ファンタジアランドのアイデア

ファンタジアランドは、虚偽の世界です。この国のお話をしますが、真実だとは考えないでください。

究極の素材を身にまとう幸福感  アイデア広場 その299  

2017-12-16 11:54:35 | 日記
 

 新聞を見ていたら、イ々リアの高級ブランド「グッチ」は、製品に動物の毛皮を使用しないことを決めたという記事が載っていました。グッチは、ミンクを使った豪華なコートなどで一世を風靡していました。それが一転して、ミンクやキツネ、ウサギなど動物の毛皮を製品に皮使わない方針を明らかにしたわけです。一昨年には、アルマーニも全商品で毛皮の使用廃止を宣言しています。近年、ファッション業界では動物素材を使わないアニマルフリーと呼ばれる動きが広がっています。
 そこで、最近のファッションの思想の流れを眺めてみました。アニマルフリーやフェアトレードの思想が、ファッション業界にも浸透してきています。分野が違いますが、食品業界にもこの流れは浸透しています。ユニリーバは、ヤシ油や茶葉を調達する農園に独自の環境や人権に対する基準を採り入れています。この会社は、世界有数の一般消費財メーカーです。世界全体で生産される紅茶用茶葉の10%、ヤシ油の8%を買い入れる巨大メーカーなのです。茶葉の大規模農園の多くで、児童労働や劣悪な労働者の生活環境が長年にわたって問題になっていました。このため、ユニリーバは国際非営利組織が労働や人権状況について適正と認証した茶葉以外の買い付けを止めると宣言したのです。フェアトレードを尊重する気風が、欧米を起点に世界に広がろうとしているわけです。
 希少な自然の資源の保護に努めることも、持続可能な高品質な品物を作り続けることも企業の課題になります。特に富裕層に求められる芸術的品物、この芸術的品物を売る会社(具体的にはグッチやシャネル)、そこで仕事をするデザイナーや職人が品質を高める仕事に打ち込む姿があります。このことは、千年の歴史を持つ京都の西陣やインドのサリーについてもいえることです。一枚の布地を作るにしても、多くの職人の手を経て作られます。その技術は、一朝一夕にできるものではありません。現代の大量生産では決してできるものではないのです。ある上流階層にとって、ファッションは贅沢なものではなく、日常的に必要なものです。その日常が、徐々に変わってきたのが現代かもしれません。
 フェアトレードの川上の光景は、自然灌漑により水が畑に供給され、有機肥料で育てられた綿花が高品質な綿糸になり、職人の手を通して素晴らしい綿布になる画像です。原材料がどこから来て、誰がどんな労働条件で作られているのかを克明に知らせるものになっています。NPOなどは、処分される余剰商品はどこに行くのかとか、児童労働は行われているのかどうか、そして生態系を守る生産システムが守られているのかなど、鵜の目鷹の目で調べています。ここには、スモールビジネスが成立します。西欧が得意とする分野です。
 高品質の衣服には、職人のスキルも着こなしの文化も時系列を超えて受け継がれてきました。この受け継がれるものが、西洋だけだったわけではありません。ある階層の人々は、高品質な衣服を求めます。これを提供できる職人は、西洋にも東洋にも、そして中東にも存在します。長い歴史の中で育まれてきた究極の衣服が、アニマルフリーやフェアトレードという新たなコロモを加えても、受け入れられることを願います。

トット記者がアイデア広場の文章を作る方法

2017-12-16 11:38:46 | 日記

参考文献の気に入った部分を40文字以内の1行で文章にまとめます。
気に入った文章は、一つの本から10~100行程度作ります
40文字以内の1行の文章を1万行ぐらいで、ひとまとめにします。
1万行の中からガラガラポンと文章を出します。
ガラガラポン数は50~100行です。
この50~100行を並べ替えながら、相反する文章や時事問題からアイデアを出します
このようにして出てきたものが、ファンタジアランドのアイデア広場のお話になります。


参考文献

日経新聞
原因と結果の経済学 中室牧子 他  ダイヤモンド社 2017.2.16
ベストセラーコード マシュー・ジョッカーズ 他 日経BP社 2017.3.28
やわらか脳をつくる11のコツ 石浦章一  李白社 2009.3.29
農で1200万円! 西田栄喜 ダイヤモンド社 2016.9.1
崑ちゃん 大村 崑  文藝春秋 2016.9.10
さらに経験を盗め 糸井重里 中央公論新社 2005.7.25
デザインの次に来るもの 安西洋之 他 クロスメディア 2017.5.1
人に好かれる笑いの技術 鶴間政行 アスキー新書 2008.1.25
里海と沿岸域管理 日高 健  農林統計協会  2016.3.10
子どもの頭をきたえる5分作文 宮川俊彦 PHP研究所 2011.5
温泉の科学  西川有司  日刊工業新聞社  2017.7.25
エネルギーと経済、そして人間 石田葉月 大学教育出版 2017.2.28
町を住みこなす 大月敏雄 岩波新書 2017.7.28
身近な鳥の生活図鑑 三上 修  ちくま新書 2015.12.10
ブロックチェーン革命 野口悠紀雄 日本経済新聞社 2017.1.18
オープンソースがよくわかる本 寺田雄一 秀和システム 2016.9.17
ネジと人工衛星  塩野米松  文藝春秋 2012.9.20
社長その服装では説得力ゼロです 中村のん 新潮社 2009.9.20
東京ガールズコレクションの経済学 山田桂子 中公新書ラクレ 2011.11.10
ファッションの社会学 F・モネイロン 白水社 2009.2.20
モードとエロスと資本 中野香織 集英社新書 2010.5.19
幸福の優位7つの法則 シェーン・エイカー 徳間書店 2011.8.31
ファッション都市論 南谷えり子 他 平凡社 2004.10.8
戦略思考ワークブック 三谷宏治 ちくま新書 2014.10.10
変な経営論 澤田秀雄 講談社現代新書 2017.11.20