富田パソコンサークル (Tomita PC Circle)

京都の京丹波町富田の「公民館」をホームに活動するパソコンサークルのブログ。

カンボジアの井戸掘りとGoogleストリートビュー

2008年10月28日 | Weblog

NHKのクローズアップ現代が取り上げた
「カンボジアの井戸掘りボランティア」がもたらした
その井戸水による「ヒ素中毒」の蔓延は、いかにも深刻で言葉もない・・・
確かに「良かれ」と思ってしたことには違いない
しかし、この「井戸掘りボランティア」そのもののいくつかの
中身はツアー会社の企画で観光とセットされていて
「ボランティア・パック」になっている現実も紹介されいた。
ボランティアという「ツアー」で「物見遊山」の色も混じっている。

自然界には、元来、有毒のヒ素があり、とりわけあの辺りには
かなりの自然のヒ素が地下水に含まれているらしい
「貧しい国」に出かけて、観光がてら、テレビの番組がてらに
堀りあたった井戸がカンボジアに無数に存在したのはいいが
今数年を経て、その水を飲料水にした
現地の人々の健康に「ヒ素中毒」という深刻な被害を与えているという。

ただ、親切ごかしに掘った井戸はそれだけでイベント化していて
肝心の水質検査などするよしもなく、見た目には現地の文化的でない生活を気の毒と思い
日頃、濁った雨水飲んでる様を「哀れ」に思った「ニッポン人」たちは
「エエコト」して、「善意」を置き去って、日本に帰っていった。
そのあとで、その水のために幾人もの死人を出したことなど
ほとんど気にもとめずに・・・アンコールワットで撮った記念写真を
写真立てに飾っておいて・・・
彼らが井戸を掘らずに、雨水に頼ってきた長い習慣には
それなりに培われたワケがあったんだということを学ぶことは
事前にはしてもいないんだろう。
カンボジアの貧しい人々は、豊かな日本の善人のしたことに
口出しはしなかったろうし、カメラの前では常に
感謝の意を表していたに違いない。
壊疽した両足を切断せざるを得なかった若者を見て
本当に「知らなかった」ですませる話なのかと気が重い
たとえ、我々の税金を投入してでも早急に手当することが
カンボジアへのせめてもの支援と言えるのではないのだろうか・・・

「善意」・・・・・その本質・・・ 米朝の「一文笛」を思い出す

たとえば自分の庭に井戸を掘ったら、水質検査もしないのだろうか
僕らの親切や、あるいはボランティアもどこか
「粗雑に」なっていないだろうか
ナホトカ号の座礁であふれた重油撤去のボランティアの為に
炊き出しを余儀なくされていた地元民の「ボランティア」に思いが至る
誰のための親切なのだろうか・・・
イスラムの国に有りもしない疑義を持ち、「大義」をかざして
侵攻し国中を破壊し尽くした「キリスト教」の国と無条件にそれを認めた
「靖国」信仰の総理とその国・・・・丁寧に配慮する心遣いが見えない


Googleのストリートビューの機能も
GoogleMapそのものも、一つの営利会社でしかない企業が
プライバシーなど蹴散らして
さも「便利」やむしろ「オドロキ」を期待してネット技術を試みる有り様は
ココまで来ると行き過ぎもはなはだしい。
これをサービスなどというのもおこがましい。
我々の情報は我々のものであって、企業の、
それも傲慢なアメリカのものではない。
住所を検索してあたりかまわず「画像表示」するなど
越権もはなはだしい。


何にしても、何のためにやるのかっていうことを考えることをせず
「良かれ」とか「エエコト」をやってしまう
「あらくたい」ありようが、いつの間にかはびこってる気がする。