ぼちぼち日記

大切な日々のこと

『サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3』

2012-12-20 22:07:27 | わたしの読書

『サラダ好きのライオン 村上ラヂオ3』 村上春樹

春樹さんのエッセイが好き。
この「ゆるさ」というか、「どーでもよさ」が好き。

嫌なことや、落ち込むことがあって、胸が、かっと熱くなったとき、いつでも、春樹さんのエッセイを
読んだときの、この感覚を思い出すようにしています。そして、

ま、こういうこともありますよね。
だって、どーにもならないことって、世の中、沢山ありますから。
どーでもいいことも、沢山ありますけど。

と、心の中で、一人、ぶつぶつとツブヤイテ、落ち着きを取り戻します。
今の私が、こうやって、まともに生きていられるのは、もしかしたら、春樹さんのエッセイのおかげかも?
とか思うのですが、どうでしょうか。

そんな大好きなエッセイを、毎日、少しずつ、永遠と読み続けました。
薄い本なのだけれど、時間のあるときにコツコツ読むだけと決めていたので、結構、永遠と読めました。
ああ、楽しかった。あんまり、読み続けていたので、1か月ぐらいたった頃、とうとう、息子に

「それ、ずっと読んでるよね?」

と質問されてしまいました。

「そうだよ。面白いよ。ま、気楽に生きていきましょうよって、気になれるよ。」

と答えたら、先日、(高校の)テストが終わった日に、「貸して。」と頼まれました。
今回もまた、大好きな数学が、なぜか、自信があったにも関わらず、振るわず落ち込んでいた息子くん。
相当、ストレスがたまっていたのか、相当、「どーでもよさ」パワーを得たかったのか、一日で読み終えて
しまいました。

私の勧めた『ノルウェイの森』を挫折していた息子くん。
あんなに「春樹本をどの本から勧めるか?」で悩んでいたのに、このノリで、あっさりとデビューを果たしました。
初・村上春樹が、この本か。・・・・・・・・・・・・・・・息子らしい。

よっぽど気に入ったのか、この本を読み終えた夜、『ノルウェイの森』を再開したんだと言っていました。
ただの、現実逃避(テスト結果逃避)かもしれないけど。
でも、現実逃避できる術を持つことって、案外、人生において、一番大切なことじゃないか?と思う訳です。
春樹さんがいてくれる世界に生まれて、本当に良かった。
(ファンじゃない人が聞いたら、ただの阿呆発言ですね。あはは。)


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2 コメント

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Unknown (ruca)
2012-12-21 15:27:42
こももさん、こんにちは。

>春樹さんがいてくれる世界に生まれて、本当に良かった。

うんうん、よくわかります。ほんとにそうだなって思います。

私も、この前のエッセイ集「おおきなかぶ~」を、毎晩ひとつだけ
と決めて読んでいました。今年初めの受験の頃です。
すでに懐かしい~

そしてそのあと、「サラダ好きの~」も読んだけど、
どんな話があったっけ?と、すでに思いだせません。
また、年末の忙しさから逃れるために(笑)、読んでみよう。
rucaさんへ (こもも)
2012-12-22 10:58:04
阿呆発言に賛同して頂いて、ありがとうございます!

どんな話があったっけ?って、本当に思いますねえ。
何度読んでも飽きない一冊。
忙しさから逃れるために、うってつけの一冊。

私たちって、本当に、幸せですねえ。
春樹さんおおかげで、何があっても、生きていけそうな気がしますよ。
あ、また阿呆発言を!

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