の果てから、さまざまな宇宙線がくる。紫外線、ガンマー線など。宇宙のバイブレーションを受ける。これらが大根は受けている。他の食物も同じ。

これをみていると食べ物の正体が分かる。空気、水、温度、地球の波動、宇宙の波動。
自然界のエッセンスを取り込む、それを食べている。

われわれの命は自然環境と切り離せない。宇宙にいっても宇宙服がないと生きていけない。その中に擬似的に地球環境を作っている。
自然界は母なる大地。お母さんであり、お父さんだ。その懐の中にしか生きられないのがわれわれだ。

母親の中で生まれた胎児は、へその緒でお母さんとつながっている。同じように、人間は、地球環境の中から、食べ物を介して、いろいろのものをもらって、生きている。へその緒のようなものが食べ物だ。

だからわれわれは食べ物からひと時も離れることができない。いいものを食べましょうということはそういうこと。ビニールハウスで育ったものは弱い。化学肥料で育ったものは十分に自然の力をもらってない。だから自然なものを食べましょうと提案している。

現代ではなぜ私たちは、これほど食べものに執着してしまうのか。
食べ物が持っているもうひとつの要素。食べ物は外側の環境と命をひとつのものにする要素を持っている。現代人が食べ物に執着するのは、外側との環境との関係の問題。食べ物の外側に社会環境がある。文化、文明といってもいい。その外側に自然環境がある。その外に宇宙がある。

その中でバランスよく取り込むのは難しい状況がある。なぜか。現代社会にはさまざまなストレスがあるから。
ストレスがあるとどうするか。人は食べ物に飛びつく。自分の好きなものを食べてなんとかしようとする。甘いものを食べることでストレスを緩め、回避しようとする。アルコールを過剰に飲むのもそのため。外的な緊張をアルコールによって緩めようとしている。

身体を緩めるためにある人はアルコールをとり、ある人はスイーツをとる。これらは体を緩めるもの。それで家族や社会との関係をアジャストしている。そのため誰にも、人に言えない食べ物の秘密がある。

競争が好きな人は、肉をばりばり食べる。力がある。魚を食べると行動が早くなる。そういう波動が備わる。ある人にとってはパッケージが好きでそれを食べるとかいうこともある。

現代人、都市環境にある人は、自分のストレスの解消のために食べ物を採っている。
しかし現代社会の食べ物には落とし穴がある。農薬がかかっている。遺伝子組み換えもある。体によくない化学物質がたくさんある。自然と同じ状態でなければならないからだが、そのためにしっちゃかめっちゃかになり、余計に悪くなる。

食べ物は本当は究極の癒し。しかし今は体を悪くしてしまうものが多い。偏食から現代病になってしまう。これが現代人が病気を生み出すメカニズムだ。

今こそ、本当に自分を癒してくれる食べ物は何か。その知恵をもっていかないと、ストレスフルな社会であるため、環境の激流に飲み込まれてしまう。そこでちゃんと食の知恵を身につけていく必要がある。

田舎の人は自然の中にいるから、自然に癒されるところがある。都会は非常にストレスフル。空気も悪い。騒音もある。人間関係も悪い。そのためにさまざまな食でアジャストしようとしている。ストレスをかかえたときは、その原因を取り除かないといけない。家族との関係がうまくいかない。家族の関係もどんどん悪くなっている。そこでちゃんとしたものを食べないとやっていられない。

自然の食べ物でも、どういうものを食べれば、自分のどこが解放されるか、それぞれに特徴がある。それを自分の体で知っていくことが大事。半断食で、体の毒を出し、それで心がどうなるかを知る必要がある。

玄米を食べる、ひじきを食べる、なになにのいい物を食べる。それはそれでよいが、それよりも、食べ物を食べたときにどう自分の身体が感じていることをつかめることが一番大事。それが分からなくなっていることが問題だ。

こういうものを食べたら、どういうコンディションになるかが分かると、こういうコンディションを作りたいからこういうものを食べようという風になる。

それぞれに生き方は自由であり、アグレッシブになりたいときは肉を食べることもある。ベジタブルに食べて優しくなることもある。何をどう食べて、自分がどうなるのかの知恵を持つことが大事。ゴールはみんな違う。生き方が違う。何をめざしていもいいのだから、自分の目標にはどんなものがあっているかを知ることが大事なのだ。

人間は食べ物の選択の自由がある。それは生き方が違うからだ。肝心なことは何をどう食べるとどうなるかを知ること。そのための知恵を身につける、感覚を作る。命の声を聞ける命をまずは作る。

半断食で、体の毒を出していくと、デリケートな感覚がよみがえってくる。それをまずは取り戻して、人生の選択の中での食べ方を知っていくことが大事。

いい光を入れなければいけない。いい水を入れなければいけない。過去にとった食べ物によって、みんな偏った状況になっている。

この道場にくるのは自分の体に不満足がある人だ。解決する方法を探してくる。そういう人は自分の本来のありようを知ってる人。だから今がまずいと思ってここに来ている。本当の体、心はこうではないと知っているから、ここにきている。それが人生の自己実現の第一歩。

過去につくったものは十分ではないので、それをできるだけ出して、本来の自分をいい食べ物で取り戻そう。ちょっと辛いことだけれど、頑張ればきっと取り戻せる。

さあ、そういうことで、今日も頑張って、ロードワークに行ってください!

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