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現在は「続・夢幻章伝」掲載中。

「約束の夜」70

2018年05月18日 | 物語「約束の夜」

南一族の村に着くと、満樹は馬車を降りる。

「もう、勘違いされてたし」

気にしているんだか、根に持っているんだかの満樹。

「いや、気にすることはない!」
「そう、なのか?」
「そんなことより前を向け!」
「??」
「この広大な畑!!」
「!!」
「豆の収穫が待っている!!」

「って、飛鳥っっさん!?」

「おお、満樹よ!!」

さっそく再会してしまった、南一族の飛鳥。

満樹の肩をばしばし叩く。

「3、4日ぶりだな!!」
「・・・・・・」
「じゃ、さっそく!!」
「え、何!?」

かーご。

まごうとなき、かご。

「これ、は?」
「収穫!!」
「しゅう、かく??」
「豆のな!!」

南一族特産豆。
収穫期通年。

(これまでのTOBA作品統計の結果)

「飛鳥さ、」

ものっすごい力。

「ちょ、ちょちょっと!!」

でも、ここで魔法行使しないのが、東一族のいいところ。
されるがままに、満樹は畑へと連行される。

「満樹よ! 俺たち仲間だもんな!!」

いつでも楽しそうに、飛鳥は笑う。

「まさか、こんなすぐに会うとは・・・(小声)」

水辺8一族の中でも、南一族は随一の広大な敷地を誇る。
適当に歩いては、
そう簡単に知り合いには会えないはず。

「満樹よ! 豆の収穫はこう!」
「えーっと、こう、ですか?」
「満樹よ! 豆の収穫は、優しく的確迅速に!!」
「こ、こう?」
「満樹よ!!」
「その、満樹よ、ってやめてもらえません?」
「満樹代! 声の掛け合いは大切だ」
「声の掛け合いじゃないし、名まえが違うし」

日差しが強い。

広い畑で、何人かの南一族が収穫を行っている。
びっくりするほど、飛鳥の手際は、ずば抜けている。

優しく的確迅速!!

何だろう。

その中に混じっている、謎の東一族。

「いや、俺、ツイナを待っているんだけど・・・」
「ツイナ!?」
「わっ!!」

すぐ横に飛鳥。
大切なことは聞き逃さない。

ずずいっ

「ツイナって誰だ!!」
「えっと」
「何だ! 海一族の仲間が増えたのか!?」
「えぇえ(汗)」

云ってないよ、そこまで。

「ついに、南一族の追加キャラだな!」

「おぉ・・・」

「急ぐぜ!!」

何だか、面倒くさいことになりそうだ(心の声)



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