『ピアノ調律師』
M.B. ゴフスタイン (著) 末盛 千枝子(訳)
ピアノ調律師と、その孫娘デビー。
デビーの夢は、おじいちゃんのような「世界一のピアノ調律師」になること。けれど、祖父は、両親と死に別れた可愛い孫娘に、もっと良い暮らしをと望み、ピアニストになるようにと願うのです。
しかし、デビーのピアノの腕は、祖父が願うようには上達せず、彼女の興味は、調律に向けられるばかり。なにしろ、デビーが心奪われているのは、美しいピアノ曲の旋律ではなく、調律の時に奏でられる音たちなのだから・・・
絵が、また素晴らしい。
白黒の絵。単調なペン画。
本を開いたときは、なんて、寂しい絵なんだろうと思った。(この本を自分用に借りてきたのは、絵のイメージが、あまりに暗かったから)
ところが、不思議なことに、物語が進むにつれ、少女デビーの姿が、生き生きと輝きだすのです。本当に不思議。こんなことって、あるんだろうか!
小さな、あどけない少女が、何ともまぶしくて・・・。
幼い時の夢を叶えることが出来る人が、この世に、いったい何人いるだろう?
けれど、夢を持つことの素晴らしさ、それを叶えようとする強い心の大切さは、例え、それが叶わぬ夢だったとしても、決して変わることはない。
「夢は、叶えるもの。」
そんな言葉が、心の中で、何度も響く物語でした。
息子と一緒に、是非、もう一度開いてみたい一冊です。
けれど、こちらは、元日より、ムーミンの3巻に突入中
一度図書館に返してから・・・、また会いましょう!デビー!!
そして、ゴフスタインの他の作品たち。是非、全て、手にとってみたいです。
軽い。軽すぎる~!!こんな書評もあるのか~と、目からウロコの一冊でした。なんといっても、村上春樹氏の『海辺のカフカ』を、こんなにも明るく、楽しく、下品!?に書評した方は、他にはおられないでしょう。むふふ。
そうです。これは、自他共に認める「活字中毒者」三浦しをんさんの、独断と偏見に満ちた!?本にまつわるエッセイです。
あまりに軽いおかげで、興味のない本の紹介は、読むのをとばしてしまうほどでした。
もちろん、とばしたからと言って、つまらなかった訳ではありません。本にまつわるエッセイは、笑いすぎて泣いてしまった位ですから。笑いすぎで泣いたのって、いったい、いつが最後だっただろう?
特に、『長くつしたのピッピ』に出てくるジンジャークッキーを作ろうと、作者が奮闘するものの、この世のものとは思えない程、まずいクッキーになってしまった件では、もう、涙がボロボロと流れてしまいました

おかげで、「なに?なに?」と寄ってきた息子に、またまた読み聞かせるはめに。。。
それにしても、絵本の中の美味しい食べ物って、ありますよね。うんうん。わかるなあ~
他にも、電車で、隣の人が読んでいる本を読んでみようと決意した作者。カバーがかかっていて、題名が不明なその本を、内容や紙、書体などから出版社を絞り出し、文体などから作者を推理、盗み読みした頁のキーワードを覚えておいて、見事!その本を探し出したりするのです。ここまでくると、もう、病気ですね。
とか言っておきながら、食事を作るときに読む本を探すのに手間がかかり、肝心の食事を作るのが遅くなったりと、何をするにも、本を手にとるところから始めないと気がすまない作者には、自分の姿を重ねてしまったりもします。
なにしろ、旅行に行くときは、その移動距離と場所のイメージを計算して本を選ぶのが、何より楽しみな私ですから!


軽~いエッセイは、実は、久しぶり。たまには、こういう時間も楽しいな!
今年の初映画は、『シャーロットのおくりもの』。
今回は、珍しく、原作よりも先に映画を観ることになった訳ですが・・・恥ずかしながら、シャーロットが蜘蛛だということを知りませんでした。映画を観終わってから、よくよく、英語の題名を見てみれば「web」。
日本語の題名と映画の宣伝から、少女と子豚の(どちらかがシャーロットかと思っていた)友情物語だと思っていましたが、いえいえ、素敵なファンタジーでした。
映画に関していえば、大人には、ちょっと物足りない部分もあったかもしれません。
ストーリーの運びとか、もっと、丁寧に描いて欲しいところがあったような・・・そんな物足りなさが、あったように思うから。でも、これはこれで、楽しめたかなとも思います。なんと言っても、動物たち、女の子が、とても可愛かった
もちろん、息子は大興奮
隣で、声をあげて笑うは、泣き出すは(シャーロットの起こす奇跡には、感動の涙がこぼれます)・・・で、大変なことでした。朝一番で、観客が少なくて、本当に良かった
そして、お約束・・・。映画が終わった後は、お気に入りのキャラクターの台詞を繰り返しては、一人、笑っておりました。まったく、よくもまあ、台詞を暗記してくるものです。翌日になっても、ちゃんと暗記してるんですからねえ。びっくりです。
「勉強にも、この才能を使ってくれたら、スゴイ秀才くんになると思うんだけどなあ~」と、毎度、心の中で、いらんツッコミを入れる母なのでした。
息子のお気に入りは、もちろん、自分勝手な「ねずみくん」。こういう、一風変わったキャラクターが、好きなんですよね。母は、やっぱり蜘蛛のシャーロット。
『いちばん美しいクモの巣 (アーシュラ・K. ル=グウィン著 長田 弘訳)』を読んでから、密かに、蜘蛛の巣ファンになっている母。またもや、蜘蛛の巣の芸術に、魅了されそうです。
映画の中で、お医者さまが「蜘蛛は誰にも教わらずに、あれほどの美しい巣をかけることができる。それこそが奇跡です」というような台詞を言うのですが、本当に、そうだなあと・・・この世は、奇跡であふれているなあ・・・と、一人、感動してしまいました。
『シャーロットのおくりもの』。是非とも、原作を読んでみようと思った映画でした。


今年は、どんな年になるのかな?
そんなことを考えると、嬉しいような、怖いような、なんだかドキドキの年の初め。
初の試みの5年日記も、めでたく第一日目を書き終わりました

一月は、バオバブの木を掘り返している王子様の絵が、日記の案内役。
二月には、あのバラの花が案内役になるのだもの、頑張らないとね。バラの花は、なんとも憎めなくて、大好きなのです

お節は、ちょっと作りすぎ。

2日目にして、もう胸焼けがしてきました

好きなことは、とことんやらないと気がすまないこの性格・・・。
今年は、ほどほどにして、育児に専念したいと思います

今年も、どうぞよろしくお願いします。